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予備実験

ドキュメント内 自動撮影システムに関する研究 (ページ 55-60)

3.4 実装

3.4.3 予備実験

プロトタイプシステムにおいて,イマジナリーラインの設定および解除に必要な発言回 数を求めるための予備実験を行った.

5人の被験者で10分間の会議を行った際,設定に必要な発言回数x,解除に必要な割り 込み回数yを変えながら,いつ,どこにイマジナリーラインが設定されるかを記録した.

この結果と,会話内容の分析と参加者の顔の向きからカメラマンが判断した理想的なイマ

Camera 7 (shot 1) Camera 2

(shot 1) Camera 6

(shot 2)

D C B C B D C B

図 3.10: プロトタイプにおけるスイッチング例

図 3.11: システム動作画面(2人の間のイマジナリーライン)

図 3.12: システム動作画面(3人の間のイマジナリーライン)

表 3.4: 2者間対話における撮影カメラ

PPPPPP

PPPPP

参加者

相手 B C D E

A 4,6,8 5,6,8 5 3,4,6

B – 2,6,7 2,6,8 4,6

C – – 3,6,8 2,3,8

D – – – 3,5,8

ジナリーラインの発生時刻・位置とを比較した.ここで,x= 2では常に会議空間上のど こかにイマジナリーラインが設定されてしまう.また,y= 1では複数人の議論に対応す ることができないため,これらの値は除外した.

その結果,x4では条件が厳しくなり,必要なイマジナリーラインがほとんど設定さ れなかった.また,y3にすると一度設定したイマジナリーラインがなかなか解除され なかった.これらの値では,会議室の状況の変化に十分対応できないといえる.よって本

研究ではx= 3,y= 2として以降の評価実験を進めていくこととする.

3.5 評価実験

3.5.1 イマジナリーライン検出方法の評価

提案手法でどの程度イマジナリーラインを検出できたかを評価するため,図3.9のレイ アウトによる対面会議を10分間撮影した.このとき,表3.3のすべてのショットを用意し ておき,撮影後に会話内容の分析と参加者の顔の向きから理想的なイマジナリーラインの 発生時刻・位置を1秒ごとに手動で決定し,提案手法で検出したイマジナリーラインの位 置・時刻と比較を行った.また,両者のショットをそれぞれのイマジナリーラインをもと に編集し,映像表現に与える影響についても分析した.

3.5.2 撮影カメラ決定方法の評価

撮影カメラ決定方法の違いによる影響を調べるため,図3.9のB,C,Dによる対話・議 論を3つのカメラ配置で撮影した.図3.13 にこの配置を示す.

(a)は提案手法で決定した配置である.与えられたカメラの中から,頂角カメラはイマ ジナリーラインが設定されている参加者から均等に遠い位置にあるものを,底辺カメラは イマジナリーライン上の参加者それぞれに近いものを選択した.イマジナリーラインが

(a) 提案手法 (b) 小さな三角形 (c) いびつな三角形

D

B B D B D

C C C

l

b

l

i

l

b

l

i

l

ib

l

ib

図 3.13: 比較されるカメラ配置

設定されている参加者間の距離をli,底辺カメラ間の距離をlb,イマジナリーラインと三 角形の底辺までの距離をlibとすると,この配置ではlbliに比べて十分に長い.(b)は,

頂角カメラは(a)と同様に選択するが,底辺カメラはイマジナリーラインから1台遠い位 置にあるものを選択した場合である.結果として(a)と比べてlibが長く,lbli の長さに 差がない配置となった.(c)は他の2つに比べていびつな配置であり,頂角カメラを一方 の参加者よりにずらし,底辺カメラも一方はイマジナリーラインから1台遠い位置にある ものを選択した.

次にそれぞれの映像(約5分)を大学生の被験者16人に見比べてもらい,1分ごとに どの映像が好ましいかを順位付けするように指示した.1位に選ばれていた場合には3点,

2位の場合は2点,3位ならば1点として点数をつけ,順位付けの理由も簡潔に記述して もらった.スイッチングのタイミングは3つの映像すべてで共通とした.

3.5.3 映像の主観評価

本研究で意図した,位置関係と人物の対話を強調する効果が実際に映像に現れているか どうかを確認するため,プロトタイプで自動撮影した映像を大学生の被験者16人に見て もらい,アンケートに5段階で評価してもらった.

実際の映画やテレビでは,本研究が対象とした位置関係や対話の強調以外にも多くのカ メラワークが存在する.よってこれらの映像とを単純に比較することはできない.そこで 大学生の被験者1人にプロトタイプを使ってもらい,手動で撮影カメラとショット持続時

無し 2人 手動検出

提案手法

0 5 10

[min]

3人

t1 t3 t6

(52.8%) (61.0%)

t5

t2 t4

図 3.14: イマジナリーライン検出のタイムチャート

間を決定した映像を用いた.この比較により,一般の人に撮影を依頼する場合と比べてど の程度見やすい映像が自動撮影可能かを評価した.

アンケートの質問項目を表3.5に示す.イマジナリーラインの効果を比較するため,映 像から伝わる位置関係に関するの質問項目を用意した(項目4,5,6).また,カメラの 三角形配置の効果を比較するために,参加者の映り具合に関する質問を用意した(項目1,

2,8,9,11).残りの項目は映像演出用のスイッチングに関するものである(項目3,7,

10,12).

また,アンケート以外にも気になった点やシステムへの要求など自由なコメントを記入 してもらった.

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