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今後検討すべき課題

本整備計画は、中部圏における広域防災拠点等の必要性、役割、対象施設等について計画 したものである。

今後これらの拠点を整備し効果的かつ効率的に運用を進めていくために、「東海地震等の 想定地域における民間の施設・ノウハウを活用した災害に強い物流システムの構築に関する 協議会」との連携をはじめ、各県において策定が進められる南海トラフ巨大地震の被害想定 や、今後、作成される南海トラフ巨大地震対策特別措置法に基づく計画等と調整するととも に各拠点の役割を踏まえ、各拠点の機能・設備の内容について、適宜見直しを行うとともに、

以下に示す課題について早急に検討・取組みを進めていく必要がある。

(1)基幹的広域防災拠点

基幹的広域防災拠点として選定した各施設については、以下に示す課題について今後、早 急に検討・取組みを進めていく。

○東海・東南海・南海地震対策中部戦略会議として、中央防災会議の中で検討が進められ る南海トラフ巨大地震対策特別措置法に基づく計画等に基幹的広域防災拠点に位置づけ られるよう引続き取り組んでいく。

○名古屋合同庁舎第2号館については、現地対策本部の活動スペースとして使用できる部 屋は平常時には会議室として利用しているため、本部の活動に必要な設備や資機材全て をあらかじめ設営しておくことができない。そのため、庁舎改修後、発災直後を想定し た本部設営訓練に努めるものとする。

○三の丸地区における現地対策本部の設置場所は、中央防災会議等における巨大地震対策 の検討結果を踏まえて適宜検討し直す可能性がある。その際は、既存の施設を有効活用 するほか、以下の整備手法等の方策が考えられる。

・単 機 能 型 :防災拠点施設のみを整備

・合 同 庁 舎 型 :三の丸地区において、防災関係機関が入居する既存の合同庁舎等 の建替え時に、現地対策本部の設置を考慮した庁舎整備

・民 間 活 用 型 :平常時は地元の民間事業者等により管理・運用される施設を、発 災時に防災拠点施設として活用

○三の丸地区新設案については、大規模災害に対する意識啓発や防災教育・防災研究機関 の拠点として活用する必要性のほか、長期にわたり救援物資が届かない場合を想定した 構成員のための備蓄を 7 日間確保できること等の必要性について検討を進めていく。

○三の丸地区新設案について内閣府、三の丸地区の関係機関で協議を継続し、各フロアの 平常時利用(防災に関する常設の展示スペースや合同庁舎として利用、もしくは指定公 共機関の誘致等)などの方針を固め、具体的な設計、整備手法、整備主体の検討を進め ていく。

○「政府業務継続計画(案)」(内閣府、平成 25 年 12 月)において、首都直下地震等発 生時の代替拠点と成り得る地域の一つとして、名古屋市が選定されている。

○防災用の既存の回線を利用した、県、関係機関の対策本部の意思の疎通を円滑に図るた めの通信設備の整備について検討を進める。

○名古屋港においては、具体的な設計を進め、港湾計画への反映を行うとともに、整備手 法や整備主体についても検討を行う。また、西部地区および南部地区についても、金城 地区(空見ふ頭・金城ふ頭)と連携した広域防災拠点として位置づけることを検討して

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○県営名古屋空港においては、周辺施設との連携も含め必要な設備等の配置計画を検討し、

具体的な設計を進める。必要な施設等の整備手法や整備主体についても検討する必要が ある。

○富士山静岡空港においては、周辺施設との連携も含め必要な設備等の配置計画を検討し、

具体的な設計を進める。また、整備手法や整備主体についても検討する。

○広域防災ネットワークの実効性を高めるため、今後、政府関係機関と調整を図り、計画 的に訓練を行っていく。

(2)広域防災拠点

広域防災拠点として選定した各施設についても基幹的広域防災拠点と連携して機能するべ く、以下に示す課題について早期に取り組む必要がある。

○今後は、各施設に不足している機能について、周辺施設との連携もしくは新設等の整備 手法とその整備主体について検討し、計画的に必要な機能の確保と施設・設備の整備を 行う。

