5 ‑3 市街化モデルの開発
評価のレベル
5‑3‑1 分析の枠組み
スプロール市街地において集散街路への 「出やすさ」が L地の効用に関連し、その市街 地形成に影響を与えているとすれば、アクセス性が良い区Iwjの市街化本はl布く、また市街 地の増加もアクセス
' I t t
の高いところから生じると与えられるロそこで、まず徳島市内の2つのスプロールrfj街地を対象にして、過去2時点の市街地分 布を/cに、集散街路及び前面道路のアクセシビリティと市街地分布および市街地変化をモ デル分析を行うことにより、このことを検証するロ
この成果をもとに推定したモデルを粕緑化することで、 k地の市街化の科皮を予測する モデルを開発する。只体的には、徳島市内のスプロール市街地を例にとり、ネットワーク・
ピクセルアレイ1型地理情報システムを用いて、 3時点における街路条件、市街地分布およ びその変化のデータを、地区内のピクセル単位でその市街地分布や市街地形成を実証的に 分析するロそして、集散街路や地区施設へのアクセス条件から各ピクセルの市街地変化を
予測する市街化モデルを開発する。
< >主体
図5‑1 中街路整備計画の評価の視点とその構造
5‑2‑4 中街路整備計画における街路網評価モデル
そこでノド章では、中街路計画における街路網評価の各レベルで基礎となる整備効果とし て、街路網環境、市街地ポテンシャルへの影響をそれぞれ計測するモデルを開発する。市 街地ポテンシャルについては、整備による市街地形成と地価増進に及ぼす影響を捉えるこ とにする。さらに、物理的指標として、整備費用をできるだけ簡便に算定するモデルを開 発する。ここでは、街路周辺の市街地分布を考慮した分析を行うために、第3辛のネッ ト
ワーク・ピクセルアレイ型データモデルを持つ地理情報システムを援用する。以下に、各 モデルについて概説する。
G)市街化モデル (市街化ポテンシャル計測モデル〉
ここでは、街路網による地区への影響として、土地の市街化するポテンシャルすなわち 上地区画の市街化する程度に着日したモデルを開発する。具体的には、スプロール進行中 の市街地における集散街路の市街地分布や市街地形成への影響の重要性を考察した上で、
集散街路や地区施設なとへのアクセス性などが都市的末利用地の市街地変化に及ぼす影響 をモデル化する。
2./地価関数モデル(地価ポテンシャル計測モデル〉
ここでは、中街路整備に伴う開発利益である周辺市街地の地価増進にお日してモデ、ルを
5‑3‑2 集散街路と市街地分布および市街地形成との関連分析 ( 1 )分析対象地区
徳島市内の市街化区域内で、スプロール的に市街化が進行し、市内中心部からほぼ等距 離にあることを条件として、沖州、 矢三の
2
地区を選定したD 両地区は市街化時期や街路 整備状況が以下に示すように異なっている。各地区の 1983年の街路網とk
地利用の分 布を図5‑21こ示す。図5‑3は、幅員によって街路を去5‑1に/Jミすような5段階に分 類し、その延長構成比を示したものである。「 ーーーーーーーーーーー 1 .ー . , ) ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー │ コ
62 第5空 中街路計l町における街路網評価モデルの開発
o
175 350N
未利用地 水面
700 m 矢 三 地 区
( 6 5 / 1 9 8 )
図5‑2 地区街路網および土地利用分布の状況 (1983年)
0% 20% 40% 60% 80% 1 00%
沖洲(61.1) 13.2 32. 2
矢三(54.8) 18. 1 26.2
名 称
J夫隆街路 細街路 主要区画街路
コレクター街路
幹線街路
数字は街路延長L岡]0内は総延長
「狭随街路 口細街路 毘主要区画街路圏コレウト街路 幹線街路
図5‑3 幅員別街路延長構成比
表5‑1 街路区分 意 味 幅員3m未満のもの
幅員3m‑‑‑‑5mのもの
