1川J‑AUqa
耳﹃ 1 1
‑ 0 6 0 0
用寸 一
4木a
ノ一
保 育 所 成人訓練センター
〔出所) Ibid.
(55) N Y C C, A抑 制1Report 1980/81, p 18
‑90‑
第58巻 第I号 90 な社会サービスをおこなうホームやセンターは第24表,第25表の通りである。なお,コミュニティ・ホームとは,何らかの理由で親や保護者と生活できず,
里親にも委託されることができない保護児童を収容する施設のようである。
社会サービスに従事している職員は1984年3月現在2,648人に達し,県議会 が雇用する職員数では教育委員会についで大きい。これは, さきにみたように 社会サービスが物よりは人によるサービスに重点をおいていることによるもの であろう。『年次報告』は,老人や精神的肉体的に障害のある人々を施設に収容 するのが社会サービスの基本ではないとし、う。すなわち[""基本的には彼ら〔援 助を必要とする人々〕は,できるかぎり,そしてなるべく長く家族のいる自ら の家庭に,近所の人々ともつきあいながらとどまりたいのである。われわれが おこないうる在宅における援助にもかかわらず,ある人が自分の家を出なけれ ばならない時には, 自宅での生活にできるだけちかい,別の方法をみつけてあ げることである。」社会サービス職員の内訳は,第
2 6
表の通りであるが,かな り多数のホーム・ヘルパーが雇用されているのも,そのような精神の表れであ ろう。第26表社会サーヒス職員の内訳
( 単 位 人 )
行 政u専 門 職 I 1,05L3 管 理 部 門 207 4
ソーシキル。ワーカ 29L8 諸施設の監督官 521 1
ホーム"へルパーの監督官 31..0 筋 肉 労 働 者 I 1,596ι
介護助手等 996 4 ホーム・へルパー 600..0
A 口
ふl
‑ 言 ロ
2,647..7 注1) 1984年3月現在の人数である。
2 )常勤雇用者に換算。
〔出所) NYCC,B仰な‑et1984‑85.
(56) Ibid
91
(単位
イギリス・ヨークシャーの地方財政(]) 第27表社会サービス費の内訳 1000ポント・ノぐ一セント)
1982年度 1984年度 金 主買 構成比 金 額 ソーシャル・ワーク 2,865 4 10.3 3,164 6 居住福祉サービス 14,654..6 52 4 14,516..2 デイ・ケア 2,867..9 10..3 3,186 7 コミュニテイ"ケア 4,456.2 16.0 5,440..6 研究開発費 0..6
。 。
6..0 運 営 費 3,062..3 1LO 3,61L5メロ入 計 27,907.0 100.0 29,925..6 注)1982年度は決算, 1984年度は予算である。
〔出所)Ibid
第28表 社会サービスの比較(1980年度) 北ヨーク 第 l
シャー県 グループ 子 供1人当たりの総経費(ポンド) 3,689 3,586 県立老人ホームにおける入居者りの総経費(ポンド) 1週間当た 66..20 73 27 人口職1,00数O人(当た{ソーシャル・ワーカー
o
44 0..46り の 員 人) 管理部門
o
30 0..34 人口1,000人当たりの純経費(ポンド) 26,237 29,166〔出所〕 NYCC, Annual Report 1981/82
構成比 10.6 48..5 10..6 18
。
..2。
12 1 100..0
第 2
グループ 3.529 71 52 0..39 0.30 24,059
‑91‑
全国平均
3,214 72. 54
o
43 0..31 27,524社 会 サ } ビ ス 経 費 の 内 訳 は , 第
2 7
表 の 通 り で あ る 。 経 費 の ほ ぼ 半 分 は , 第2 4
表 に か か げ た 各 種 ホ ー ム の た め の も の で あ る 。
他 県 と 比 較 し た 北 ヨ ー ク シ ャ ー 県 の 社 会 サ ー ビ ス の 水 準 は , 第28表 の 通 り で あ る 。 第
l
グループとは,北ヨークシャー県と同規模の,6 0
万 人 台 の 人 口 を も つ ダ ラ ム 県 , 西 サ セ ッ ク ス 県 等6県であり,第2グノレープとは,北ヨークシャー 県 と ほ ぼ 同 じ 人 口 密 度 を も っ ノ ー サ ン パ ラ ン ド 県 , カ ン ブ リ ア 県 等6
県である。第28表 で み る か ぎ り , 北 ヨ ー ク シ ャ ー 県 の 社 会 サ ー ビ ス の 水 準 は , い ず れ の 分 野でみても劣るとはいえなし、。むしろ,第
1
,第2
グ ル ー プ や 全 国 水 準 と 北 ヨ ー ク シ ャ ー 県 と の 聞 に ほ と ん ど 格 差 が な い と い う 点 に わ れ わ れ は 注 目 し な け れ ば‑92‑
第58巻 第1号 92 ならないであろう。V I
北 ヨ ー ク シ ャ ー 県 の 財 政 一 一 経 常 勘 定 ( そ の2
) 一 一つぎは経常勘定の歳入である。経常収入の内訳は,第
2 9
表の通りであり,そ の中心はレート収入, レート援助補助金,その他の収入の3
つである。第
2 9
