• 検索結果がありません。

マーケティング成果の評価とコントロール

第Ⅲ部  マーケティング管理

10   マーケティング成果の評価とコントロール

「最も大切な資産である社員、評判、ブランド、そして顧客は、会計帳簿には記載されて いない。」

マーケティングは学習ゲーム。

長い間マーケティングに携わり、失敗からより多くのことを学んできた者こそ、最高のマ ーケター。⇒マーケティングの成果が十分に上がらないときは、何が問題なのかを将来の ためにきちんと把握。

① 現状を評価/分析する。そして間違いがあればそれを正す。

② マーケティング効果の監査を行い、重要だが弱点になっている点を改善するためのプ ランを作成。

現状の評価と分析、および是正措置

× 企業の健全性や能力を測るいくつかの基準を無視して財務上の目標を設定し検討。

3つの異なるスコアカード:

① フィナンシャル・スコアカード

② マーケティング・スコアカード

③ ステークホルダー・スコアカード

(1) フィナンシャル・スコアカード 損益計算書

現在の利益と将来に向けた投資

ex.売上高比率での研究開発費の減少

(2) マーケティング・スコアカード

市場成長率・「コムテック」売上高成長率、市場シェア、顧客維持率、新規顧客率、満足し なかった顧客比率、相対的製品品質、相対的サービス品質、相対的新製品販売率

① 市場シェア(ターゲット市場における自社の売上)

ex.初年度20.3%⇒5年後14.9%

シェア下落を防ぐ唯一の方策:マージンとシェアの交換。

② 顧客維持

ex.初年度88.2%⇒5年後80%

既存顧客を失う⇒長期的利益を失う。

IBMの場合、顧客を失うとその理由を見つけ、同じ理由で顧客を失わないようにする。

but利益をもたらさない顧客が離れていくことは好ましい。

長年の顧客を失うのは最悪(←たくさん購入するのも、他の消費者に勧めてくれるのも、

値上げにより寛容なのも長年の顧客。)

③ 顧客満足

ex.満足しなかった顧客:初年度13.6%⇒5年後19.6%

・ とても満足

・ 満足⇒10〜30%を失う可能性

・ どちらでもない

・ まあ不満⇒40%を失う

・ とても不満⇒80%を失う

賢い企業は、顧客を満足させるだけでなく大喜びさせる。そのためには、顧客の期待を上 回るものが必要。

④ 相対的な製品品質

ex.初年度+19%⇒5年後+7%

品質上の優位を再構築するか、品質に見合うよう価格を下げるしかない。

⑤ 相対的なサービス品質 ex.初年度0⇒5年後−8 価格プレミアム性を制限。

⑥ その他の指標

ex.売上高に対する営業マン費用の比率、顧客への訪問回数をもとにした成約比率。

良好な財務結果の裏にはマーケティング上の弱点が潜んでいる可能性。

(3) ステークホルダー・スコアカード

株主、従業員、納入業者、流通業者、小売業者、コミュニティ

従業員、納入業者、流通業者への支払い減額⇒株主利益増大⇒短期的には利益が向上する が、長期的には優秀な従業員、納入業者、流通業者を失う。

様々なステークホルダーへの報酬はうまくバランスを取らなくてはならない。

マーケティング監査によるマーケティング効果の改善

企業の主要な機能(マーケティング、財務、購買、R&Dなど)が時代の変化に対応すべ く適切に組織されているかを定期的に確認する必要。

マーケティング監査:企業の問題領域/機会を発見し、かつマーケティング成果の向上を 図るアクション・プランを提示するため、企業(もしくは事業単位)のマーケティング環 境、目的、戦略、および活動に関して実施される、包括的・系統的かつ独立した検査。

コペルニクス(コンサルティング会社)のアプローチ:

① 全てのマーケティング活動を21の項目に大分類し、各項目の実績に点数をつける。

(危機的レベル(0−15)、問題を抱えているレベル(16−35)、平均的なレベ ル(36−65)、満足できるレベル(66−85)、驚嘆すべきレベル(86−10 0))

1. マーケティング目標/戦略 2. マーケティング状況の分析

3. セグメンテーションとターゲティング 4. 差別化とポジショニング

5. 価格

6. プロダクト・マネジメント 7. 広告管理

8. PR

9. プロモーション管理

10. ダイレクト・マーケティング

11. リレーション・マーケティングの管理 12. 顧客サービスの卓越性

13. 統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC)

14. 流通チャネル管理 15. 業界顧客マーケティング 16. 新製品開発

17. マーケティング情報システム 18. ブランド資産ベンチマーク 19. 営業管理

20. マーケティング成果 21. マーケティング組織

② 以上の21分野を、当該企業にとっての重要性で区分。(極めて重要・ほどほど重要・

重要でない)

③ どのマーケティング活動から改善していくかを明記した「改善計画」を作成。

④ 各活動ごとに2人の共同責任者が任命され既定のスケジュールに従い改善に取組む。

小規模の企業は、21項目の代わりに、重要と思われる6〜8の活動に集中すべき。

関連したドキュメント