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プラズマ中を伝播する波動の同定

ドキュメント内 杉本, 尚哉 (ページ 51-57)

3.5.1

冷たい一様プラズマ中の電子サイク口ト口ン波の分散式

ECWはプラズマ中に存在する様々な固有モードの中のIつである。 このようなプラズマ中

の固有モードを取り扱うのに適し、 数学的解析が比較的簡単で、 しかもプラズマの力学的性質 の基本的部分を保持するモデルが、 一様磁場中に空間的に均一に存在する温度Oの冷たいプラ ズマモデルである。 このモデルでは、 無擾乱状態ではイオンも電子も静止しており、 l次の擾 乱により生ずる電磁場によってイオンや電子が運動し、 その結果生ずる電磁場を自己無撞着に 取り扱うことができる45)46)47)。

一様磁場B。中にある一様プラズマ中では、 物理量は平面波の重ね合わせで表されるから、

電磁場、 電流密度、 電荷密度がexp

[i( k・x-ωt)

]の依存性を持っとすると、 Maxwell方程式 から、

k x (k x E) + (:)'n

=

0 (3.14)

Dは誘電率テンソル止を用いて、

D = i . E (3.15)

と書かれるから、(3.14)式は、

nu 一一 E 《 ε \It--,ノ

ι白山 × ーに × E + /f-11\ ω一c (3.16)

屈折率π=

を用いると、

いJ

πx (πx E) + ê. E

=

0 (3.17)

42

tは冷たい一様プラズマ中では、

d so \11lit--tf/ oop 、、BE,,,nδ 噌ti qJ 〆'SE1、

で表される46)。ここで、

s = � (R+L), D= (R-L) 2

R 三 1-

L

ω

s ω(ω+ωcs)

2

L 三 1-

L:

ω

s ω(ω-ωcs)

いJps

2

P 三 1-

L:マ

;- w

(3.19)

(3.20)

(3.21 )

(3.22)

であり、ωpsとωcsはそれぞれs種の粒子のプラズマ周波数とサイクロトロン周波数で、

Wps

(47r::.Qs ms 2 ) 1/2

μ)cs

q msc s B

(3.23)

(3.24)

である。ns、qs、msはs種の粒子の数密度、電荷、質量で、cは真空中の光速である。

(3.17 )式に(3.18 )式を代入し、また、πとBoとのなす角をOとして、nがzx平面に

あるようにz軸をとると(3.17)式は、

f 5 - n 2 COS2 () -iD

A . E = I iD 5 - n2

\ n 2 COS B sin B 0 Z \111111/ 一一 ハU

\11EEl--,fノ J'''as--aE・E・-E・‘、、、 EEE z ν AO AO

n 2 ・ 1

n

Qu

AU 2 川 }! F3 ・ TA

s n

o C 一 内,“

η

P (3.25)

で表される。 Eヂ0となる解が存在するためには、

det A = 0

でなければならないから、

Aη4 -Bη2 + c = 0 (3.26)

A = 5sin2()+PcoS2() (3.27)

B = RL sin2 B + P 5(1 + cos2 B) (3.28)

C = PRL (3.29)

である。 波動が磁力線に沿って伝播する場合、()=oであるから(3.27)、(3.28)式は、

A=P, B=2P5

となるから、(3.26)式は、

P(η2 _ R)(η2 _ L) = 0

44

よって、

P = 0 , η2 = R, η2 = L

この3つのうち、η2 = RがECWの分散式を表す。つまり、

2 = 1一

平 J乙c

s)

(3.30)

プラズマが電子と1種類のイオンから成り、ECWの周波数ωがω》ωCtである場合、

q いJ帆2

n-

= 1ーω(ω二|ωce 1)

、、Ea,ノ 噌tiqJ qd 〆'a,‘、

である。(3.31)式においてω=1ωce1の時η=土∞となり、 電子サイクロトロン共鳴(ECR) が起こる。

3.5.2

実験結果

図3-9はプラズマ中に励起された波動の干渉波形を、 入射マイクロ波パワーが 5kWの場合

について測定したものである。図3-9(a)はレンズが無い場合、 図3-9(b)はマイクロ波凹レン ズを使用した場合である。

励起された波動の波長は実験条件や場所により変化するが、 典型的な波長入は入I'"V 5cm

である。また、 図3-3の場合共鳴点はz = 140cmにあるが、 いずれの場合も共鳴点よりもか なり入射窓に近い側で減衰している。 この点については、 本章の最後で考察する。プラズマ中 に励起された波動のモードを特定するため、 入射パワーが3kWの場合に磁場の強さを変化さ

I'"V

40cm付近の波長と磁場の強さからkllとω/ωceの関係をプロットしたのが図3-10で

ある。白丸がレンズ無しの場合、黒丸がマイクロ波凹レンズを使用した場合である。 励起され た波動の、磁場に垂直な波数九をたよ ~ π/D (Dは真空容器の直径で45cm)とすると、

k.l

t"V O.07cm-1であり、kll t"V 1.3cm-1に比べて十分に小さい。 したがって、無限一様プラズ

マ近似を用いることができる。 実線は、無限一様プラズマ中でのECWの分散関係(3.31)式 による理論曲線である。 この結果から、プラズマ中に励起される波動はECWであると考えら れる。

レンズが無い場合、ECWが減衰していく途中において、振幅が大きくなっている領域が見 られる。 これは周辺部を伝播してくるECWの影響であるか48)49)50)、あるいは波動の励起効率 の空間変化が原因であると考えられる51)。 また、マイクロ波入射口においても、波動の振幅が 大きくなることが観測される。 これについては、測定用アンテナのような導体が入射窓近くに あると波やプラズマへの影響が大きくなり、 干渉波形が変形すると考えられる。

46

-圃h、ωtcコ.心」の

、..._,..

のちコヤ己ε〈

5kW

( a) without Lens

( b) with Lens

。 20 40 60 80

z (cm)

図3-9 プラズマ中の波動の干渉波形

0.8

o without Lens

• with Lens

\ S

0.4

0.6

ドキュメント内 杉本, 尚哉 (ページ 51-57)

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