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人材ビジネス業界の市場規模

ドキュメント内 米国の労働政策と人材ビジネス2014 (ページ 73-77)

2.2. 2008 年緊急失業給付(Emergency Unemployment Compensation 2008)

4.  人材ビジネスの概要と特徴

4.3.  人材ビジネス業界の市場規模

4.3.1. 世界のスタッフィング業界

 CIETT( 国 際 人 材 派 遣 事 業 団 体 連 合 )が 2014 年2月に発 表した年 次 報 告 書(2014 CIETT Economic Report)によると、2012 年現在の世界の派遣労働者数は 3,600 万人で、前年より減少した64。 このうち、最も多いのは米国で 1,150 万人。次に多いのはブラジルで 710 万 4,000 人となっている。日本の

派遣労働者数は 250 万 4,200 人、フランスは 200 万人、英国は 112 万 8,500 人、ドイツは 87 万 7,600 人となっ ている。地域別では、欧州全体で 825 万人に上る。欧州と南米を合わせると、全体の 23%を占める。アジ ア太平洋は全体の 10%を占める。

 2012 年現在の派遣労働浸透率(フルタイム相当の労働者に占める派遣労働者の割合)の世界平均は 0.9%65。中国が 11.9%66、南アフリカが 9.2%、英国が 3.8%、ドイツが 2.2%、フランスが 2.0%、米国が 2.0%、

日本が 1.4%となっている。

 2012 年現在の世界の民間人材ビジネス会社(private employment agencies、人材派遣と紹介などを 含む)の数は約 13 万 7,300 社に上る。このうち、米国の民間人材ビジネス会社の数は1万 7,000 社に上る。

中国には約4万 9,000 社が存在する(Staffing Industry Analysts 調べ)67

 世界の民間人材ビジネス会社の 2012 年の総売上高は 2,993 億ユーロに上り、前年の 2,590 億ユーロを 上回った。世界最大のマーケットである米国が年間総売上高の 28.9%を占めた。日本は 16.6%、英国は 10.5%、ドイツは 6.8%、フランスは 6.1%だった。欧州が占める割合は 36.5%となっている。

 2012 年の年間売上高に基づく世界の大手人材ビジネス会社 10 社ランキングでは、1位がスイス Adecco

(205 億ユーロ)、2位がオランダ Randstad(171 億ユーロ)、3位が米 Manpower(161 億ユーロ)、4 位が米 Allegis Group(74 億ユーロ)、5位がリクルート(49 億ユーロ)、6位が英 Hays PLC(45 億ユーロ)、

7位が米 Kelly Services(42 億ユーロ)、8位がオランダ USG People(29 億ユーロ)、9位が米 Robert Half(28 億ユーロ)、10 位がテンプスタッフ(20 億ユーロ)となった67

 CIETT は、1967 年にパリに創設された人材派遣業界の国際組織で、世界 48 カ国の事業主団体 と9つ の 法 人 企 業(Adecco、Allegis Group、Kelly Services、 南ア Kelly Group、 伊 GI Group、

Manpower、USG People、Randstad、リクルート)が会員となっている68

 エグゼクティブサーチの国際的業界団体であるエグゼクティブサーチコンサルタント協会(Association of Executive Search Consultants)の 2014 年3月の発表によると、2013 年の世界のエグゼクティブサーチの 総売上高は前年比 8.5%増の推定 105 億 7,000 万ドルに上った。一方、新規サーチ件数は前期比 8.5%減 少した。サーチ件数が減少しながらも増収となったのは、トップ人材に対する需要の増加を受け、契約単価 が前年比 6.1%上昇したためである。北米におけるサーチ件数は世界最大の 44.8%を占め、最多となった。

これに続いて、欧州・中東・アフリカ地域(EMEA)が 31.5%、アジア太平洋が 17%、中南米が 6.7%を占 めた。業種別では、工業のサーチ件数が全体の 25.8%と最多。次いで金融(19.1%)、消費財(18.3%)、

技術(15.4%)、ライフサイエンス・医療(13.6%)と続いた。同協会には、大手エグゼクティブサーチ会社

64:43 カ国のデータにもとづく。中国は信頼性の高い比較データがないため、含まれていない

65:46 カ国のデータにもとづく。中国は信頼性の高いデータがないため含まれていない。中国のデータを含めた場合、平均は推定 2.0%に上る 66:Staffing Industry Analysts の推計   67:“2014 CIETT Economic Report”, CIETT 68:www.jassa.jp/ciett/ciett.html

やブティック型の小規模サーチ会社など約 300 社のエグゼクティブサーチ会社が加盟する。

4.3.2. 米国のスタッフィング業界

  全 米スタッフィング 協 会(American Staffing Association) が 2013 年8月に 発 表した Annual Economic Analysisレポートによると、米国の人材派遣事業(Temporary and Contract Staffing)の売 上高は、金融危機の影響で 2009 年に 720 億ドルと前年から 24.1%落ち込んだが、2011 年には 983 億ドル と金融危機前の水準にまで回復。2012 年には対前年比 6.6%増の 1,048 億ドルと過去最高水準に達した(図 表 14)。売上高は、約1万のスタッフィング会社(業界全体の約3割)を対象に同協会が 1992 年から四半 期ごとに実施する Employment and Sales Survey に基づく。

図表 14 人材派遣事業の年間売上高の推移 1990 ~ 2012 年       (単位:10 億ドル)

出典:“American Staffing 2013: Navigating the 1% Economy”, American Staffing Association, 2013 110

