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ロ)人口減少を上回る採用抑制(採用行動継続ケースとの差)

ドキュメント内 公務員人件費のシミュレーション分析 (ページ 30-55)

‐35.0%

‐30.0%

‐25.0%

‐20.0%

‐15.0%

‐10.0%

‐5.0%

0.0%

5.0% 北海

道 青森 県 岩手 県 宮城 県 秋田 県 山形 県 福島 県 茨城 県 栃木 県 群馬 県 埼玉 県 千葉 県 東京 都 神奈 川県 新潟 県 富山 県 石川 県 福井 県 山梨 県 長野 県 岐阜 県 静岡 県 愛知 県 三重 県 滋賀 県 京都 府 大阪 府 兵庫 県 奈良 県 和歌 山県 鳥取 県 島根 県 岡山 県 広島 県 山口 県 徳島 県 香川 県 愛媛 県 高知 県 福岡 県 佐賀 県 長崎 県 熊本 県 大分 県 宮崎 県 鹿児 島県 沖縄 県 全国 計

人口減少を上回る採用抑制 採用行動継続 人口比維持

 

28

  なお、人口比維持ケースを採用行動継続ケースと比較してみると

8

、両者の間には緩やか な相関が見受けられる。また、採用行動継続ケースの減少率のほうが人口比維持ケースの それに比べて大きい傾向が見られる。このことは、各都道府県が、人口の減少傾向を反映 しつつ、人口の減少傾向を上回る厳しい採用抑制を行ってきたことを示唆している。 

(退職手当) 

都道府県別に2018年度までの退職金総額の推移を比較した(参考図表10)。 

職員数一定ケースを見ると(図表22)、都道府県計では▲16.7%の減少であるが、都道 府県別にみると、高齢職員の年齢構成の違いを反映して、4割以上減少する県から2割以 上増加する県まで大きな差が生じる。減少率が3割を超えているのは、沖縄、東京、大阪、

愛知の都府県である。逆に鳥取が20.9%、香川が14.9%の増加となっており、次いで山形、

広島の増加率が高い。 

シナリオ間の差は小さい。都道府県別の減少率を見ると、職員数一定ケースに比べて、

採用行動継続ケースでは▲5.6〜1.5%、人口比維持ケースでは▲2.2〜0.7%の差があるに 過ぎない。 

増減率の大きい都府県について、職員構成の変化を見た(図表23)。減少率の大きい都 府県では、初期時点において50歳代以上の年齢層の職員の構成比率が高い。50歳代後半の 職員はその多くが退職期に当たるため、初期時点の退職金総額を押し上げる要因となる。

しかし、初期時点において50歳代の職員の大部分は、2018年度までにはすでに退職してい るため、2018年度における退職者の数は少なくなり、退職金総額も大幅に減少する。一方、

増加率の大きい県では、初期時点において40歳代後半の年齢層の職員の構成比率が高い。

そのため、初期時点の退職者は少なく退職金総額は大きくない。しかし、初期時点におい て40歳代後半の職員は2018年度にちょうど退職期を迎えるため、2018年度における退職者 の数は多くなり、退職金総額も大幅に増加する。 

8 ただし、人口比維持ケースは将来の人口動向を、採用行動継続ケースは過去3年間の採用抑

制傾向を反映している。

29

図表22  退職金総額(職員数一定ケース) 

イ)2018 年度の対 2008 年度比 

‐50.0%

‐40.0%

‐30.0%

‐20.0%

‐10.0%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0% 北海

道 青森 県 岩手 県 宮城 県 秋田 県 山形 県 福島 県 茨城 県 栃木 県 群馬 県 埼玉 県 千葉 県 東京 都 神 奈川県 新潟 県 富山 県 石川 県 福井 県 山梨 県 長野 県 岐阜 県 静岡 県 愛知 県 三重 県 滋賀 県 京都 府 大阪 府 兵庫 県 奈良 県 和 歌山県 鳥取 県 島根 県 岡山 県 広島 県 山口 県 徳島 県 香川 県 愛媛 県 高知 県 福岡 県 佐賀 県 長崎 県 熊本 県 大分 県 宮崎 県 鹿 児島県 沖縄 県 全国 計

ロ)増減率の大きい都府県の推移 

‐50.0%

‐40.0%

‐30.0%

‐20.0%

‐10.0%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 (年度)

鳥取県

香川県

山形県

広島県

全国

神奈川県

愛知県

大阪府

東京都

沖縄県

30

図表 23  職員構成の変化(職員数一定ケース) 

イ)退職金の減少率が大きい都府県 

沖縄 東京

大阪 愛知

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

ロ)退職金の増加率が大きい県 

鳥取 香川

山形 広島

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

19歳以下 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳以上

(人)

