病態生理学
• 正常な状態での生理学:
– 血管内圧=血管外圧
– 血管外への体液貯留はおこらない
• 腹水:
– 体液の流入の増加 – 体液の排泄の減少 – 体液貯留
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病態生理学
• 静水圧の上昇(うっ血性心不全,肝硬変など)
• 血管浸透圧の減少(ネフローゼ症候群,低栄 養など)
• 体液の産生> 体液の再吸収(感染, がん)
病歴と症状
• 足踵の浮腫
• 体重増加
• 肥満
• 満腹感
• 腹部膨満感
• 不快感
• 重苦しさ
• 不消化感
• 嘔気
• 嘔吐
• 反射
• 臍部の変化
• 痔
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身体所見
• 側腹部の腫脹
• 打診:濁音
• 肝濁音界の移動
• 波動
• 肝腫大
• ヘルニア
• 陰嚢水腫
• 下腿浮腫
• 腹壁血管の怒張
診断的な画像所見
• 臨床所見や検査で不確実な場合
• 少量の腹水とその部位をみつける
• ‘スリガラス様’ レントゲン像
• CTスキャン
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腹水穿刺
• 色
• 細胞診
• 細胞数
• タンパク質の濃度
– 漏出液 ≦2.5 g/dl 浸出液 ≧3.0 g/dl
• 血漿ー腹水アルブミン濃度勾配(SAAG)
腹水の診断 - まとめ
• がん性腹水を示唆する所見:
– 血性(淡黄色〜血性または乳び様)
– 細胞診陽性
– 好中球数 < 250 cells/ml リンパ球優位 – タンパク濃度 > 2.5 g/dl
– 血漿ー腹水アルブミン濃度勾配(SAAG)< 1.1 g/dl
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マネジメント
• 目標:症状の緩和
• 症状が少ないか不快感がない場合: 治療しない
• 腹水穿刺をする前に,予後,有益性,危険性を 検討する
いつ治療するのか ?
• 以下のような症状がある時:
– 呼吸困難 – 腹痛(緊満)
– 倦怠感 – 食欲不振 – 早い満腹感
– 運動能力の低下をきたす
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治療の選択
• 食事制限
• 化学療法
• 利尿剤
• オピオイドによる腹部膨満感の緩和
• 腹水穿刺
• 外科的治療
食事療法
• 塩分と水分の制限
• ~患者にとっては難しい場合がある
– 有益性や不利益な点,そのほかの治療を選択 – したほうが良いかを検討する
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化学療法
• がん性腹水に抗がん剤の腹腔内注入が有用 であると論文は散見される
• まだ,十分なコンセンサスが得られていない のが実情
オピオイドによる症状緩和
• 文献的なエビデンスははっきりしない
• 腹部膨満感による苦痛の緩和として,オピオ イドは経験的に有効
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利尿剤
• 有効である
• 継続しやすい
• 治療目標:
– 症状を和らげるために過剰な水分を減らす – 緩徐な利尿
選択的利尿剤
• スピロノラクトン25 mg – 50 mg/日
• アミロライド 5 mg/日
• フロセミド 20 mg/日 ←低い生体利用率
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利尿剤使用にあたっての注意点
• 塩分の過剰摂取を避ける
• 有益な面と不利益な面を検討する
• 以下のような患者では避けたほうが良い:
– すでに運動制限のある患者 – 排尿障害のある患者
– 食欲不振の患者,水分摂取ができない患者
利尿剤の副作用
• 問題点としては
– 睡眠の中断
– 尿失禁により自尊心が傷つく – 皮膚のトラブル
– 安全面 – 倦怠感 – 低血圧
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治療のための腹水穿刺
• 必要な場合は:
– 呼吸困難のある時
– 利尿剤に効果のない場合
– 早急に症状緩和が必要な場合
• 安全性に配慮
治療的腹水穿刺の技術
• 患者は仰臥位または 側臥位
• 部位を決める
• 清潔で感染のない皮 膚を選ぶ
• 穿刺
• 3方活栓をつける
• 腹水を抜く
• もとの状態にもどす
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外科的方法
• 腹腔ー静脈シャント(Denver shunt)
– 腹水を内頸〜鎖骨下静脈に流す – あまり行なわれない
– 良性腹水には有用
• Tenckhoff, その他のカテーテル
– 局所麻酔下 – 大量の腹水
• 細胞成分をフィルターで除去
• 一時的には有用だが一過性
• 効果<<高価 2810点+62400円(腹腔穿刺 230点)
• エビデンスはない!!!
腹水濃縮濾過再静注法 (CART)
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CART はガラパゴス化してはいないか?
• CARTに関する文献は散見されるが,すべて日本人のみから 発信されている。
• 症状緩和に有効だったとされる内容のものもあるようだが,
フロセミド注20㎎(61円)+ソルダクトン200㎎(822円)やモル ヒネ注10㎎(298円)で緩和される症例とどういう違いがある のか。
• CARTが本当に有用というためには,きちんとしたRCTで何を