霊
ff白号︑
f L
ノジャー レクリエーショ活動とプログラム
高 橋 伸 ( 国 際 基 督 教 大 学 )
要旨
1 9 9 5
年9
月「学会の歩みJ
(第3 1
号)と同時に発刊された「レジャー・レクリエーション研究」第3 1
号 から2 0 1 0
年3
月第6 4
号までに掲載された研究論文、学会大会発表論文のうち、「活動・プログラム」に関 する研究成果をまとめ、1 5
年間の実績やその傾向を振り返ることで、今後に向けた課題や展望について示 唆を得ることを試みた。レジャー・レクリエーション研究において、その理念を実現するものは「活動・プログラム」であり、人々 の基本的な欲求や、社会の要求との関わりの中で実践されている。これらの実践の成果である研究業績をま とめることは、それぞ、れの活動や研究成果の評価、及び今後に向けての指針となるであろう。今回は論文や 発表抄録の調査方法や研究概要の分類のみを行い十分な内容の検討迄至らなかったが、今後の研究活動に期 待したい。
市 山 地 ヤー@レクリエ…ショ
れらの分類結果を関係項目においてクロス集計を行い、発表論文については学会大会における発表論文数を
5
年毎にまとめ、経年的変化をみることとした。尚、「活動」と「プログラム」の分類については、「固有の種目、あるいは活動が限定されるものを」を「活 動」とし、「特定の人や目的のために計画、立案された活動」を「プログラム」とした。
第
3
章 先 行 研 究 の 特 徴1
、研究論文(原著論文、研究資料、実践研究)の分類表1研究論文種別、筆頭研究者
研究論文種別
( % )
筆頭研究者 原著論文 研究資料 実践研究 合計 実践者
3 2 6 ( 2 2 2 )
研究者1 3 5 3 2 1
(77.7) 合 計1 6 ( 5 9 3 ) 7 ( 2 5 9 ) 4 ( 1 4 8 ) 2 7
表2研究論文調査対象(%)
対象者 活動・プログラム
小中学生
4
キャンプ野外活動3
女子大生
2
スポーツ2
大学生 セラビューティック レクリ工ーション
大人 (20~)
7
遊ぴ高齢者 運動プログラム
身体障害者
2
その他精神病患者 小 計
9 ( 3 3 3 )
小 計
1 8 ( 6 6
7) 合 計2 7
学会誌「レジャー・レクリエーション研究」第
3 1
(19 9 5 )
~6 4
号( 2 0 1 0 )
全3 3
部から、学会大会発表 論文集1 5
部および第3 2
号「歩み」を除く1 7
部に掲載されている原著論文、研究資料、実践研究について 分類、検討した。掲載されている研究論文は全部で5 3
件あり、「活動・プログラム」に関わるものはほぼ半 数の2 7
件( 5 0 . 9 % )
である。その内訳は表l
にあるように原著論文1 6
件( 5 9 . 3 % )
が最も多く、研究資料8
件( 2 9 . 6 % )
、実践研究3
件(11.1%)であった。筆頭研究者は大学、研究所、短大、専門学校所属、及び 大学院生の研究者が2 1
件( 7 7 . 8 % )
、公園事務所や野外活動の団体、病院、会社などの実践者が6
件( 2 2 . 2 % )
であり、研究者が8
割近くであった。最も多い組み合わせは、研究者による原著論文で全体の半数近いl3 件( 4 8 . l
%)である。調査対象(表
2 )
は参加者を中心とした「対象者」に対して実施されたものが1 8
件( 6 6 . 7 % )
、「活動・プ ログラム」については( 3 3 . 3 % )
であり、2:1
の割合で参加者等「人」に対するものが多い。調査の対象者 で、多かったのが大人7
件( 3 8 . 8 % )
、小中学生4
件( 2 2 . 2 % )
である。活動・プログラムについて調査したも のはキャンプ・野外活動が3
件( 3 3 . 3 % )
であったが、特に目立つ特徴はみられない。院 山叫 ri
k 「レジャーーレクリエーションの研究なめ
表3 研究論文における関係する活動 プログラム
ス ポ ツ 7
キャンフ野外活動 6
ニュースポツ 3
セフビューァイツク・レクリ工ーション 2
ポフンァィア活動 2
遊 び 2
ウォーキング 2
レクリ工ションフログフム
その他 2
合 計 27
表4研究論文の研究方法、分析方法 (%)
比 r?
