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図4-4 純化処理したモリブデンく001>対称傾角粒界の破壊強度 の傾角依存性.

粒界エネルギーの傾角依存性と比較的良く対応しており、 その聞に は良い相関が認め られる。 一方、 Brosseらの結果は、 小傾角粒界で は約60 0MPaと比較的高い値を示すが、 大傾角粒界の破壊強度は約 10 0MPaとほぼ一定の値を示している。 これは、 Bro ss eらの結果は 測定点が少なく、 大傾角粒界において グ fの傾角依存性 を十分評価 できていないためである。

また、 小傾角粒界(戸=2。 と90 )や戸=40--54。 の大傾角粒界で は、 破壊が粒界では なく、 粒内で生じていた。 この ことは、 これら の粒界破壊強度は、 測定 値以上に大 きいことを意味している。 しか し、 戸=40 --54。 大 傾角 粒 界 の場合、 そ の粒内 破 壊強度 は 約

1200MPaと単結晶の約1600MPa よりも全体的に低い。 もし、 戸=40 --54。 粒界の破壊強度も単結晶並に強く、 粒界で破壊し難いのであ れば、 その破壊強度も単結晶程度に高い値を示 すはずである。 した がって、 これら戸=40--54。 粒界の破壊強度が測定された値以上に なるとは考えにくい。

4 - 2 - 3

粒界破壊強度と粒界エネルギーの相関

粒界破壊は破壊に よって新たに 2つの表面を形成する のに必要な 仕事量(2YS-Ygb)と塑性変形に必要な仕事量 Y pの和として求められ る。 この ような粒界破壊に関するGriffithの理論(61 )に よれば、 粒界 破壊強度σfと粒界エネルギ� Y gbの聞には

グf2∞(2YS-Ygb)+YP (4-1) のような関係が成り立つ。

図1- 1に示した<11 0>対称傾角粒界(40)の場合、 粒界破壊強度グf と粒界エネルギ- Y gbの聞にはGriffithの理論に基づく良い 相関が 認められた。 さらに、 Ygbに大きな極 小を示した(112)2:3対応粒界 では、 σfにも極大が観察された。 本研究の<00 1>対称傾角粒界の 場合も、 σfと粒界エネルギーの聞には比較的良い 相関が認められ るが、 粒界エネルギ- Y gbに極小が観察された(130)2:5と(120)2: 5 対応粒界では、 σfに極大を見出すことができなかっ た。 この原因 は、 2Y s対して Ygbの変化量が小さいためその相違が 破壊強度の相 違として現れな いためであると考えられる。 これは、 図1- 1に示し

(130)2:5と(120)2:5対応粒界と同程度の Y gbの極小を示す(233)2:

1 1対応粒界においても破壊強度に極大が見出せないことと良く対応 する。 したがって、破壊強度に極大が現れるのは、(112)2:3対応粒 界のようにY gbに極めて大きな極小を示す場合に限定される。 一方、

Y sのわずかな変化はY gbに比べ破壊強度により顕著に影響すると思 われる。 本研究において、Ysに小さな極大が見出された戸=40----54。

の大傾角粒界で粒内破壊が頻繁に起こ った理由は、このことに起因 しているのかもしれない。

4 - 3

結論

モリブデンの<001>対称傾角粒界の粒界破壊強度とそのエネルギー に及ぼす粒界の性格依存性を検討するため、 Thermal Grooving法 による 粒界エネルギーの測 定と 4点曲げ試験による 粒界破壊強度の 測定を行い、 以下の結論を得た。

( 1 )粒界エネルギーは傾角に著しく依存しており、(130)2:5と(1 20) 2:5対応粒界および(150)2:13対応粒界において エネルギーの極 小を示した。 このうち、(130)2:5対応粒界において最大のエネ ルギーの極小を示した。

(2)表面エネルギーには、傾角戸が45 。 近傍の高指数の面において わずかに極大が見出された。

(3)粒界破壊強度は粒界の性格に著しく依存しており、傾角に対して 連続的に変化した。

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