に強い影響を与えていることがわかった.
参考文献
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特照
2005‑52705(4)
能智,生地,九州共立大学総合研究所紀要,
2, pp. 99 (2009)
[研究議文]九州共立大学総合研究所紀要第3号 2010年3月 J山 町 且1ofK}ll~hu K}"oritsu UnI¥'efsity R侵犯an:hCenter No.3Mm:h 2010
メタンイオンビーム蒸着による
S i ( 1 0 0 )基板上ダイヤモンド薄膜成長に関する研究 亙
生地文也
九州共立大学大学院工学研究科 機械電子システム工学専攻
A study of diamond film growth on Si
( I
OO) surface by a low‑energy CH4 + ion beam deposition technique Fumiya ShojiUsing a low‑energy ion beam deposition system, we have investigated how the clean Si
( I
00)‑2xl surf詰ceis modified by the deposition process of energetic methane ions having an energy in the range of 80・100e玖 Low energy ion scattering spec加metry (LEIS), low energy elec加n di飴'action (LEED), scanning elec甘on血icroscope(SEM), and atomic force microscope (AFM) techniques have been employed for analyzing the surfaces with or without ion depositio田 .
I t
is found that the amorphous s回C加reinduced by the 4ML deposition of 40eV‑CH: ion result in a c(2x2) structure when the surface is annealed at 650[]目SEMandAFM observations clearly show that carbon materials have grown up on the high temperature surface in the case of high deposition coverage.Keywords: dlamolld幼illjilm,CH: 1011 beam d.司posltloll
I はじめに
次世代の半導体基板として結晶学的にフラyトな 大面積のダ、イヤモンド単結品薄膜局を成長させたハ イブリッド型シリコンウエハが期待されている。このた め,その実現を目指した研究が ECRプラズマ CVD 法に代表される様々な低圧合成法によって国内外 で精力的に進められている(1,
2 J
。しかし,未だ実用 に耐え得る高品質なダイヤモンド層の付いたハイブ、リッド型シリコンウエハは実現していない。
本研究ではメタンイオンを Si(lOO)清浄表面に衝突 反応させて形成される新たな表面構造および物質 を解析し,ダイヤモンド、ヘテロエヒ。タキシヤノレ成長を 導く表面構造や供給メタンイオンに付与すべき条件 などを調べることとした。
原子状あるいは分子状のイオンビーム蒸着ではイ オンのエネノレギーを数 eVから数百eVの範囲に選 ぶと,イオンの基板表面上でのマイグレーションや凝 縮効果によって核形成が顕著になること、また、イオ ンが基板表面不純物原子の脱離を助長することな どが知られている[310 しかし, Si (100)表面とメタンイ オンビームの組み合わせにおいてダイヤモンド薄膜 形成に及ぼすメタンイオンの運動エネノレギーやポテ ンシヤノレエネルギーの影響について,規定された実 験条件の下で、表面・界面の物理として,系統的に
研究した伊jは皆無である。このため,超高真空内で フラyシューアニーノレ法によって用意したシリコン清 浄表面上に低エネルギーメタンイオンを衝突させる ことにより新たに形成される表面と形成物質を解析 することによって、これまで見逃されていたようなダイ ヤモンドヘテロエピタキシーに繋がる新たな知見が 得られる可能性がある。また,メタンイオンが Si(100) 表面原子と衝突反応することによって形成される新 規の表面相がテンプレートとなってフラyトなダイヤ モンド薄膜の核形成が促進されるような現象が見つ かるかもしれない。さらに,そのような現象がメタンイ オンビーム/Si(lOO)系で、発見されれば、本研究は従 来法とは異なる視点からのダイヤモンド薄膜形成・