2008 2013 2018

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(人件費総額) 

前述の通り、人件費総額の増減率は、給与総額の増減率と退職金総額の増減率を加重平 均したものになっている。加重平均のウェイトは、2018 年度における退職金以外の人件費

(給与、共済組合負担金、その他)と退職金の比率である。この比率は、 『平成 20 年度都 道府県決算状況調』によると、都道府県ごとに若干の違いはあるものの、概ね9:1程度 である。したがって、人件費総額の増減率は給与総額の増減率と大きく異なることはない。

  2018 年度までの 10 年間の人件費総額の変化を見ると(参考図表 11)、いずれのケース でも、都道府県計では、給与総額の減少率よりも退職金総額の減少率が大きいことから、

人件費総額は、給与総額の減少率を若干上回って減少する。しかし、各都道府県別に見る と、例えば、職員数一定ケースでは(図表 24)、退職金総額が増加する県や給与総額の減 少率が退職金総額の減少率よりも大きい府県も相当数見られている。

図表 24  2018 年度の人件費総額(職員数一定ケース、対 2008 年度比) 

‐14.0%

‐12.0%

‐10.0%

‐8.0%

‐6.0%

‐4.0%

‐2.0%

0.0%

2.0%

4.0% 北海

道 青森 県 岩手 県 宮城 県 秋田 県 山形 県 福島 県 茨城 県 栃木 県 群馬 県 埼玉 県 千葉 県 東京 都 神奈川 県 新潟 県 富山 県 石川 県 福井 県 山梨 県 長野 県 岐阜 県 静岡 県 愛知 県 三重 県 滋賀 県 京都 府 大阪 府 兵庫 県 奈良 県 和歌山 県 鳥取 県 島根 県 岡山 県 広島 県 山口 県 徳島 県 香川 県 愛媛 県 高知 県 福岡 県 佐賀 県 長崎 県 熊本 県 大分 県 宮崎 県 鹿児島 県 沖縄 県 全国 計

人件費の伸び−給与の伸び 人件費総額 給与総額

32

 (2)給料のフラット化が地方公務員人件費に与える影響 

  給料プロファイルの想定の変更が公務員人件費に及ぼす影響を試算するため、都道府県 計における人口比維持ケースをベースラインとし、都道府県の合計および職種別内訳につ いて、年齢別に以下の給料引き下げ目標を課した上で、(a)1年で引き下げるケース、(b) 5年間かけて段階的に引き下げるケース、(c)10年間かけて段階的に引き下げるケース

(それぞれ前年比を定率で引き下げ)を想定して、給料総額に与える影響を職種別に試算 した。

図表 25  給料カーブのフラット化の想定 

年齢区分 引下げ目標

35歳以下 変更なし

36〜39歳 2%減

40〜43歳 4%減

44〜47歳 6%減

48〜55歳 8%減

56歳以上 10%減

以下は、各ケースにおける人件費総額の増減率の変化(乗数)を見たものである。職員 の年齢構成の違いによって、職種別にみた人件費減少率の変化に若干の違いが見られる。

引き下げの初年度である 2009 年度においては、技能労務職や教育公務員の給料総額への

影響が大きい。これは、給料カーブのフラット化によって高齢者を中心に給料が減少する

ため、初期時点において高齢者の比率が高い技能労務職や教育公務員の人件費の減少率が

大きくなるためである。一方、高齢者の比率が低い警察職は、給料カーブのフラット化に

よる影響が小さい。ただし、技能労務職では、徐々に若年の職員の比率が高まるが、それ

らの年齢層の職員の給料はあまり低下しないため、 2018 年度に近づくにつれて、人件費の

減少率は当初に比べて小さくなっていく。

33

図表 26  給料引下げの影響(1年で引き下げたケース) 

2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度

'09年度から'18年 度までの人件費総

合計 0.00 -5.40 -5.34 -5.29 -5.26 -5.19 -5.12 -5.07 -5.01 -4.95 -4.90 -5.16

一般行政職 0.00 -5.44 -5.38 -5.34 -5.31 -5.27 -5.24 -5.21 -5.19 -5.17 -5.16 -5.27 技能労務職 0.00 -6.42 -6.06 -5.71 -5.41 -5.19 -4.99 -4.83 -4.68 -4.54 -4.41 -5.25 その他一般職 0.00 -5.06 -4.98 -4.90 -4.84 -4.80 -4.75 -4.71 -4.66 -4.63 -4.61 -4.80 教育公務員 0.00 -5.61 -5.58 -5.56 -5.56 -5.47 -5.40 -5.34 -5.28 -5.18 -5.09 -5.41 警察職 0.00 -4.74 -4.63 -4.54 -4.46 -4.39 -4.32 -4.25 -4.20 -4.20 -4.20 -4.39