幅員5m.‑....7mで、路線としてコレクタ‑街路もしくは 幹線街路に接続しているもの
幅員7m以上の街路で、路線として幹線街路に接続して いるもの
地区外周街路で、幅員が16m以上のもの
63
沖洲地区は、昭和40年代中期から比較的早い時期に街路網整備が進み、幹線街路は計画 的に整備されつつあるが、地区内は一部の旧集落を中心に、スプロール的に市街化した地 区であるD このため、地区内街路網は無秩序な網構成となっている。また、図5‑3から 分かるように、地区内の小規模開発に付随して形成される細街路の割合が多いが、矢三地 区に比べると比較的コレクター街路や幹線街路が多いことが分かる。
矢三地区は、占くからの街道沿線で、その沿道は昭和初期には市街地が形成されていた。
そして、幹線系の街路網整備が不十分なまま旧集落を中心に市街地が拡大した市街地であ る。この地区も沖洲地区と同様に細街路が最も多いが、 3 m以下の狭降街路の割合も決し て低くないことが分かるD
一般に集散街路は8 m以上の幅員を持つ街路で‑あるが、以上の幅員構成から判断すると 両地区では、 6 m幅クラスの主要区画街路も集散機能を有していると考えられる。そこで、
市街地形成上の役割を分析するにあたっては、主要区画街路とコレクター街路を合わせて 集散街路と考えることにした。
64 第5京 中街路計画における街路網評価モデルの開発
( 2
)分析に月H、たデータ本節では、街路周辺の市街地状況について分析を行うために、地区の街路網と
t
地利川 の情報をネットワーク・ピクセルアレイ別地理情報システムを用いた。基礎閃面としては、198 3年 (B?1和58年〉と19 8 9 ド{ (、
F
成l年〉の2{l二次の住七地凶を利川した。街 路属性としてはぷ5‑1のように幅員を5段階に区分し、それを属性として入力した。ま た七地利用は、表5‑2のように2つに区分し、入力の手聞を省くため、このうち都市的 利用のなされていない灰画を入)Jし、それをピクセル属性に変換して分析に用し1た。なお、ピクセルのサイズは、 ‑Jn 10mとしている口
表5 2 土地利用区分
I
ベ
分 上地利用状iJt
空き地 未利用地 民地 (非都市的利用地) 墓地等
交通施設 (街路・駐車場等〉
市街地 i t~~}施設 f 戸建て住宅 ・ [-rJ 地 ・ アパート等)
行15
d J
1(り不IjJl]地j 百r,J工業施設 (商出・工場て字j?干悼公共胞J交(公附・学校・病院等〉
( 3 )集散街路へのアクセス特性と市街地分布の関連分析
a. アクセス特性
1
1[1
の算定方法集散街路の効果は、そこへのアクセス性の良いところほとよれ1ものと
J 5 4
えられる。また、引イ
c
のけi街地分布にも、その効果のぶれとして影響を及ぼしているとJ Z
えられる。そこで、各ピクセルから以寄りのコレクター街路および t~rX: IITli街路へのアクセス ILHMJ .距離を川
いて、市街地分布との関述を分析することにした。
アクセス距離については、各ピクセルから忌寄りの街路に下ろした垂線の伝さと、その 地点から最寄りのコレクター街路 (ある~,は主要区阿街路〉ヘモるまでの道路距離を用い た。アクセス時間は、ここでは白動巾の利用を想、定して、表
5 ‑ 3
に示すように幅員ラン クによる速度設定 りを用いて算定した。表5‑3 幅員ランク別設定速度
幅員ランク 街路幅員 £行速度 Ckm/h)*
3 m未満
。
2 3 m,....̲, Sm 1 S 3 S m,....̲,7 m 1 8
4 7 m以上 2 1
。
16m以上 2 7*)幅員ランク 2, 3 t 4は1.5X[街路幅員]‑9 (kmJh)、1, Sは設定値
65 b.分析結果
凶5‑4は、各アクセス特性怖をランクに分けて、それぞれのランクでのrlj街地の;則合 を求めた結果を示している。ノド論文ではこの割合を悦'(C人 rlH11化本と称する。先に/],し た閃5‑2には、木利用地の分布状況を合わせて/示しである。