○河川環境楽園については、広域的な防災機能が発揮できるように施設整備に向け自治体 との連携体制の確立を図っていく。

○関東、北陸、近畿をはじめとした、他の圏域への応援・受援も視野に入れた連携につい て検討していく。

○災害対応活動の実効性を確保するため、各県の地域防災計画に位置づけていく。

○選定した広域防災拠点施設について効果的な運用が図れるように、各市町村の地域防災 計画に位置づけられている施設利用の計画と調整を図る。

○基幹的広域防災拠点(高次支援機能)における緊急支援物資や支援人員の輸送を効果的 に行うため、近隣港湾の緊急支援物資輸送用耐震強化岸壁等を活用した広域的な災害対 応活動の検討を進めていく。

○広域防災拠点を効果的に機能させるために、広域防災拠点を結ぶ高規格幹線道路、地域 高規格道路の整備を推進していく。

○基幹的広域防災拠点との情報共有が行えるよう、国土交通省の光ファイバ網の活用、衛 星通信機器の確保等について検討を進め整備を推進していく。

○東紀州、伊豆南部等の孤立が懸念される地域のバックアップや内陸で大規模な直下型地 震、大規模土砂災害が起きた場合の支援体制などについても今後検討を行う。

以上

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参 考 資 料

・検討会、ワーキング委員名簿

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「防災拠点のネットワーク形成に向けた検討会」委員名簿

●学識経験者

朝日幸代 三重大学人文学部法律経済学科教授 牛山素行 静岡大学防災総合センター准教授

栗田暢之 特定非営利活動法人レスキューストックヤード代表理事 髙木朗義 岐阜大学工学部社会基盤工学科教授

廣内大助 信州大学教育学部社会科学教育講座准教授

福和伸夫 名古屋大学大学院名古屋大学減災連携研究センター長教授 森川高行 名古屋大学大学院環境学研究科教授

※以上、五十音順

●行政機関等

青山政昭 中部管区警察局 災害対策官 田村秀夫 中部地方整備局 企画部長 神門正雄 中部経済産業局 総務企画部長 山下正晴 中部運輸局総務部長

角谷立起 陸上自衛隊第 10 師団司令部第4部後方計画班長 久保田篤 長野県危機管理監兼危機管理部長

北村 勉 長野県建設部長 若宮克行 岐阜県危機管理統括監 山本 馨 岐阜県都市建築部長

小川英雄 静岡県危機管理監兼危機管理部長 長島郁夫 静岡県交通基盤部長

小林壯行 愛知県防災局長 近藤隆之 愛知県建設部長 稲垣 司 三重県防災対策部長 土井英尚 三重県県土整備部長

三輪弘光 名古屋市消防局防災・危機管理監 田宮正道 名古屋市住宅都市局長

横山孝志 静岡市総務局危機管理統括監 山名 裕 浜松市危機管理監

菅原章文 社団法人中部経済連合会常務理事

●オブザーバー

内閣府 政策統括官(防災担当)付参事官(事業推進担当)付 中部電力株式会社総務部防災グループ

東邦瓦斯株式会社総務部

国土交通省水管理・国土保全局 防災課 災害対策室

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(参考)「中部圏基幹的広域防災拠点ワーキング」構成員

●国の機関

内閣府 政策統括官(防災担当)付参事官

(事業推進担当)付

〃 政策統括官(防災担当)付参事官

(災害緊急事態対処担当)付 国土交通省 水管理・国土保全局防災課 中部地方整備局 総括防災調整官

〃 企画部防災課

〃 建政部都市整備課

〃 港湾空港部港湾計画課

〃 港湾空港部港湾空港防災・危機管理課

●地方公共団体

愛知県 防災局災害対策課

〃 地域振興部航空対策課

静岡県 交通基盤部管理局政策監

〃 交通基盤部空港局空港地域連携課

〃 危機管理部危機政策課

●指定公共機関等

名古屋港管理組合

●オブザーバー 

中部管区警察局 広域調整部 中部運輸局 交通環境部物流課 海上保安庁第四管区海上保安本部 総務部総務課 中部経済産業局 総務課

国土交通省港湾局 海岸・防災課災害対策室 陸上自衛隊第1師団 第 34 普通科連隊

陸上自衛隊第 10 師団 司令部第4部後方計画班 航空自衛隊浜松基地 第1航空団司令部防衛部防衛班 航空自衛隊小牧基地 第1輸送航空隊司令部基地渉外室 〃 〃 防衛部

長野県 危機管理部危機管理防災課

岐阜県 防災課

三重県 防災対策部災害対策課

島田市 企画部空港振興課

牧之原市 観光空港課

吉田町 企画課

名古屋市 消防局防災部防災室

春日井市 総務部市民安全課

小牧市 危機管理課

豊山町 総務部総務課

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