第4章 介護保険サービス量の推計と介護保険料
1. 介護保険サービスの質の向上に向けた給付適正化対策の強化
利用者が真に必要とする適切なサービスの提供と、持続可能な介護保険制度を構 築するため、平成 30 年度~令和2年度を第4期介護給付適正化計画期間として給付 適正化の取組みを行ってきました。
令和3年度~令和5年度の3年間においては、第5期介護給付適正化計画期間と して、大阪府が策定する「大阪府介護給付適正化計画」との整合を図った上で取組 みの強化を図ります。
(1) 適切な要介護認定
高齢者人口の増加に伴い、要介護認定申請件数は、今後も増加することが予想さ れることから、より一層効率的かつ適正な要介護認定のための取組みを推進してい きます。
認定調査時には、認知症や障害のある方などの状態をより正確に調査票に反映さ せるため、可能な限り家族等の同席をお願いするとともに、調査後に調査票の写し を申請者にお渡しするなど、引き続き透明性の確保に努めます。
また、すべての調査票及び主治医意見書の内容チェックを行い、記載漏れや不整 合を確認することにより正確性を高めます。
今後も引き続き、認定調査員に対する指導や研修及び介護認定審査会の研修を充 実させることで、認定審査判定に大きく影響する調査票の精度の向上を図るととも に、国の指針に基づき適正な審査会運営及び審査会各合議体における平準化に取り 組むなど、公平・公正な要介護認定に向けた取組みを推進していきます。
■取組み目標
令和 3 年度 令和 4 年度 令和 5 年度 認定調査票
主治医意見書チェック 100% 100% 100%
大阪府国民健康保険団体連合会から提供される給付実績等も活用し、過剰なサービ ス提供がなされていないかについてもあわせて確認します。
■取組み目標
令和 3 年度 令和 4 年度 令和 5 年度 ケアプラン
の点検
事業者数 12 事業者 12 事業者 12 事業者
点検数 60 件 60 件 60 件
② 住宅改修の効果的な利用のための取組み
利用者の心身の状態・生活状況や住宅環境等を鑑みて、住宅改修の計画と施工が 効果的かつ適正であるかを確認します。事前確認申請の受付時には事前審査として、
改修内容が利用者の自立した生活の改善(重症化防止等)につながるものであるか どうかということに重点を置き、窓口での審査を行います。
改修前に現地調査が必要と認められる案件については、事前確認通知を送付する 前に理由書作成者等に立会いを求め、利用者の自宅を訪問して現場を確認すること
(もしくは家屋図面や写真等での書類確認)により適切な改修が行われるよう、指 導・助言を行います。
改修後の現地調査では、利用者に動作確認を求め、自立につながる効果的な改修 であったかどうかの確認を行います。
いずれの現地調査も必要に応じて作業療法士等のリハビリテーション専門職と連 携し、適正な改修計画と施工の促進を図ります。
今後も介護支援専門員(住宅改修理由書作成者)及び施工業者が本制度の趣旨を 認識し、利用者が住み慣れた自宅で自立した生活を継続していけるよう、効果的な 改修に向けて取り組んでいきます。
■取組み目標
令和 3 年度 令和 4 年度 令和 5 年度
現地調査 24 件 24 件 24 件
③ 福祉用具購入・貸与の必要性・妥当性の確認
福祉用具購入・貸与の介護サービス利用が増加する中で、利用者の状態像から見 て利用が想定しにくい福祉用具の購入・貸与が行われている場合があります。
そこで、購入に関しては、介護支援専門員や福祉用具専門相談員等が作成する理
体的な理由書の記載を求め、その必要性、妥当性の確認を行います。
また、福祉用具を購入された対象者の中から無作為にアンケート調査を実施し、
購入後の使用頻度や満足度を確認するなど実態を把握します。
貸与については、大阪府国民健康保険団体連合会から提供される給付実績等も活 用し、ケアプラン等により福祉用具利用の必要性、妥当性を確認し、適切なサービ スが提供されるよう努めます。
購入、貸与のいずれの場合も、必要に応じて作業療法士等のリハビリテーション 専門職と連携し、住宅改修の利用状況とその効果等も勘案して福祉用具の必要性、
妥当性について確認・検討を進めていきます。
■取組み目標
令和 3 年度 令和 4 年度 令和 5 年度
福祉用具貸与調査 2 回 2 回 2 回
福祉用具貸与計画書
確認 2 回 2 回 2 回
(3) サービス提供体制及び介護報酬請求の適正化
① 医療情報との突合・縦覧点検
大阪府国民健康保険団体連合会の給付適正化システムから提供される医療情報と 給付実績との突合を行うとともに、縦覧点検では重複請求の有無等の点検を行うこ とで、不適切な給付の是正を事業者に求め、介護保険サービスが適正に提供される よう引き続き取り組んでいきます。
■取組み目標
令和 3 年度 令和 4 年度 令和 5 年度 医療情報との突合リスト
による給付実績確認 12 回 12 回 12 回
していきます。
■取組み目標
令和 3 年度 令和 4 年度 令和 5 年度
送付対象月 12 か月 12 か月 12 か月