r r l l
洲地医は、距離・時間とも1 1
立が上押すにつれて、市街化*は低ドしており、アクセスの 低抗伯、すなわちアクセスのしにくさが市街地の分布に彩併をりえていることが分かるD また、コレクター街路へのアクセスよりも主要医阿街路へのアクセスのノjが、その傾向が 切らかである。また、距離よりも幅只をどー慮、したアクセス時間を低抗 11(~ と凡る )j が、その 影響は明確である。矢
τ
地区でも同様に、アクセスの侭抗告白が大きくなるほど‑市街化本は低下し、その影響 は主要区画街路へのアクセス性でより明確であり、アクセス時間を抵抗怖と S~ たノjが明確 である。コレクター街路へのアクセス時間に関する分布をJ
よると、この場令、約90
秒ま でd I
街化が低下し、それ以降ほぼ島定となるが、約 300秒付近を過ぎるとまたな1、j敢に市 街化本の低下が見られる口また、主要灰白j街路へのアクセス性との関係をみると、市街化 本はアクセス性が低下すると急激に低下している口これは、矢二地区が地似全体の市街化 本が低いにも関わらず、地区集散街路近辺の市街化率が柑端に I~ く、その周辺が集中的に 利用されていることをぶしている。66 第5宮 中街路計画における街路網評価モデルの開発 67
市街化率(%) 100
80
扇面亘}
( 4 )集散街路の市街地形成効果の分析
a.集散街路へのアクセス性と市街地変化の関連分析
次に、 2時点聞の市街地の増加量について、集散街路へのアクセス性との関述を分析し た。関5‑5は、 1 9 83年時に未利用地であった上地面積のうち、 19 8 9年に市街地 となった面積の割合を、 1983年時のアクセス特性値のランク別に示したものである。 ここでは、この割合を市街地増分率と呼ぶ。市街地増分率は、当初の集散街路へのアクセ ス性の違いが、その後の市街化に与えた影響を分析するための指標である。つまり、 2時 点問の街路整備の影響を無視していることになるが、これは、対象地区では分析期間には 集散街路整備がほとんど行われていないためである。
両地区とも全体としては、集散街路から奥まるほど、市街地の増加は低減しており、集 散街路へのアクセス抵抗が市街化に障害を与えていることがわかるD
ただし、沖洲地区では、コレクター街路からのアクセス距離ではその効果はほとんと見 られない。アクセス時聞を見ると、 一部時間が増しても増分率が低減していない範囲もあ るが、全体としては低減傾向が見られるロ 一方主要区画街路へのアクセス性については距 離・時間とも効果は明確である口
A方、矢三地区では、コレクター街路・主要区画街路ともに、アクセス特性値が高くな るほど市街地増加が低減しており、どちらの街路に対してもそのアクセス抵抗が市街化に 障害を与えていることが分かるD
60 ー~‘
コレクター街路 (1983)
一一一コレクタ‑街路 (1989)
主要区画街路 (1983) 一一一主要区画街路
(1989)
o
80 160 240 320 400 480 560 640 720アクセス距離(m) 市街化率(%)100 40 20
o
30 60 90 120 150 180 210 240 270アクセス時間(秒) 市街化率(%)100 [ 80
一区 一
一 也 一
一︐ホム圃一
洲 一
一imT
‑
‑︑
︐ ︐.
コレクター街路 (1983) 一一一コレクター街路
(1989) 主要区画街路
(1983) 一一一主要区画街路
(1989) 20
o
80 160 240 320 400 480 560 640 720アクセス距離(m) 市街化率(%)100
I
60
20
o
30 60 90 120 150 180 210 240 270アクセス時間(秒) 4020
図 5‑4 アクセス特性に対する市街化率の変化 80
60 40
80 60 40