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中空糸型バイオ人工肝臓装置の作製方法

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 57-60)

第 6 章 Hepa/8F5 細胞を固定化した中空糸型バイオ人工肝臓装置の開発

6.2 中空糸型バイオ人工肝臓装置の設計

6.2.1 中空糸型バイオ人工肝臓装置の作製方法

中空糸シート作製方法

中空糸を以下の方法で編織し、中空糸シートを作製した。

・ 機織り機に中空糸固定用の縦糸(未滅菌エルシレン、DMTC501002、シラカワ株式会 社)を1 cm間隔で40 cm程度張った(Fig. 6-2)。

・ 厚さ100 µmのポリカーボシート45 cmを中空糸シート固定用の横糸として機織機に

挿入し、一度織ることでポリカーボシートを縦糸に固定した。

・ 250本の中空糸(幅約5 cm)を折れないように注意して織った。途中で中空糸がよれ ないよう注意した。

・ ポリカーボシートを中空糸固定用の糸に固定した(Fig. 6-3)。

・ 織った中空糸を長さ10 cmになるように3つに分割して使用した。

Fig. 6-2 Hand loom

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Fig. 6-3 Hollow fibers that were woven into a textile sheet

中空糸型バイオ人工肝臓装置の作製方法

作製した編織シートを人工肝臓モジュールに配置してポッティングを行った。ポッティ ングは以下の手順で行った。ポッティング用装置はポリカーボネート製である。

・ それぞれの接合面とネジ部分には液状シリコンを塗布し、完全に密着させた(Fig. 6-4-a)。

・ 人工肝臓モジュール内に編織シートを配置し、その後 3 つのパーツを装置に固定する ことで人工肝臓モジュールを完成させた(Fig. 6-4-b)。

・ 装置に内径1 mm、外径2 mmのシリコンチューブを2箇所取り付けた。

・ 外側から接合部を液状シリコンで固定して、ポッティング剤が漏れないようにした(Fig.

6-4-c)。

・ ポッティングを行った。ポッティング機の内圧は 0.06 MPa, 流量目盛は 500 に設定し た。細胞播種側には、2回に分けて樹脂を流し込むことで、細胞播種用の中空糸断面の 空洞を確保した。1回目は0.8 sec、2回目は2.5 sec吐出した。吐出後すぐに遠心充填を 行った(1800 rpm、20 min)。1回目のポッティング後、24時間静置して樹脂を乾燥さ せ、2回目を行った。

・ 反対側は、吐出時間は2.8 secで1回のみポッティングを行った(Fig. 6-4-d)。

・ 樹脂をよく乾燥させた後、両端をメスで切り落とし、断面を検鏡し、中空糸内部に細胞 播種用の空洞があることを確認した。その後、両端にポリカーボ製の部品を取り付けた。

このとき、面と面は液状シリコンで完全に密着させた(Fig. 6-4-e)。

・ チューコーフローシールを巻いたルアーフィッシングを取り付けた。

・ 組み立て後、装置周りの接合部をバスコークで固定した。バスコークは細胞の触れる箇 所には使用しないようにした(Fig. 6-4-f)。

・ 乾燥した後、エタノールで親水化を行い、2次蒸留水を用いて漏れがないかを確認した。

脱気した後、オートクレーブを行った。

〈拡大図〉

1cm 10cm

〈拡大図〉

1cm 10cm

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Fig. 6-4 Assembly process of the module

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