-7 -6 -5 -4 -3 -2 -1

0

2 008 年 度 2 009 年 度 2 010 年 度 2 011 年 度 2 012 年 度 2 013 年 度 2 014 年 度 2 015 年 度 2 016 年 度 2 017 年 度 2 018 年 度

(%)

合計 一般行政職 技能労務職 その他一般職 教育公務員 警察職

図表 27  給料引下げの影響(5年間かけて段階的に引き下げたケース) 

2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 '09年度から'18年 度までの人件費総

合計 0.00 -1.11 -2.19 -3.23 -4.24 -5.19 -5.12 -5.07 -5.01 -4.95 -4.90 -4.07

一般行政職 0.00 -1.12 -2.20 -3.25 -4.28 -5.27 -5.24 -5.21 -5.19 -5.17 -5.16 -4.18 技能労務職 0.00 -1.33 -2.49 -3.48 -4.37 -5.19 -4.99 -4.83 -4.68 -4.54 -4.41 -3.98 その他一般職 0.00 -1.05 -2.04 -2.99 -3.90 -4.80 -4.75 -4.71 -4.66 -4.63 -4.61 -3.78 教育公務員 0.00 -1.16 -2.29 -3.39 -4.48 -5.47 -5.40 -5.34 -5.28 -5.18 -5.09 -4.28

警察職 0.00 -0.98 -1.90 -2.77 -3.60 -4.39 -4.32 -4.25 -4.20 -4.20 -4.20 -3.47

-6 -5 -4 -3 -2 -1

0

2008年 度 2009年 度 2010年 度 2011年 度 2012年 度 2013年 度 2014年 度 2015年 度 2016年 度 2017年 度 2018年 度

(%)

合計 一般行政職 技能労務職 その他一般職 教育公務員 警察職

34

図表 28  給料引下げの影響(10 年間かけて段階的に引き下げたケース) 

2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 '09年度から'18年 度までの人件費総

合計 0.00 -0.56 -1.10 -1.63 -2.16 -2.65 -3.12 -3.59 -4.04 -4.47 -4.90 -2.79

一般行政職 0.00 -0.56 -1.11 -1.65 -2.17 -2.69 -3.19 -3.69 -4.18 -4.67 -5.16 -2.88

技能労務職 0.00 -0.67 -1.25 -1.76 -2.22 -2.65 -3.05 -3.42 -3.77 -4.10 -4.41 -2.68

その他一般職 0.00 -0.52 -1.03 -1.51 -1.98 -2.45 -2.90 -3.33 -3.76 -4.19 -4.61 -2.59

教育公務員 0.00 -0.58 -1.15 -1.72 -2.28 -2.79 -3.29 -3.78 -4.26 -4.68 -5.09 -2.92

警察職 0.00 -0.49 -0.96 -1.40 -1.83 -2.24 -2.63 -3.01 -3.39 -3.79 -4.20 -2.39

-6 -5 -4 -3 -2 -1

0

2 008年度 2 009年度 2 010年度 2 011年度 2 012年度 2 013年度 2 014年度 2 015年度 2 016年度 2 017年度 2 018年度

(%)

合計 一般行政職 技能労務職 その他一般職 教育公務員 警察職

5.まとめ 

本研究では、公務員について、初期時点(2008年度)における年齢別の職員数、一人当 たり平均給与、退職率を所与として、採用行動に一定の仮定を置き、職員の総数と年齢構 成、人件費の推移を試算した。そして、今後の採用行動や給料プロファイルの変化が公務 員人件費に与える影響を定量的に評価した。その結果、初期時点の職員の年齢構成が今後 の公務員人件費の推移に大きな影響を与えることが明らかになった。 

退職者数と同数の新規採用を行って職員数を一定に保った場合(職員数一定ケース)、

国家公務員については、職員の年齢構成が山型で安定しているため、給与総額(実質値)

に大きな変化はない。一方、地方公務員については、これまでの厳しい新規採用抑制によ って職員の年齢構成が高齢化しているため、職員数が一定でも年齢構成が若返ることによ って給与総額が今後10年間で▲7%程度減少する。特に、都道府県の技能労務職や市区町 村の教育職の減少率が大きく、逆に警察職の減少率は小さい。 

過去3年間の平均的な職員数の純減(率)が続く場合(採用行動継続ケース)、職員数

一定ケースと比較して、給与総額の減少率は大幅なものとなる。ただし、これまでの職員

数の動向の違いを反映して、国家公務員と地方公務員の別、地方公務員の職種の別によっ

ドキュメント内 公務員人件費のシミュレーション分析 (ページ 30-55)

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