通常、異なる種類のデータは、異なる期間保持されます。たとえば、財務データは 7 年 間、顧客データは 20 年間 Vault 処理を行うとします。これを行うには、バックアップのオ フサイトコピーに、データの種類によって異なる保持期間を設定します。保護するデータ の種類に基づいてバックアップを構成している場合、Vault では、異なる種類のデータを 個別に処理できます。たとえば、データの種類に基づいて個別のバックアップポリシー 第 6 章 メディアの Vault 処理および管理
1 つのプロファイルを使用した複数の保持期間の割り当て 158
(Finance バックアップポリシー、CustomerDB バックアップポリシーなど) を使用する場 合などです。
Vault セッションで複製イメージを作成する場合、通常、Vault によって、次のいずれか の複製オプションを使用して作成されるすべての複製に同じ保持期間が割り当てられま す。
■ [変更なし (No change)]を指定すると、元のコピーと同じ有効期限が保持されます。
■ 保持レベルの数値を指定すると、元のイメージのバックアップ時間から保持期間が計 算されて適用されます。
また、データの種類に基づいて複製コピーの保持期間が計算されるように、Vault を構 成することもできます。複製中に、[マッピングを使用する (Use mappings)]を指定する と、プロファイルで代替保持マッピングが使用されます。特定の種類のデータの複製コ ピーに対する保持期間は、その種類のデータ用のバックアップポリシーで割り当てられて いる保持レベルに基づきます。保持マッピングは、元のバックアップイメージの保持期間 を複製コピーの新しい保持期間に変換します。
たとえば、すべてのデータのオンサイトコピーを 2 週間、Finance データのオフサイトコ ピーを 7 年間、および CustomerDB データのオフサイトコピーを 20 年間保持するとしま す。
1 つのプロファイルを使用して複数の保持期間を割り当てる方法
1 NetBackup 管理コンソールの[ホストプロパティ (Host Properties)]で、保持レベル
1 および 11 を 2 週間に、保持レベル 12 を 7 年間に、保持レベル 13 を 20 年間に 構成します。
2 Finance バックアップポリシーで、保持レベル 1 (2 週間) を、スケジュールに構成さ
れている最初の (または唯一の) コピーに割り当てます。
3 CustomerDB ポリシーで、保持レベル 11 (2 週間) を、スケジュールに構成されてい
る最初の (または唯一の) コピーに割り当てます。
第 6 章 メディアの Vault 処理および管理 159 1 つのプロファイルを使用した複数の保持期間の割り当て
4 Vault プロファイルの[複製 (Duplication)]タブで、[保持レベル (retention level)]
を[マッピングを使用する (Use mappings)]に設定します。
第 6 章 メディアの Vault 処理および管理
1 つのプロファイルを使用した複数の保持期間の割り当て 160
5 保持マッピングを次のように構成します。
0 0
12 1
2 2
3 3
4 4
5 5
6 6
7 7
8 8
9 9
10 10
13 11
12 12
このマッピングによって、Finance ポリシーまたは Finance スケジュールの複製イ メージに保持レベル 12 (7 年間) が割り当てられ、CustomerDB ポリシーまたは CustomerDB スケジュールの複製イメージに保持レベル 13 (20 年間) が割り当て られます。[1 つのメディアに対する複数の保持設定を許可する (Allow multiple retentions per media)]プロパティ ([NetBackup の管理 (NetBackup
Management)]>[ホストプロパティ (Host Properties)]>[マスターサーバー (Master Servers)]>[メディア (Media)]) が設定されていない場合、複製イメージは異なるメ ディアに書き込まれます。
[Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)]ダイアログボックスの
[保持マッピング (Retention Mappings)]タブで、すべての Vault に対してグロー バルな保持マッピングを構成するか、または、[Vault]ダイアログボックスの[保持マッ ピング (Retention Mappings)]タブで、各 Vault に対して保持マッピングを構成で きます。
プロファイルを構成する場合、いくつかの複製規則に通常の保持期間の計算を指 定し、他の複製規則に別の保持マッピングを指定することができます。
保持レベルの値は、[NetBackup の管理 (NetBackup Management)]>[ホストプ ロパティ (Host Properties)]>[マスターサーバー (Master Servers)]>[保持期間 (Retention Periods)]で構成します。
第 6 章 メディアの Vault 処理および管理 161 1 つのプロファイルを使用した複数の保持期間の割り当て
『Symantec NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。
p.74 の 「[保持マッピング (Retention Mappings)]タブ ([Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)]) について」 を参照してください。
p.74 の 「[保持マッピング (Retention Mappings)]タブ ([Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)]) について」 を参照してください。
追加ボリュームの Vault 処理
通常、NetBackup ポリシージョブまたは Vault プロファイルの複製ジョブの実行中にバッ クアップメディアの必要なコピーを作成し、Vault プロファイルによってオフサイトに移動 するメディアを取り出します。Vault プロファイルの実行後は、プロファイルを再実行して、
オフサイトに発送済みのメディアの追加コピーを作成することはできません。
ただし、他の方法を使用して、NetBackup ポリシーおよび Vault プロファイルの実行後 にバックアップメディアの追加コピーを作成および取り出しすることができます。ボリュー ムを手動で複製するか、またはボリュームを複製するように Vault を構成できます。1 つ 以上の追加ボリュームの複製および取り出しを 1 回だけ行う場合、最も簡単な方法は、
