4.4 実装
4.4.3 カメラ
表4.3にカメラのパラメータを示す.カメラのxおよびz座標はカメラマップ作成時に 指定する任意の位置とする.y座標は,舞台上のカメラの場合は山台の最上段に設置する
カメラ0:ホルン カメラ1:管楽器 カメラ2:高弦楽器
図 4.13: 実装画面とショット例
舞台
客席
z
x 0
-6
-5 y +5
+6 6.5
5.5
10
図 4.14: ホールの座標空間
表 4.2: ホールパラメータ
舞台 客席
幅 10 10
奥行き 6.5 5.5
高さ 12 12
表 4.3: カメラパラメータ
舞台 客席
x座標 任意 任意
y座標 任意 任意
z座標 3 7
パン 左右180度 左右180度 チルト 上下90度 下90度
ことを想定して3,客席上の場合では東京オペラシティ大ホールの3階席の高さを想定し て7とした.また,パン角は左右180度に回転可能とした.チルト角は舞台上のカメラは 上下90度,客席上のカメラは天井からつるすものと想定して下にのみ90度回転可能と した.これらの値は実際に存在するカメラとしては高機能なものであると考えられるが,
TVMLではカメラはxz平面に対して平行に,舞台後方を正面となるように初期位置が決 まってしまうための措置である.
4.5 実験方法
提案手法はカメラワークの自動計画である.これを評価するため,カメラワークにした がって撮影されたショットを編集する作業を通して,編集者が必要とするショットを撮影 できているか,編集した映像にどのような特徴があるかを検討した.
4.5.1 被験者の選択傾向
マイスタージンガー前奏曲の中の連続した10シーン(約2分30秒)を取り出し,A,B の2種類の配置でカメラワークを計画した(図4.15).配置Aは1台のカメラを客席に,
2台を舞台上に設置し,配置Bでは3台のカメラを客席に設置したものである.実験に用
いた式4.3 のパラメータは,α=β=−0.1,γ =−0.5,δ=²= 0.25とした.これらは予 備的な実験に基づいて決定した.
次に,A,B両配置に共通し,どの演奏者も無理なく撮影可能な客席正面のカメラ0か ら,単独・組合せを含めた全22種類の被写体を撮影した.被験者(N = 12.全員音楽に 関する知識を有する)には,各シーンに該当するスコアの一部を提示し,状況に合致して いると思うもの3つを22種類の中から選択してもらった.この際,スコアも順序を入れ 替えて10回に分けて提示した.
このように,1シーンから読み取れる情報のみで選択された被写体と,提案手法で計画 した被写体とがどの程度一致しているのか,つまり,被験者が編集時に必要としている被 写体をどの程度撮影できているのかを求めた.