RJKm
13.5 度 V
(ポテンショメーター) 0.0126V
0.17度
θ Δ o 0.0035Nm
3-4-9) 積分制御の定常角度偏差
例えば、Fig.3-4-8-4では 0.05Hzのゲインが60dBです。更に直流(静止)に
近い0.005Hz では、ゲインの勾配が-40dB/dec ですから100dB です。
例えばモーター軸に11gの荷重が加わった時、定常角度偏差はどの位発生するか
微分制御と積分制御で、比較検討してみましょう。 Fig.3-4-9-1参照。
負荷トルクを計算すると
T
n 11 g * 3 . 2 cm
0 . 011 Kg * 0 . 032 m
0 . 011 Kg * 9 . 8 m / sec
2* 0 . 032 m
0 . 11 N * 0 . 032 m
0 . 0035 Nm
Fig.3-4-9-1入力
i 0
の時、発生したトルクと考えると微分制御の場合のブロック線図は次の様になります。 Fig.3-4-9-1参照。
Fig.3-4-9-2 この図は0.0035Nmの外乱が出力に加わった時、制御システムに外乱を補正
する力が-0.0035Nm発生しモーターの回転が停止した状態です。 その補正
する力は 元をたどると外乱により発生した角度誤差
Δ
oです。
Δ
o* ( 13 . 5 / V ) * 100 ( 40 dB ) * ( 1 / R ) * ( 0 . 023 Nm / A ) 0 . 0035 Nm
ですから、
度 Δ
o 0 . 0035 Nm /{( 13 . 5 / V ) * 100 * ( 1 / R ) * ( 0 . 023 Nm / A )} 0 . 17
(定常角度偏差)になります。 実際にはベアリングの摩擦で
f 0 . 05 Hz
では 20dB以下なので定常角度偏差Δ 1 . 7 度
以上になります。積分制御では正確に60dB以上になりますので定常角度偏差は
Δ
o 0 . 0035 Nm /{( 13 . 5 / V ) * 1000 * ( 1 / R ) * ( 0 . 023 Nm / A )} 0 . 017 度
以下になります。
θ
iθ
oRJ
Km s
2+(Km+Kd)s Kp (Vi) 1
θ
oθ
iRJ θ
oKm s
2+ Kd)s Kp (Vi) 1
(Km+
e
3-5) オープンループ特性の測定方法
比例微分制御システムのオープンループのブロック線図は Fig.3-4-6-5でした。
Fig.3-4-6-5
その伝達関数は
s K K
K s RJ
K
d m
m
p i
o
)
2
(
---(3-4-6-5) でした。
実際にはオープンループで制御システムを動かすことは出来ませんから、
クローズドループで制御システムを動かし、そこからオープンループ特性を測定します。
方法は二つ有って、一つは 誤差信号を応用する方法で、もう一つは FFTアナライザーを使用する方法です。
3-5-1) 誤差信号を応用する方法
通常のファンクションジェネレーター(サイン波発生器)とオッシロスコープで測定できます。
Fig.3-5-1は比例微分制御システムのクローズドループのブロック線図です。
Fig.3-5-1
この図で
e
が誤差信号でe
i
oです。この誤差信号
e
から
oまでの伝達関数を求めると
s K K
K s RJ e K
d m m
p o
) (
*
2
ですから伝達関数
G (s )
は
s K K
K s RJ
K s e
G
d m
m o p
) (
) (
2
---(3-5-1-1)
θi
θo
RJ
Km s2+ Kd)s Kp (Vi) 1
(Km+
e
ch1 ch2 サイン波発生器
オッシロスコープ
θ
+ e θ
10KΩ 10KΩ
10KΩ
+ 10KΩ
10KΩ
e
i o
Q1 Q2
(3-5-1-1)はオープンループの伝達関数(3-4-6-5)と同じです。
測定のブロック図は 次の様になります。
Fig.3-5-2
実験手順は 入力信号をゼロで制御システムをONにし、
① サイン波の振幅 : 計算上のゼロクロス周波数(本例では 5Hz)付近の 0.5Hz~
50Hzで誤差信号
e
と出力信号
oが飽和しない範囲で、できるだけ大きな振幅に設定する。
② ゼロクロス周波数 : オッシロスコープのチャンネル(ch)1に誤差信号、ch2に出力信号を