理的方調査的方j去 法 実験的方 事例j去 開発的 計方法 統計的 O 8 O 9
(33.3) 15 事例的 2 8 O 5
(55.6) 併 用 O 3 O O 3
(11.1 ) 2 19 1 5
(74) (70.3) (37) (18.5) 27
次に研究方法と分析方法(表
4 )
については、質問紙、参与観察、インタビュー、文献・資料、測定機器 (心拍数計、歩数計)等による調査的方法が19件 (70.3%)で全体の7割を占めている。調査的方法のうち 7件 (25.9%)は質問紙と機器測定、参与観察とインタビュー等など、複合的にデータ収集したものであった。分析手法は参与観察、面接・間取り調査、
K J
法、文献資料などの事例的手法が全体の半数以上で使われて おり、単純集計、分散分析、クロス集計、因子分析、クラスター分析等の統計的手法は3
分のl
である(表 4)0併用を含めると全体の3
分の2
が質的な分析方法を採用している。さらに、研究方法と課題に対してどの段階でどのようなねらいをもった研究を行ったかを分類したものが 表5である。参加実態や状況、事例分析等に関する実施段階の実例報告が13件 (48
. l
%)と全体のほぼ半 数であり、態度の変容や技能の向上の測定に関する教育効果が5件(18.5%)、活動やプログラムの歴史的 変 遷 が4件 (14.8%)と続く。研究方法を含めた分類で、最も多かった実例報告13件のうち 11件は調査的 方法によるものであった。全体として、特にはっきりとした特徴はみられないが、調査的方法を用いた事例的分析方法による研究が 多く、事例・開発的方法を使った歴史的変遷についての研究3件と調査的方法を使った教育効果の研究 4件 に多少のまとまりがみられた。
表5研究論文、研究課題の枠組み
研究方法 基礎的段階 査定段階 計画段階 実施段階 検証段階
壁
的 規λ概「品と『
発開 類分 1構E 料 収集
資 測定法 検点法 法断
量
析マ 判定基 プ 実
例報告
望
報 リ、夕 祉効果福喜
果教 ノ療効果ごL口A j皮d仁bコ、
理 ユ ゼレ 及効果
ア ン 言十
遷 l
レ
ア シ選
人j去と 作製のj去
シ フツ
ヨ の
ン 分析 法
論理的方法 2
調査的方法 11 4 19
実験的方法
事例開発研究 3 2 5
合 計 4 13 5 27
一
‑"‑‑m叫
@レクソエーシ
3表6学会発表の発表者研究方法
研究方法
( % )
論理的 調査的 実験的 事 例 開 発
実践者
3 3 1
O3 5 6 9 ( 3 4 7 )
研究者1 8 8 6 2 5 1 3 0 ( 6 5 . 3 )
合 計
2 1 ( 1 0 6 ) 1 1 7 ( 5 8 8 ) 1 (05%) 6 0 ( 3 0 2 ) 1 9 9
表7学会発表における調査対象(主要なもの)
調査対象者 活動・プログラム
大人
5 1
キャンプ・野外活動1 5
大学、短大、専門学校生2 0
レクリ工ーション活動1 2
高齢者
1 9
スポーツ5
小・中学生
7
自然活動3
幼児ー園児
7
体操・運動3
障害者
4
高校生
4
2 、学会大会発表論文の分類
「レジャー・レクリエーション研究」学会大会発表論文集は、
1 9 9 5
年9
月、第2 5
回記念大会発表論文集(第3 1
号)から2 0 0 9 年 1 1
月第3 9
回学会大会発表論文集(第63
号)までの1 5
冊に掲載されている発表論文す べてを分類し概観した。尚、第2 5
回大会では研究発表と実践報告を分けて発表を行っているが、それ以後 はなされていないので全体を分けずに分類した。学会大会
1 5
回にて3 7 4
件の発表論文が掲載され、その内「活動・プログラム」に関するものはほぼ半数 の1 9 9
件( 5 3 . 2 % )
であった(表1 0 ) 0
発表者については、研究者が1 3 0
件( 6 5 . 3 % )
、実践者が6 9
件( 3 4 . 7 % )
で、ほほ2: 1
の割合となっており、研究論文と同様に研究者が中心となっている(表6 )
