...添付資料ニ−13[外国データ]
本試験の目的は先に実施したラット出生前及び出生後の発生並びに母動物の機能に関する試験
(50,15,5 mg/kg)ニ‑12)では,高用量群で妊娠期に中等度な体重増加抑制,F1出生児の体重減少 が認められた。今回,学習能及び記憶能に及ぼす影響を調べた。
Sprague‑Dawley系妊娠ラット各群28匹にエレトリプタン臭化水素酸塩を超純水に溶解してエレ トリプタンとして50, 15, 5, 0 (対照) mg/kgを1日1回,妊娠6日から分娩後20日まで経口投与 し,母体及び出生児に及ぼす影響について検討した。交尾成立(確認)日を妊娠0日と起算した。
対照群には溶媒を同容量(10 mL/kg)投与した。
投与量は先に実施した試験(50,15,5 mg/kg)ニ−12)と同用量の50,15,5 mg/kgを選択した。
母体は全例分娩させ,分娩状態及び哺育状況について観察し,F1の離乳時(生後21日)に屠殺し た。出生児(F1)は生後4日に各腹雌雄4匹ずつに淘汰し,自由落下反射,眼瞼開裂について全例 調べた。離乳後に各腹雌雄2匹ずつに淘汰し,膣開口(雌),陰茎亀頭・包皮分離(雄)を調べた。
これら出生児は水迷路学習能試験(各腹雌雄1匹),受動的回避能試験(各腹雌雄残り)を実施し た。
母体(F0)では,死亡例はみられず, 50 mg/kg群では流涎,平均体重増加抑制,妊娠期間中の 摂餌量の減少,着床後胚死亡率の上昇が認められた。また,50 mg/kg群では死産児数の増加を伴う 生存出生児数の減少,統計学的な差はないもののF1雌の体重増加抑制がみられたが,眼瞼開裂,自 由落下反射,膣開口,陰茎亀頭・包皮分離,生児出産雌数,着床数に薬物投与による影響はみられ なかった。学習能及び記憶能にはいずれの投与群にも薬物投与による影響は認められなかった。
以上の結果は先に実施した試験成績と同様で,F0母体の一般毒性に対する無毒性量は体重増加抑 制,摂餌量の減少など毒性学的に意義のある変化の認められない15 mg/kg/日,F0母体の生殖能及 びF1出生児の無毒性量は平均出生児数の減少などのみられない15 mg/kg/日とみなされた。なお,
学習能及び記憶能の無毒性量はいずれの投与群にも影響がみられない高用量50 mg/kg/日とみなさ れた。
表ニ−18 ラット出生前及び出生後の発生に関する試験(臭化水素酸塩)−F1出生児の学習能及び記憶能−成績(1)ニ‑13) 動物種・系統,週齢 Sprague‑Dawley系ラット, 8〜15週齢
投与量設定根拠 先に実施したラット出生前及び出生後の発生ならびに母動物の機能に関する試験
(50,15,5 mg/kg)ニ‑12)では,高用量群で妊娠期に中等度な体重増加抑制,F1出 生児の体重減少が認められた。低用量・中用量群には薬物投与による影響は認めら れなかった。
本試験の目的は前回の試験で母体の体重増加抑制,出生児の体重減少のみられた用 量で学習能及び記憶能に及ぼす影響を調べるために,先に実施した試験と同用量の 50,15,5 mg/kgを選択した。
投与方法 薬物を超純水に溶解し,1日1回,妊娠6日から分娩後20日まで強制経口投与。対
照群には同容量の溶媒(10 mL/kg)を投与。
投与量(mg/kg/日) 0(対照) 5 15 50
妊娠動物数 28 28 28 27
死亡数 0 0 0 0
母 一般状態 ‑ ‑ ‑ 流涎
体重 ‑ ‑ ‑ 増加抑制
(妊娠6‑15日,
分娩1‑21日)
体 摂餌量 ‑ ‑ ‑ 軽微な減少
(妊娠13日)
妊娠期間(日) 21.3±0.5 21.5±0.5 21.5±0.5 21.7±0.5*
生児出産雌数 28 28 28 27
F0 着床数 14.8±1.7 15.1±1.7 15.1±2.1 14.4±2.6
着床後胚死亡率(%)a) 3.7 3.2 5.0 7.8
生存出生児数 14.0±2.0 14.3±1.7 14.0±2.4 12.7±2.9*
死産児数 0.3±0.5 0.3±0.5 0.3±1.0 0.6±1.2
出生率(%) b) 98.2 [393] 98.4 [401] 97.8 [393] 95.9 [343]
生後4日生存率(%)c) 99.0 [374] 98.0 [393] 99.1 [389] 96.6 [332]
出 生 児
F1 離乳率(%) d) 99.5 [215] 99.6 [223] 99.1 [222] 100.0 [210]
−:特記すべき所見なし [ ]内は例数を示した。 平均±標準偏差
Jonckheereの傾向性検定:* (p<0.05)
a) 着床後胚死亡率=((着床数−生児数−死産児数)/着床数)×100 b) 出生率=(出産生児数/(出産生児数+死産児数))×100
c) 生後4日生存率=(生後4日の淘汰前の生児数/出産生児数)×100 d) 離乳率=(生後21日生児数/生後4日の淘汰後の生児数)×100 試験実施施設における背景値:妊娠期間;21.1-22.3日
表ニ−18 ラット出生前及び出生後の発生に関する試験(臭化水素酸塩)−F1出生児の学習能及び記憶能−成績(2)ニ‑13)
投与量(mg/kg/日) 0(対照) 5 15 50
生後 ♂ 6.58±0.49 6.88±0.56 6.54±0.55 6.53±0.83 1日 ♀ 6.32±0.43 6.51±0.55 6.23±0.60 6.19±0.70
出 体 生後 ♂ 9.15±1.04 9.45±1.09 9.10±1.01 9.29±1.38
4日 ♀ 8.72±0.95 8.99±1.08 8.65±1.04 8.84±1.33 生後 ♂ 32.01±2.65 32.74±3.53 32.07±2.88 31.11±2.64 生 重 14日 ♀ 31.01±2.23 31.60±3.63 30.59±2.82 29.89±2.52 生後 ♂ 49.15±4.59 51.17±5.92 49.57±5.04 49.03±4.40 21日 ♀ 47.77±3.71 49.06±5.76 47.51±4.98 46.65±3.88 児 (g) 生後 ♂ 328.89±19.32 328.60±20.09 327.64±22.37 323.25±25.14
56日 ♀ 212.15±13.60 212.29±16.45 208.27±13.93 207.19±13.17 生後 ♂ 438.23±27.21 439.87±25.51 436.25±34.22 435.34±34.98 77日 ♀ 253.30±17.29 257.38±19.58 248.86±19.42 252.76±20.00
発達・行動・機能a) ‑ ‑ ‑ ‑
F1 水迷路学習能試験 ‑ ‑ ‑ ‑
受動的回避能試験 ‑ ‑ ‑ ‑
外表及び内臓異常 ‑ ‑ ‑ ‑
無毒性量 F0母体の一般毒性及び生殖能,F1出生児:15 mg/kg/日 F1出生児の学習能及び記憶能:50 mg/kg/日
−:特記すべき所見なし 平均±標準偏差
a) 眼瞼開裂,自由落下反射, 陰茎亀頭・包皮分離(雄),腟開口(雌)
(3) 胚・胎児発生への影響に関する試験