制御,また,新規のナノ物質量日成技術に繋がると期 待される。
本稿では、低エネノレギーメタンイオン(CH/)を高 精度に計調
l
・制御して Si(100)および Si(111)1
青浄表面上に供給して得られる新たな表面を低速イオン散 乱 分 光 法(LEIS)と低速電子回折法(LEED)によって 構造解析するとともに、原子商力顕微鏡(AFM)およ び走査電子顕微鏡(SEM)によって表面形態を誠ベ た結果について述べる。
2.実験装置および実験方法
‑55‑
本実験に使った装置の権成~性能については総 研 紀 要
[ 4 )
において詳細に述べている。したがっ‑C,ここでは本実験に関係する事項のみについて述べ ることにする。
低エネノレギーイオンビーム蒸着
( L E I B D )
ラインの イオン源において、純度99.99%の高純度メタンガス を使ってイオン化し、このイオンをイオン源に印加し た1 0 0 0 V
の加速電圧によって引き出した。L E I B D
ラ インに設置している質量分離器を使ってメタンイオン 穏から一価のCH,+イオンのみ選別した後、このイオ ンを超高真空室中( 2X 1 0 ‑
7P a
以下)に設置している 減速レンズ系を通して基板表面に蒸着した。このと き、基板表面に予め阻止電圧を印加して,CH4+イオ ンが最終的に所望の蒸着工ネノレギーとなるようにし た。本実験における基板の形状とイオン蒸着領域を 図2.1に示す。この基板表阪上の蒸着領域は全て の実験において,ほぼ保たれるようにした。また、LEED
およびL E I S
による その場"表面構造解析に おいては、イオン蒸着した表面と蒸着しない表面の 両方が試料マニヒ。ユレータの操作によって調べられ るようにした。さらに基板表面に対するCH/イオン 蒸着の角度はマニピュレータの操作により任意に設 定できるようになっている。,
fオシ照射議事図 2.1 試料ホノレダーに
S i
(10 0 )
ウエハー基板 を取り付けた状態とイオン照射領域の模式図 主主板バイアス電圧によってClI/イオンのエネノレ ギーは任意に設定できるが、これまで行われてい るカーボンイオン蒸着実験を踏まえ,本実験では 40~100eV の範囲とした。基板として
S i
(10 0 )
お よ びS i
(111)ウエハーを 選 び , そ の 表 面 にC H ;
イオン蒸着をおとなった。イオン蒸着に先立つて,フラッシュ・アニール法
【研究論文]九州共立大学結合研究所紀要第313 2010年3月 Joumal ofKyushu Kシ0"'錨U由 開 花ilyResearch Center No.3March 2010
によって表面酸化層を除去し,清浄表面を用意し た。また、高温基板表面へのイオン蒸着すPは、通 電電流値によって決まる基板温度を表面温度と みなした。実際には,基板電流と基板温度との関 係を予め調べておいた校正曲線を使って表面温 度を決めた。
基板表面上における
C H ;
イオン蒸着量は,蒸着 イオンが全て表面に付着するとして,基板に流れ るイオン電流を電流積分器を使って計測し,決定し た。CH;イオン蒸着によって新たに表面に形成さた物 質の形態については,イオン蒸着終了後に基板を 大気中に取り出して
SEM
およびAFM
を使って解析 した。SEM
観察には日本電子製(JEOL
J S M ‑ 6 3 6 0 L A B
L)を使ったロ3. 結 果 お よ び 考 察
3 . 1
CH/イオンを 1~4ML 蒸着した Si(1 00)表面 ここではS i
(1 00) 清浄表面上に 1~4ML に相当 するC H ;
イオンを蒸着した場合の表面構造変化 をL E E D
お よ びL E I S
によって解析した結果につい て述べる。図
3 . 1
はフラッシュ アニーノレ法によって表面清浄 化をおこなった室温基板表面に4 0 e V
のエネルギーのα f J
イオンを 4¥lL蒸着したときの,蒸着陸後,および その表面を6 5 0
0Cで3 0
分アニールした時の団四観察 の結果である。図の写真AはS i