100 90 80 70 60 50 40 30 20 10

0 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012

Source:American Staffing Association, Employment and Sales Survey

 エグゼクティブサーチ事業を含む人材紹介事業(Search and Placement)の売上高は、2007 年に 180 億ドルと過去最高水準を記録した。しかし、2008 年に 12%減少し、2009 年にはさらに 50%落ち込んだ。

2010 年から回復基調に転じ、2012 年に対前年比 5.1%増の 122 億ドルとなった。内訳は、エグゼクティブサー チが 78 億ドル、人材紹介が 44 億ドルとなっている(図表 15)。

図表 15 人材紹介事業の年間売上高の推移 2000 ~ 2012 年       (単位:10 億ドル)

0 5 10 15 20

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 15.1

6.2

8.9

12.8

5.2

7.6 9.3

4.1

5.2 8.3

3.8

4.6

10.2

4.5

5.7

12.8

5.1

7.7

16.1

5.7

10.4 18.0

6.8

11.2 15.9

6.5

9.4 7.9

3.9 4.0

9.7

5.5

4.2

11.6

7.1

4.5

12.2

7.8

4.4

Sources:U.S. Department of Commerce and Staffing Industry Analysts Inc.

人材紹介(placement)

エグゼクティブサーチ(search)

出典:“American Staffing 2013: Navigating the 1% Economy”, American Staffing Association, 2013

 人材派遣事業と人材紹介事業を合わせたスタッフィング業界全体の売上高(PEO やアウトプレースメントは 含まない)は 2012 年で対前年比 6.5%増の 1,170 億ドルに達した。人材派遣が全体の9割を占める。人材 紹介の比率は 2007 年の 15%から 10%にまで低下している(図表 16)。

 

図表 16 スタッフィング業界の年間売上高 2000 ~ 2012 年        (単位:10 億ドル)

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 人材派遣

人材紹介

0 20 40 60 80 100 120

Source:American Staffing Association, Staffing Industry Analysts Inc. ; U.S. Department of Commerce

$92 16%

84%

16%

84%

$82

12%

88%

$78

10%

90%

$79 11%

89%

$91 12%

88%

$102 14%

86%

$111

14%

86%

$111

10%

90%

$80 10%

90%

$97 11%

89%

$110 10%

90%

$117 15%

85%

$116

出典:“American Staffing 2013: Navigating the 1% Economy”, American Staffing Association, 2013

 全米スタッフィング協会によると、1日あたりの平均派遣労働者数は 2007 年の 312 万人から 2009 年に 218 万人に減少。2010 年には前年比 18.4%増の 258 万人に増加した。年間の派遣労働者数は、2012 年現在 で前年比 11%減の 1,150 万人だった(図表 17)。

図表 17 年間派遣労働者数の推移      (単位:100 万人)

2000

1994 1996 1998 2002 2004 2006 2008 2010 2012

20

15

10

5

0

過去 10 カ年平均:12.5

Source : American Staffing Association , Employment and sales Survey 出典:“American Staffing 2013: Navigating the 1% Economy”, American Staffing Association, 2013

 米労働統計局によると、派遣労働浸透率(非農業部門雇用者数に占める派遣労働者数の割合)は、

2000 年4月に 2.03%と過去最高水準に達したが、翌年米経済がリセッション入りし、浸透率は 1.64%に低下 した。リーマンショック後の「グレート・リセッション」期には 1.34%まで落ち込んだが、2013 年6~7月に 1.98%

にまで回復した(図表 18)。同局が 2014 年1月に発表した最新データによると、2013 年 12 月の派遣労働 浸透率は 2.02%とさらに伸びている。

図表 18 派遣労働浸透率

リセッション期 2.5

2.0

1.5

1.0

0.5

0.0 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 Source : U.S. Bureau of Labor Statistics 2.03%

20004

1.64%

200112

1.96%

200511

1.34%

20096〜8 月 1.98%

20136〜7

出典:“American Staffing 2013: Navigating the 1% Economy”, American Staffing Association 2013

 全米スタッフィング協会によると、派遣労働者の 2012 年の平均離職率(年間の入職者数に対する退職者 数の割合)は、2011 年の 362%から 294%に低下。平均在職期間はこの 10 年間で少しずつ伸びている。

2011 年に 11.3 週に落ち込んだが、2012 年になって 13.2 週に増加した(図表 19)。

図表 19 派遣労働者の平均離職率および在職期間  離職率 (%)

1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012

16 14 12 10 8 6 4 2 0 在籍期間

Source : American Staffing Association, Employment and Sales Survey 500

450

400

350

250 300

出典:“American Staffing 2013: Navigating the 1% Economy”, American Staffing Association 2013

 Staffing Industry Analysts の調査では、2012 年の米国のスタッフィング業界の市場規模は推定 1,240 億ドルに上る(人材派遣、人材紹介、ペイロール、PEO、アウトプレースメント、VMS / MSP 手数料収入 を含む)。

  全 米 PEO 協会(National Association of Professional Employer Organizations) の 2013 Annual Report によると、米国の PEO 業界の 2012 年の総売上高は約 920 億ドルと、前年から 80 億ドル増加し た69。同協会には約 400 社の PEO 会社が加盟し、業界全体の約 85%を占める収益を上げている。1 社あたりの共同雇用者数は平均で 6,200 人に上る。

ドキュメント内 米国の労働政策と人材ビジネス2014 (ページ 73-77)