表 の 表 示 が 若 干 奇 妙 で あ る が , こ の 表 は 予 算 書 の 歳 入 ・ 歳 出 総 括 表 に そって作成されたものである。総経費( G r o s sE x p e n d i t u r e )
とは第1 2
表 の 経 常 経 費 に 示 さ れ て い る も の で あ る 。 そ し て , 地 方 議 会 が 予 算 を 編 成 す る さ い 問 題 と な る の は 総 経 費 か ら 特 定 補 助 金 と そ の 他 の 収 入 を 差 し ヲl
い た 純 経 費( N e t E x p e n d i t u r e )
である。言い換えると,純経費をまかなう収入をいかにして調達 するかが予算編成の重要な課題になるのである。特定補助金の大部分は教育委員会と警察委員会にたいして閤から交付されて いるものであり,前者は高等教育機関に在籍する学生にたいする奨学金を補填 するためのものがほとんどをしめ,後者は警察費にたいする圏庫補助金がほと んどである。その他の収入は,教育委員会がもっとも多く,ついで道路・運輸 委 員 会 , 社 会 サ ー ビ ス 委 員 会 で あ り , そ の 内 訳 は 授 業 料 , 使 用 料 , 手 数 料 等 で
第29表北ヨークシャー県の経常収入の内訳 (単イ立 1000ポンド"ノマ一セント)
1975年度 1978年度 1981年度 金 ~ít 構成比 金 額 構成比 金 額 構成比 総 経 費(A) 118,108..2 1000 172,935.6 100.0 263,550.9 100.0
特定補助金(B) 8,063..7 6.8 14,673..5 8 5 25,358..2 9.6 その他の収入(C) 12,775..5 10 8 26,982.5 15 6 35,570.1 13.5 純経費(A)ー(B)ー(C) 97,269.0 824 131,279.6 75.9 202,622.6 769
レート援助補助金
45,526.7 38..5 50,361.0 29..1 113,574 3 43 1 運輸補領補助金 4,262 0 2..5 5,976.4 2.3 余剰金の増減 ム1,019.4ム0.9 * 5,934.2 *3..4 *3,071.4 *1.2 レート納税者の負担 50,722.9 43..0 82,590..8 47.7 86,0719 32..7 注1)ムは余剰金のとりくずし*は余剰金の発生iを示す。
2 ) 1975年度一1981年度は決算.1984年度は予算である。
〔出所) NYCC, Budge~ 各年度版。
1984年度 金 額 構成比
294,399.2 100 0 28,675.1 9..7 40,601 1 13..8 225,123..0 76..5 106,000..0 36.0 6,349..0 2.2 ム3,728.0ム1.3 109,046 0 37..0
93 イギリス・ヨ‑!lO;/ャーの地方財政(I) ‑93‑
ある。したがって,特定補助金とその他の収入は,いわゆる「特定財源」に相 当するもののようであり,その使途に関して自由裁量の余地がすくないといえ る。そこで r総経費」と
2
つの収入を差し引いた「純経費」という概念がう まれたと推測できる。なお,運輸補填補助金も特定財源に入るのではないのかとし、う疑問が出てく るであろうが,それはつぎのような点で特定補助金とはことなると考えられる。
すなわち,運輸補填補助金は道路の改良と農村部のノミス運行にたいする定率の 補助金(percentagegrant)に代えて 1975年度に設けられた一種の包括補助金 でありその使途は拘束されない。したがって,それはレート援助補助金の補完 的なものと考えられるのである。
10年間の特定補助金とその他の収入の動きをみると,前者は総経費にしめる 割合をこの10年聞に漸増させているが,その他の収入は1974年度以降の漸増 が1978年度に最高水準の 15..6パーセントに達したあとやや縮小気味である。
1967年度に発足したレート援助補助金は r謎の中の謎」といわれるほどに その仕組みは複雑であるが,われわれにとって幸いなことに,高橋教授の研究 によってその全貌はほぼ解明されている。そこで,教授の研究にそってその仕 組みをすこしみることにしたし、。レート援助補助金は, 1980年度までの旧来の レート援助補助金と 1981年度以降の包括補助金とに分かれる。前者は需要要素 補助金,財源要素補助金,住宅要素補助金の
3
つから構成される。需要要素補 助金とは,基本的には人口を尺度として地方自治体の財政需要を測定し,地方 経費の自治体聞の格差を是正しようとするものであり,非大都市i圏県,大都市 圏県郡,ロンドン都区に交付された。財源要素補助金は,住民1
人当たりのレー ト課税標準価額の全国水準を基準として,それを下まわる課税標準価額をもっ (57) Hepworth, opαt, p 66.(58) r運輸補填補助金は,レート援助補助金の需要要素に十分に反映されえない特別の運輸 費用を考慮するように意図されたものである。j
( L a y f i e l d R
ψoγt, p..219)(59) Foster et.. al, op. cil, p..4
(60) 高橋,前掲書, 206‑243ベージ,同「イギリス r1980年地方財政法』の財政的意義j, r経済志林』第49巻第3号, 1981年2月.同「イギリス地方財政の現状分析j,岩元編『現 代日本地方財政論』有斐閣, 1982年。