ボリュームを手動で複製することです。
追加ボリュームを複製するには、ボリュームのプライマリコピーがロボット内に存在してい る必要があります。プライマリコピーがロボット内に存在せず、複製コピーがロボット内に 存在する場合、bpchangeprimary コマンドを実行して複製コピーをプライマリコピーに 変更した後で追加ボリュームを作成できます。
bpchangeprimary コマンドについて詳しくは、『Symantec NetBackup コマンド UNIX、
Windows および Linux』マニュアルを参照してください。
NetBackup 管理コンソールヘルプの NetBackup コマンドの使用に関する説明も参照し てください。
p.162 の 「ボリュームの手動複製」 を参照してください。
p.163 の 「Vault を使用したボリュームの複製」 を参照してください。
ボリュームの手動複製
次の説明に従ってボリュームを手動で複製する場合、テープが期限切れになると[移動 対象テープ情報 (Vault)(Picking List for Vault)]レポートにテープが表示され、通常の 操作の一部としてオフサイト Vault からの再呼び出しが行われます。
第 6 章 メディアの Vault 処理および管理 追加ボリュームの Vault 処理
162
ボリュームを手動で複製する方法
1 bpduplicate コマンドを実行して、ボリュームを手動で複製します。ボリュームを複 製する場合、すでに Vault 処理が行われているボリュームに使用されたオフサイト ボリュームプールと同じオフサイトボリュームプールを指定します。
2 vltoffsitemedia コマンドを実行して、ボリュームに対して Vault ベンダーのスロッ ト番号を割り当てます。vltslot フィールドにスロット番号を割り当てます。
必要に応じて、他の Vault フィールドに値を割り当てることができます。
vltreturn フィールドには値を割り当てないでください。このフィールドに値を割り 当てると、[移動対象テープ情報 (Vault)(Picking List for Vault)]レポートにボリュー ムが表示されません。
3 vmchange コマンドを実行して、オフサイトボリュームグループにボリュームを移動し ます。すでに Vault 処理が行われているコピーと同じオフサイトボリュームグループ を使用します。
定期的に実行されるようにスケジュール設定された Vault プロファイルによって使用 されるものと同じオフサイトボリュームグループおよび同じオフサイトボリュームプー ルにボリュームが存在する場合、すでに Vault 処理が行われているコピーが期限切 れになると、このボリュームが[移動対象テープ情報 (Vault)(Picking List for Vault)]
レポートに表示されます (vltreturn フィールドに値を割り当てていない場合)。
4 ボリュームを取り出します。
5 [移動対象テープ情報 (ロボット)(Picking List for Robot)]レポートのファイルを編 集してこのボリュームをリストに追加し、レポートを出力して Vault ベンダーに提供し ます。
bpduplicate および vltoffsitemedia コマンドについて詳しくは、『Symantec NetBackup コマンド UNIX、Windows および Linux』マニュアルを参照してくださ い。
NetBackup 管理コンソールヘルプの NetBackup コマンドの使用に関する説明も 参照してください。
Vault を使用したボリュームの複製
Vault を使用して、すでにオフサイト Vault に存在するボリュームの追加コピーを作成お よび取り出しする場合、最初のボリュームとは異なる Vault、オフサイトボリュームグルー プおよびオフサイトボリュームプールを使用する必要があります。追加ボリュームは[移動 対象テープ情報 (Vault)(Picking List for Vault)]に表示されないため、[消失したメディ ア (Lost Media)]レポートを使用して、期限切れになった後にボリュームの再呼び出しを 行う必要があります。
第 6 章 メディアの Vault 処理および管理 163 追加ボリュームの Vault 処理
Vault を使用してボリュームを複製する方法
1 新しい Vault を作成および構成します。最初のボリュームとは異なるオフサイトボ リュームグループを使用します。
2 ボリュームを複製および取り出しする新しいプロファイルを作成および構成します。
最初のボリュームとは異なるオフサイトボリュームプールにボリュームを割り当てます。
3 追加ボリュームが割り当てられたオフサイトボリュームプールで検索が行われるよう に、プロファイルの取り出し手順を構成します。
4 プロファイルを実行します。
5 期限切れになったボリュームの再呼び出しを行うには、[消失したメディア (Lost Media)]レポートを実行します。
通常の操作の一部として[消失したメディア (Lost Media)]レポートを実行すると、期 限切れになった後でボリュームがレポートに表示されます。
期限が切れていないメディアの再 Vault 処理
期限が切れていないメディアを、(たとえば、リストアを行うために) オフサイトストレージか らロボットに再び取り込んだ場合、メディアの再 Vault 処理を行う必要があります。多くの テープに対して再 Vault 処理を行う必要がある場合は、それらのテープの再 Vault 処 理を行うための新しいプロファイルを作成することをお勧めします。少数のテープに対し てだけ再 Vault 処理を行う場合は、手動で再 Vault 処理を行う方が簡単で、時間がか かりません。
新しいプロファイルを作成して期限が切れていないメディアの再 Vault 処理を行う方法 1 メディアの取り出しに使用された元の Vault プロファイルをコピーします。
2 この新しいプロファイルで、[バックアップの選択 (Choose Backups)]の時間帯を、
再 Vault 処理を行うボリュームに存在するイメージが選択されるように十分広い範囲 に変更します。
3 この新しい Vault プロファイルを使用してセッションを開始します。
Vault 処理の対象であるイメージのコピーが存在することが Vault によって認識さ れます。複製手順が構成されている場合でも、イメージの複製は行われません。プ ロファイルによって、再 Vault 処理が行われるボリュームが取り出されます。
第 6 章 メディアの Vault 処理および管理 期限が切れていないメディアの再 Vault 処理 164