接続し、サイン波発生器を調節して、それぞれの振幅が等しくなる
)
( e
o 周波数を正確に求める。 そこがゼロクロス周波数です。③ 測定 : ゼロクロス周波数の±1デカード(x1/10~x10)程度の範囲でサイン波の
周波数を動かし、各点での
e
と
oの振幅と位相のずれを測定し1) ゲインは
o/ e
をデシベル{20 log(
o/ e )
}に変換し 2) 位相はそのままを片対数グラフ(ボード線図)にプロットする。
3-5-1-1) 誤差信号のテストポイント
誤差信号
e
をオッシロスコープで観測するには、そのテストポイントが必要です。① 弊社のアナログコントローラー(OPT15)には そのテストポイントが用意してあります。
又、OPT15を応用したアナログコントローラー実験装置(RTC00)にも当然テスト
ポイントが有ります。
② 誤差信号のテストポイントが無い場合、OP-Ampを使ってテストポイントを作る ことができます。
Q1は電圧ゲイン1倍の 加算器で、Q2は電圧 ゲイン 1倍の反転増幅器 で、
e
をの極性を+に戻しています。 Fig.3-5-2-1
3-5-1-2) Matlab/Simulink/RTCONを使ったディジタルコントローラー
Simulink画面にオッシロスコープを設置して観測できます。
Fig.3-5-1-2はMatlab/Simulink/RTCON で作ったディジタルコントローラー
です。
A/D : AD変換器で、出力角
oをポテンショメーターで電圧に変換した信号です。
D/A : DA変換器で、PIDディジタルコントローラーで合成した電圧をアナログの
電圧に変換して出力します。 その信号はパワーアンプの入力信号に なります。
Signal Generator : サイン波発生器です。
Kc : ポテンショメーターの変換係数です。 Kc=0.29rad/Vです。
Derivative : 微分器です。 理論的にはsですが実際はローパスフィルターを
組合せ200s/(s+200)で使用します。 Kdは微分ゲインです。
Kp : 比例+微分制御の比例ゲインです。
Integrator : 積分器です。 Ki=58.2 は積分ゲインでKpの 5倍です。
Scope : オッシロスコープです。 エラー信号
e
と出力信号
oを観測しオープンループ 特性を測定します。Fig.3-5-1-2
3-5-1-3)USB-M による測定
弊社のディジタルコントローラー USB-Mでボード線図を描いた例を紹介します。
Windows7(又は8.1)で USB-M を起動すると次の操作画面が現れます。
Fig.3-5-1-3 以下、弊社の製品 RTC03で周波数特性を実測しボード線図を描いてみました。
① f=0.5Hzの時のDelta(
:赤)と Current(o:緑)の関係は Fig.3-5-1-4 に なります。
Fig.3-5-1-4
Count Delta
Current
90 180 360
波形の説明は 90
Fig.3-5-1-5 になります。
Deltaと Currentの
Peakの位相を観ると
100度遅れています。
位相は
1 100振幅は約9/2=4.5 倍ですから
dB
g
1 20log4.513.6 Fig.3-5-1-5② f=1.75Hz の時のDelta(
:紫)とCurrent(o:青)の関係は Fig.3-5-1-6 になります。
Fig.3-5-1-6
位相は約 120度送れていますから
2 120 振幅は1倍ですからdB g
2 20log120*00なので1,75Hz がゼロクロス周波数になります。
0 Hz
0.5 1.75
-90°
-180°
10
-10 -20 -30 -40 dB/度
-135° 位相余裕
5 20
③ f=5Hzの時は Fig.3-5-1-7になります。
Fig.3-5-1-7
位相は約 140度送れていますから
3 140
振幅は10/38 倍=0.263 ですから
dB g
2 20log0.26311.6
1、
2、3とg
1、g
2、g3をを片対数のグラフで表すとボード線図になります。Fig.3-5-1-8 この結果、RTC03のKp=0.2、 Kd=0.015 では位相余裕は
180 度-120度=60 度
有り、かなり安定した制御システムであることが分かります。