(I∞')‑2X 1清浄表面 を示している。このようにイオン蒸着後であっても図2. 1の イオン蒸着無し"の表面から尚昆常の清浄表 面の(2X1)構造が観察された。このことから,イオン 蒸着中,イオン吉宗着を受けない表面領減は清浄面を保 っているとみなすことができる。写真Bは 4札のイオ ン蒸着直後の
L E E D
像である。このように、イオン蒸着 により清浄表面の 2Xlの周期構造が完全に乱されて アモノレブアスパターン矯造となっ t~ このようなアモ ノレファスパターンの LEED像は蒸着イオン量を変えた 場合でも常に得られた。そこで、このようなアモノレブ アスパターン構造表面を基板温度6 5 0
"Cで約3 0
分間ア ニーノレし,その構造変化を観主主した。その結果、写真C I
こ示すような糊月なスポットパターンのL E E D
像梢号 られた。この結果は、イオン蒸着によって説れた表面 が蹄駒低温の書賊躍によって再耳~rJ し,特定の周期 構造の表面に変わることを示している。この鮮明なL E
印像はc(2X2)構造である。この事実から、図3.2 に示すモデルのように Si(JXJ)メッシュを基本格チ に取ると,点線で撒いたような c(2X2)‑{;メッシュに 相当するような超格子構造がイオン蒸著後のアニール 過程で新たに形成されたことが分かる。現実のイオン 蒸着表面は,後節で述べるように,c
原子が存在する ことは明らかであることから,このモテ〉レのような超 格子がどのような原子音~~I鱒造からもたらされたか興 味深川図3.1
ζL
、
CH.t+イオン蒸着に伴うSi(100)表面 構造変化の
L E E D
観察結果Si(1X1)A mesh
夫 妻 ・
¥ ¥c(2x2).C mesh
,・'
図3.2 イオン蒸着後のアニーノレによって現れる
L E E D
パターン(図3.1c)の構造モデル[研究論文】九州共立大学総合研究所紀婆第35 2010年3月 JoumalofK)1JS市lIKyorit知U、刷ersIlyRewarcb Center No 3Mar、h2010
図3.3は40eVのCH/イオン蒸着をおこなった表 面を
L E I S
法で調べた結果である。L E I S
解析では 150eVのエネルギーのu+
イオンを用い、入射角を 大きく(照射角は小さく)して表面層における原子配 列における周期構造を反映させるモードと、入射角 をゼ、口(垂直照射)にして表面腐の深さ方向の原子 配列に関する情報を強く反映させる二通りのモード を使ったo図3.3は入射角が大きい750 入射(照射 角 α~250 )において得られた散乱スペクトルである。この結果から,まず、イオン蒸着前の清浄表面から の散乱スペクトルに注目すると Si原子からの鋭い散 乱ピークのみが55eV付近に現れていることがわかる。
次に,イオン蒸着直後の表面からの散乱スペクトル、
およびその表面を 6000Cで熱処理したときの表面か らの散乱スペクトル会清浄表面からの散乱スペクトル と比較すると、Siピーク強度に顕著な変化が認めら れることがわかる。まず,イオン蒸着直後の表面では Si原子からの散乱ピークが著しく減少すると共に、 10
~30eV の散乱エネノレギー領域に散乱によるι恩わ れる新たなふくらみがスペクトノレに現れていることが はっきりとわかるoこのことから、イオン蒸着に伴って 表面最外層で周期構造をなして配列していた Si原 子がイオン蒸着原子によって見えなくなったか,ある いは表面白原子の周期構造がイオン蒸着に伴うイ オン衝撃によってみだされたことがわかるが、これは 図3.1の
B
に示したイオン蒸着直後のLEED
像との 比較からも明らかである。一方,この表面を主主板温 度 6000Cで加熱した表面では Si原子からの散乱ス ベクトノレ強度は加熱前に比べて回復している,しか し完全に元の清浄表面の Siピーク強度にまで回復 しない事災から,イオン蒸着に伴って、C原子あるい はCmHIJが表面に確実に存在していると考えられる。すなわち,最外層lこC原子がイオン蒸着によって存 在しており、これらの C原子が基板の熱処理と伴っ て再配列してSi原子からの散乱スベクトル強度が回 復したと4恩われる。C原子から期待される数乱スベク トノレ強度がふくらみ程度になっている事実は,照射 角が250で入射した150eVのLiプローブイオンの 進入できる、いわゆるプロービング深さはせいぜい lO
A
であり、それ以上の深さに存在するC原子はス ベクトノレには現れないことを示しているものと考えら れる。そこで,1OA
以上の深さにC原子が存在するこ とを明らかにするために、同じイオン蒸着表面に対し57‑