‑94‑ 第
5 8
巻 第1
号 94 自治体の財源を補填しようとするものであり,すべての郡とロンドン都区に交 付された。1 9 7 9
年度をとれば,住民1
人当りのレート課税標準価額の全国水準 は1 7 5
ポンドであり,9 0
パーセントの自治体がこの補助金の交付をうけたので ある。第3
番目の住宅要素補助金は,住宅レート納税者のレート負担の上昇を 緩和するためにレート課税自治体の郡とロンドン都区に交付される定額の補助 金であるJ
その基本額は,1 9 7 4
年度には住宅レート納税者1
人当たり1 3
ペンス であったが,1 9 7 5
年度に1 8 . . 5
ペンスになり今日に至っている。レート援助補助金の財源はつぎのように決定される。まず,地方自治体の経 常支出とほぼ同様の基準経費
( R e l e v a n tE x p e n d i t u r e )
が算定され,それに総枠 補助率が乗ぜられて補助金総額が決定される。ただし,補助金総額の決定はき わめて政治的窓意的であり r合法的ルールないし定式化された基準はない」。そして, このように決定された補助金総額から特定補助金と運輸補填補助金が 差し引かれ, レート援助補助金額が決定されたあと,ます。住宅要素補助金への 配分がおこなわれ,残額が需要要素補助金と財源要素補助金に分割されるので ある。
このようなレート援助補助金は,高橋教授によれば rマグロ的な統制方式を 体系化した」ことにその特徴がある。すなわち rまず,第1に,新方式はR.
s . .
G
の算定の前提となる地方基準財政支出を決定し,第2
に,これにたいして総 枠補助率を乗じて国庫支出金の総額を決定するという新しい方式によって,地 方財政にたいする国庫支出金に『歯止め』をかけ,支出金総額を統制して,財 政支出の効率化をはか」ったということである。ところで,
1 9 7 9
年5
月に政権をとったサッチャ一政府は,1 9 8 0
年1 1
月に発 効した「地方自治,計画,および土地法JC
以下,1 9 8 0
年地方自治法, と略称〕によって,それまでのレート援助補助金を改革して地方財政の中央統制を一層 強化する包括補助金を創設した。サッチャ一政権の基本的なねらいは,地方経
(61) Hepworth. 0.少cil.6th ed. p 67 (62) Layfield R
ψ
ort. p. 210(63) 高橋,前掲書.236ベージ。
(64) 向上。
95 イギリス・ヨークシャーの地方財政(1) ‑95‑
費を抑制しそれを全体の公共支出の水準におさえこむとともに,政府のインフ レ抑制政策にあわせて地方税の増税を防ぐことにあった。そして,
1 9 8 0
年地方 自治法にもとづくレート援助補助金の改革の核心はつぎのようなものであっ た。すなわち,需要要素補助金と財源要素補助金を統合して単一の包括補助金 とし r超過支出」をおこなう地方自治体にたいしては包括補助金を罰則として 減額するというものである。「超過支出」とはなにか。それは, 自治体ごとに算定された補助金関連経費見 積り (GrantRelated Expenditure Assessment‑一以下, GREAと略称)と呼 ばれる標準的な財政支出を上まわる支出であり,その超過の程度に応じて包括 補助金が減額される仕組みである。ところが,超過支出をおこなっている自治 体は事実上ロンドン都区に集中している。そして,それらの都区の議会は労働 党が第一党であることから,労働党が牛耳る地方自治体に打撃をあたえようと する点に,
1 9 8 0
年地方自治法の政治的意図があったので、ある。さて,このような新しい包括補助金をどのように評価するかであるが,私が 読むことができた論者の多くは,それによって地方財政の中央統制が強化され,
地方自治が損なわれるとし、う。たとえば,ヘンダ一氏は,包括補助金の創設等 に示されるサッチャー政権の中央葉権主義は「地方自治体の終鷲」をもたらす といい,ウォーカー氏は r包括補助金は各自治体にたいする大蔵省の権限を増 大し,地方自治体の自治と財政の責任(responsiblityand accountabilty)を害 している。これは,イギリスにおける地方自治体の自治と財政の責任という長 い伝統を脅かすものである。」とし、う。わが国の高橋教授は,包括補助金の創設 によって「これまでは地方財政全般を統制するにとどまっていた
R.S
ゎG .
が,そ のマクロのレベルから個別の自治体におよぶミグロ的統制へと発展した」と(65) Peter Riddell, The Thatcher Government, London, 1983, p. 127
(66) 高橋「イギリス r1980年地方財政法』の財政的意義j,69ベージ;同「イギリス地方財 政の現状分析j,271ページ。
(67) CIPFA, Local Government Trends 1983, London, 1984, p 3
(68) Alan Walker, So仰1Planning A Strategy for Welfare State, London, 1984, p 140.
(69) 高橋「イギリス地方財政の現状分析j,269ベージ。