6. 現地調査方法
6.6 交通量及び平均走行速度の測定
交通条件の観測は、環境基準を大幅に超過すると思われるような地点については超過すると 思われる当該基準時間帯について2観測時間以上観測し、それ以外の地点は昼2観測時間以上観 測するものとする。なお、これは、24観測時間測定することを妨げるものではない。
観測は、騒音レベル実測時間内の以下の交通条件について行うこととする。
(1)交通量
騒音レベル測定と同時に、上下方向別、車種別に交通量を測定し記録する。交通量が多く 騒音レベルに影響を与えていると考えられる併設道路がある場合は、その交通量も測定する 。
(2)平均走行速度
騒音レベル測定と同時に、上下方向別に平均走行速度を測定し記録する。
[解説]
道路に面する地域における騒音の測定に際しては、騒音レベルの測定だけではなく、その騒音に 大きく寄与している自動車交通条件の観測が不可欠である。交通量及び平均走行速度を把握するこ とにより、当該道路に面する地域の騒音の原因を特定する一助とし、もって、実態に即した効果的 な対策をとるための重要なデータとすることができる。
交通条件観測対象時間の選定は、当該基準時間帯で大きな等価騒音レベルを示すと思われる時間 を選定する。従って、過去の道路環境センサスの騒音レベルや交通量測定結果から、交通条件の測 定を行う観測時間を選定する。
交通条件観測対象時間においては、等価騒音レベルの実測時間にあわせて同時に交通量を観測し、
走行速度についても同時に観測するものとする。
①5dB以上環境基準を超過していると思われるような地点は、その基準時間帯の交通条件を2観 測時間以上観測する。従って②昼夜とも5dB以上環境基準を超過していると思われるような地点は、
両基準時間帯で2観測時間以上交通条件を観測する。③①及び②以外の地点は昼の基準時間帯で2 観測時間以上観測するものとする。なお、①から③に定める規定は、24観測時間の交通条件の把握 を妨げるものではない。 道路交通騒音の発生源の特定や騒音レベルの測定精度の確保を目的とす る場合は2観測時間を越えて観測することも想定される。また、交通量や大型車混入率等の時間変 動に伴う急激な騒音レベルの変動等が見込まれ、等価騒音レベルが大きくなる観測時間の特定がで きない場合等も2観測時間を越えて観測することもありうる。基準時間帯内で2観測時間を超えて 観測する場合は、昼間は16回、夜間8回を限度に交通条件の測定を行う。
表 6.6.1に環境基準の超過状況と交通条件の観測回数を示す。
なお、測定に際しては、道路の使用許可等、必要な手続きを行うこと。
表 6.6.1 騒音レベルの状況と交通量等観測の有無 昼間騒音レベル 75dB以上
(基準を5dB以上超過) 75dB未満 70dB以上
(基準を5dB以 上超過)
昼間:○
夜間:○
昼間:-
夜間:○
夜間騒音レベル
70dB未満 昼間:○
夜間:-
○:交通条件の観測を基準帯内で2回以上行うことを示す。
なお、上表の規定は、24観測時間の交通条件の観測を妨げるものではない。
(1)交通量
交通量の測定は、上下方向別・車種別に、騒音レベル実測時間にあわせて測定するものとし、
目視で通過台数をカウントする。従って、10分間または、騒音実測時間に応じた交通量を測定し 記録することとなる。
車種区分は、 表 6.6.2に示すとおりとする。大型車については大型車Ⅰと大型車Ⅱに区分し て観測し、小型車、二輪車についても測定を行う。なお、大型車Ⅰ及び大型車Ⅱの区分について は、大型番号標であれば大型車Ⅰであり、中型番号標であれば大型車Ⅱとなる。
表 6.6.2 車種別交通量の車種区分
区 分 ナンバープレート その他の特徴 代表的な車種
普通貨物自動車 ・1、10~19まで及び100~199 まで (大型番号標)
例:品川12あ1234
・キャブオーバトラック
・ダンプ
・トラクタ 特種用途自動車 ・8、80~89まで及び800~899
まで (大型番号標)
例:品川88た5678
・コンクリートミキサー車
・タンク車 大
型 車
Ⅰ
乗合自動車 ・2、20~29まで 及び200~29 9まで (大型番号標)
例:品川22あ9012
・車両総重量8トン以上
・最大積載量5トン以上
・観光バス
・路線バス 普通貨物自動車 ・1、10~19まで 及び100~19
9まで (中型番号標)
例:品川11あ1234
・キャブオーバトラック
・バン型トラック
特種用途自動車 (注)
・8、80~89まで 及び800~89 9まで (中型番号標)
例:品川88さ5678
・車両総重量8トン未満
・最大積載量5トン未満
・冷蔵冷凍車
・塵芥車 大
型 車
Ⅱ 乗合自動車 ・2、20~29まで 及び200~29 9まで (中型番号標)
例:品川22す9012
・乗車定員11人以上 29人以下
・レンタカー
・マイクロバス 小
型
車 大型車Ⅰ及び大型車Ⅱ、二輪車を除く自動車
二 輪
車 二輪自動車、原動機付自転車
(注) 大型車Ⅱの特殊自動車には、改造前の自動車(乗用車、小型貨物車)と同程度の大きさのものは含 めない。それらは小型車にカウントするものとする。(例:パトカー、小型キャンピングカー等)
(2)平均走行速度
平均走行速度は、上下方向別に交通量測定と同一時間において観測し、サンプル調査によるも のとする。
交通量の測定と同時に、その測定時間内の走行状態を代表する車両を上下方向別に各10台程度 選び、その走行速度を測定位置前後50m区間内の通過秒数(ストップウォッチで計測)から求め、
上下方向それぞれの平均値を算出し記録する。騒音測定時間中の平均的な走行状態を捉える目的 から、著しいスピード違反をするもの(暴走族など)は測定から除外する。
実測時間中の通過台数が少なく所要の台数に達しない場合は、可能な範囲でなるべく多く得ら れた車両の平均速度を求めるものとする。
速度の測定方法としては、騒音レベル測定点前50~100mを通過する自動車群に着目し、その通 過時間を計測することにより行う。その手順を以下にあげる。
・測定点前の道路に、測定点を中心として標識を置くなどして、50~100mの観測区間を設け る。(パイロン等を置く、路面のマーカー類、電柱などを目印とするなどが考えられる。)
・車群の走行状態を代表すると思われる車両を選ぶ。
・選定した車両が観測区間を通過する時間をストップウォッチで計測し記録する。
・上記の計測を実測時間中に20台程度の車両に対して行い、上下方向別に平均値を出す。
・実測時間中の通過台数が少なく所要の台数に達しない場合は、得られた台数の平均値とする 。 平均走行速度の測定は、この他にレーダースピードメーター、センサーによる電気的測定(光電 管、感圧センサー等)ビデオのコマ送り機能などの利用によって可能である。
(注)測定に際しては、道路の使用許可等、必要な手続きを行うこと。