時のヒントになるお話、浜島先生からそこに学生をどう関わらせるか。教員の側から だけではアクティブラーニングは不可能な部分もございますから、学生をどう相互に 対応させていくかが大事であってデータなども活用していくという見方もできるかと 思います。どんな視点でも、どんな観点からでもご質問、ご意見をちょうだいしたい と思います。いかがでしょうか。
フロア:
「愛大学生コンピテンシー」をつくるのは大変ではなかったかと。学部の先生方の 意見、学部によってここは注意すべきとか、重要でないとか。そのへんの事情もお聞 かせ願えればと思います。それと「コンピテンシーとGPAの相関関係」についてもご ざいましたらご説明いただければと思います。
中井:
一つ目は正確に答えられない理由がありまして、コンピテンシーができたのは2012 年で私は在職していませんでしたので経緯は正確にはわかりません。どういうふうに つくったか。愛媛大学特有で各学部に教育コーディネーターが3、4人いて、その中 の一人が統括コーディネーターで副学部長相当の教員が兼ねる。各学部から集まって 全学でコーディネーター研修会を年4、5回やっています。2011年のコーディネーター 研修のテーマが「ディプロマ・ポリシーをつくる時のコンピテンシー」。全員で議論 しながらつくったと聞いています。学部を超えてつくる、愛媛大学ではそういう組織 体制ができていたことが特徴的だと思います。アドミッション・ポリシーをつくる時 もディプロマ・ポリシーをつくる時も他学部を見ながらつくることが特徴的かなと思 います。
「GPAとコンピテンシーとの相関関係」。今年度のアンケートでは学生番号を記入さ せているので、GPAとコンピテンシーの習得の関係を調べてみたいと思います。
フロア:
授業の進め方について。アクティブラーニングをイメージするとグループに分け、
少人数でディスカッションをさせる。50人くらいだと学生が集まって15のグループに できますが、200人の登録者で150人来るか、わからない時、何人来るかわからないと、
どうやってグループ分けをしていくか。具体的な方法を教えていただければと思いま す。
中井:
グループ学習は小学校、中学校の人数であれば6人とかに分けられますが、大学の ように、ある程度、規模を超えると難しい。アクティブラーニングの議論ではペア、
2人組をつくらせる。授業の中でそれを何回もやってから人数を増やしていく。授業 開始から数回目は出入りがありますので、フォーマルなグループをつくらず、2人組 から始めた方がいいと提言されています。来る学生が決まった段階でグループを決め るのが有効だという意見もあれば、「グループは何回も変える方がいい」という先生 もいます。グループのつくり方はかなり大事で、優れた先生は学生自身にグループを つくらせない。教員が意図をもって成績とかを見ながらつくる方がうまくいくともい われています。
フロア:
料理や音楽の比喩で素材、道具、方法と。IRとの関係、アクティブラーニングとの 関係で第4の要素として「環境」も大事だと。料理も家庭で一人で食べるのとおしゃ れなレストランでみんなと食べるのは味が違う。音楽でもiPodを一人で聴くのと東京 ドームで音楽を聴くのでは全く違う。グループ分けも学習環境の設計の仕方を分析す るのは比較的、外形的にも、IRでもアプローチしやすいし、アクティブラーニングの ノウハウを蓄積していくとすれば、内容の点に突っ込みにくい、一人ひとりの分析を 方式化するのは難しいので。私も350人の必修科目をもっていて苦労しています。毎回、
コミュニケーションペーパーを配っていますが、発見したのは、成績が2年生はとて もよくない、1年生はとてもいい。3年生はその中間。これは何の法則かなと。2年 生は定着率が高いですね。1.1を超えた。1年は英文学科とすると1を切って0.9で定員 を下回る。それで下の層が減っているのではないかと。同じ授業を受けていても成績 の層の厚さが違う。環境も入学定員の関係だけではなく、学習効果とどう有機的な関 連があるか、学生定員のデータもあればと思いますがそれについて何かお考えを。
第三部 講演会
講演録
中井:
「環境」を4つ目に入れてもいいですね。机が動くのかどうか、椅子も固定でない のか。環境も考えて効果を検証しないといけない。それをどう有効に活用するか、方 法やノウハウをためて共有していくのが大事かなと思いました。ありがとうございま す。
フロア:
山田礼子先生は環境についてインプット、アウトプット、エンバイロメントの研究 でキャンパスライフも始まったのではないかと思いますが。
山田:
当然そうでございます。ラーニング・コモンズは典型的な例ですが、FDは教員だ けでは足りない。そこに学生をどう入れていくかが、教育のプロバイダの視点から学 習の視点になってくる、ラーニングですね。環境をどう整えるかが大事。教室の中と 外。教員がアクティブラーニングを使える環境であるように設計されているラーニン グ・コモンズを積極的に使える仕掛けをすることも大事。浜島先生がデータ分析され たように学生が1週間に何回使うか。教員が授業外で「課題をそこでするように」と、
評価の中に「協同学習」の項目を入れているとか、ラーニング・コモンズを使うと、
それが授業に反映することもあります。そのあたりも大事な視点だと思います。「キャ ンパスライフに関するアンケート調査」はそういうものを変えていこうとやってきた わけですが。今は第3サイクルと考えていますが、かつてはデータを間接評価として 自己評価のみでしか見なかった。もっと直接評価と絡めていく。その場合、GPAと相 関関係があるかというと、そうでもないのが、研究してきたものからするといえるこ とです。評価の厳密性とか、単位制の問題とか要素がありますので、必ずしもイコー ルにならないと思っています。
フロア:
「発問」が一つのキーワードだったと思いますが、「発問とアクティブラーニングと の関係」について。発問することはアクティブラーニングを実践しているといえるか どうか。もし発問することがアクティブラーニングであれば、宿題を出し、小テスト をすることで「問い」について考えさせることもアクティブラーニングとなるのかど うか。