。研究方法は調査的方法が全体の
6
割( 5 8 . 8 % )
近く、事例・開発研究の3
割( 3 0 . 2 % )
を合わせると全体の9
割である。研究者には論理的、調査的研究方法が多く、実践者には事例・開発的方法の研究が多い。調 査 対 象 は 数 の 多 い も の だ け を 表
7
に表した。やはり大人が全体のほぼ114
の5 1
件( 2 5 . 6 % )
と多く、研究者と関わりがあると恩われる大学、短大等の学生がほぼ
1
割、2 0
件(10
.1%)と続く。 活動・プログラ ムではキャンフ0・野外活動1 5
件( 7 . 5 % )
で最も多く、研究論文と同様で、あり、高齢者に対するレクリエーシヨン・プログラムが
1 3
件( 6 . 5 % )
と続いている。研究発表における具体的な活動は表
8
のとおり 表8学会発表に関係する活動・プログラム(主要なもの) であるO 活動の定番とも言えるキャンプ・野外活動
3 4
件(17
.1%)、レクリエーション活動2 0
件 (10 . 5 % )
、ニュースポーツ1 6
件( 8 . 0 % )
と続き、ボランティア活動の
8
件(4%)
は注目される。キャンプ・野外活動
3 4
レクリ工 ション活動2 0
スポーツ
1 8
=~ースポーツ
1 6
車 ャ‑.レクリヱーショ
表9 学会発表における研究方法と研究課題の枠組み
研究方法 基礎的段階 査定段階 計画段階 実施段階 検証段階
変 遷
言
的 規定概開 発 分類 構造
集資料収 測定j去 需要 点検法 法断 マ
準
霊
ブ と 実例報と 告報開発
リ 福 祉 果 効 教育効 療果、J効A 口
果 波及効
'E会コ齢、
念理
z
j去 Jアユレ
ゼンレ
ダ 果 計作 製法 の
ア シ
星 生
の作製法ツ
シ ブ
ヨ
の 分
ン 析 j去
論理的方法 6 6 7 2 21
調査的方法 95 3 19 117
実験的方法
事例・開発研究 2 54 2 60
合 計 B 6 156 4 3 21 199
個々の研究方法と、課題のどの段階について研究を行ったかを分類したものが表
9
である。調査的方法、または事例・開発研究を用いた実例報告が圧倒的に多く
1 5 6
件( 7 8
.4%)約8
割であり、発表論文全体でも 約 4割 (41.7%)を占めている。また、調査的手法を使って態度の変容や技能の向上の測定を行った教育効 果を検証する研究が1 9
件( 9
.5%)と約1
割あった。基礎的段階において資料文献を基にした推論的研究方 法である論理的方法を用い歴史的変遷を扱った研究と、新しい活動やプログラムの開発意義に関する研究が それぞれ6
件( 3 . 0 % )
であった。表
1 0
は学会大会毎の発表論文数を含めた、調査対象、研究方法を集計したものである。まず、調査対象 は対象者が約6
割、活動・プログラムが約3
割で、前記研究論文の対象者と同じ2:1
の割合であり、研究 方法も調査的方法約 6割、事例・開発研究 3割で同様である。「活動・プログラム」における研究対象者、研究方法についての傾向と見ることができょうO
さらに
5
大会毎に合計を出し経年的変化をみてみる。第2 5
~2 9
回をI
期、第3 0
~3 4
回を1 1
期、第3 4
‑39
回を田期としてそれぞれについて集計した。まず全体の発表総数は減少の傾向にある。 I期1 4 8
件か らI I I
期1 0 1
件とほぼI
期の1 / 3
減である。活動・プログラムの抄録総数に関してはI I
期からI I I
期に目立っ た減少傾向みられない。調査対象は対象者、活動・プログラムともに減少傾向にあり、特に活動・プログラムにその傾向が大きい。一方で第
3 4
回大会( 1 9 9 6 )
からI I I
期にかけて関係団体、観光地、特定地域、新概念などの「その他」が新たに増加してきており、新しい研究対象が出現し、レジヤ}・レク リエーション研究の対象範囲が広く、または多様化してきていることが伺える。