• 検索結果がありません。

プライベート触図訳サービスの利用状況

ドキュメント内 新潟大学学術リポジトリ (ページ 31-36)

1.利用率

 回答者 202 人のうち,触図訳のサービスを受けていた人は 16 人(7.9%),受けていなかった人 は 182 人(90.1%),無回答 4 人であった(図 7-1)。点訳・音訳サービスの利用率がどちらも 40%

超であることと比べると,触図訳サービスの利用率は低い。触図訳サービスを受けている 16 人 は全員全盲者であり,全盲者 172 人に対する割合は 9.3% であった。

 触図訳サービスの利用率が地域間で異なるかどうかを調べるため,回答者の居住地区を東京 23 区,政令指定都市,中核都市,その他の市,町村に分けた。それぞれの区分からの回答者数は,

12 人,50 人,44 人,68 人,11 人となった。区分ごとにサービスの利用率を求めたのが図 7-2 で ある。東京 23 区と町村における利用率が高いが,Fisher の直接確率検定を行ったところ,自治 体の区分による有意な差は見られなかった( p =0.077)。

2.依頼先

 触図訳サービス依頼先の回答数を図 7-3 に示す(複数回答)。点訳サークルの利用者が 9 人と 最も多く,サービス利用者 16 人の 56.3% となった。次いで点字図書館,個人ボランティア,友人・

知人に依頼している人がいずれも 4 人(25.0%)であった。その他の具体的な回答は,歩行訓練 士に触地図を作ってもらった人が 2 人,所属する団体の職員が 1 人であった。

 

第7章 プライベート触図訳サービスの利用状況

1. 利用率

回答者 202人のうち,触図訳のサービスを受けていた人は 16人(7.9%),受けていなかった人は 182人(90.1%),無回答 4人であった(図7-1)。点訳・音訳サービスの利用率がどちらも40%超で あることと比べると[7],触図訳サービスの利用率は低い。触図訳サービスを受けている16人は全員 全盲者であり,全盲者172人に対する割合は9.3%であった。

触図訳サービスの利用率が地域間で異なるかどうかを調べるため,回答者の居住地区を東京23区,

政令指定都市,中核都市,特例市,その他の市,町村に分けた。それぞれの区分からの回答者数は,

12人,50人,44人,68人,11人となった。区分ごとにサービスの利用率を求めたのが図7-2であ る。東京23区と町村における利用率が高いが,Fisherの直接確率検定を行ったところ,自治体の区 分による有意な差は見られなかった(p = 0.077)。

図7-1 触図訳サービスの利用率 図7-2 地方自治体区分別に見た触図訳サービスの利用率

2. 依頼先

触図訳サービス依頼先の回答数を図7-3に示す(複数回答)。点訳サークルの利用者が9人と最も 多く,サービス利用者16人の56.3%となった。次いで点字図書館,個人ボランティア,友人・知人 に依頼している人がいずれも4人(25.0%)であった。その他の具体的な回答は,歩行訓練士に触地 図を作ってもらった人が2人,所属する団体の職員が1人であった。

図7-3 触図訳の依頼先(複数回答)

触図訳利用 167.9%

触図訳不利用 18290.1%

無回答4

n=202 0 20 40%

n=185 東京2312

政令指定都市50 中核市44 その他の市68 町村11

6.0%

25.0%

4.4%

11.4%

18.2%

点訳サークル 点字図書館 個人ボランティア 友人・知人 点字出版所 意思疎通支援事業者 その他

5

0 10[人]

9 4

4 4 1

n=16 1

4

第7章 プライベート触図訳サービスの利用状況

1. 利用率

回答者 202人のうち,触図訳のサービスを受けていた人は 16人(7.9%),受けていなかった人は 182人(90.1%),無回答4 人であった(図7-1)。点訳・音訳サービスの利用率がどちらも40%超で あることと比べると[7],触図訳サービスの利用率は低い。触図訳サービスを受けている16人は全員 全盲者であり,全盲者172人に対する割合は9.3%であった。

触図訳サービスの利用率が地域間で異なるかどうかを調べるため,回答者の居住地区を東京23区,

政令指定都市,中核都市,特例市,その他の市,町村に分けた。それぞれの区分からの回答者数は,

12人,50人,44人,68人,11人となった。区分ごとにサービスの利用率を求めたのが図7-2であ る。東京23区と町村における利用率が高いが,Fisherの直接確率検定を行ったところ,自治体の区 分による有意な差は見られなかった(p = 0.077)。

図7-1 触図訳サービスの利用率 図7-2 地方自治体区分別に見た触図訳サービスの利用率

2. 依頼先

触図訳サービス依頼先の回答数を図7-3に示す(複数回答)。点訳サークルの利用者が9人と最も 多く,サービス利用者16人の56.3%となった。次いで点字図書館,個人ボランティア,友人・知人 に依頼している人がいずれも4人(25.0%)であった。その他の具体的な回答は,歩行訓練士に触地 図を作ってもらった人が2人,所属する団体の職員が1人であった。

図7-3 触図訳の依頼先(複数回答)

触図訳利用 167.9%

触図訳不利用 18290.1%

無回答4

n=202 0 20 40%

n=185 東京2312

政令指定都市50 中核市44 その他の市68 町村11

6.0%

25.0%

4.4%

11.4%

18.2%

点訳サークル 点字図書館 個人ボランティア 友人・知人 点字出版所 意思疎通支援事業者 その他

5

0 10[人]

9 4

4 4 1

n=16 1

4

図 7-1触図訳サービスの利用率       図 7-2地方自治体区分別に見た触図訳サービスの利用率

第7章 プライベート触図訳サービスの利用状況

1. 利用率

回答者 202人のうち,触図訳のサービスを受けていた人は 16人(7.9%),受けていなかった人は 182人(90.1%),無回答4人であった(図7-1)。点訳・音訳サービスの利用率がどちらも40%超で あることと比べると[7],触図訳サービスの利用率は低い。触図訳サービスを受けている16人は全員 全盲者であり,全盲者172人に対する割合は9.3%であった。

触図訳サービスの利用率が地域間で異なるかどうかを調べるため,回答者の居住地区を東京23区,

政令指定都市,中核都市,特例市,その他の市,町村に分けた。それぞれの区分からの回答者数は,

12人,50人,44人,68人,11人となった。区分ごとにサービスの利用率を求めたのが図7-2であ る。東京23区と町村における利用率が高いが,Fisherの直接確率検定を行ったところ,自治体の区 分による有意な差は見られなかった(p = 0.077)。

図7-1 触図訳サービスの利用率 図7-2 地方自治体区分別に見た触図訳サービスの利用率

2. 依頼先

触図訳サービス依頼先の回答数を図7-3に示す(複数回答)。点訳サークルの利用者が9人と最も 多く,サービス利用者16人の56.3%となった。次いで点字図書館,個人ボランティア,友人・知人 に依頼している人がいずれも4人(25.0%)であった。その他の具体的な回答は,歩行訓練士に触地 図を作ってもらった人が2人,所属する団体の職員が1人であった。

図7-3 触図訳の依頼先(複数回答)

触図訳利用 167.9%

触図訳不利用 18290.1%

無回答4

n=202 0 20 40%

n=185 東京2312

政令指定都市50 中核市44 その他の市68 町村11

6.0%

25.0%

4.4%

11.4%

18.2%

点訳サークル 点字図書館 個人ボランティア 友人・知人 点字出版所 意思疎通支援事業者 その他

5

0 10[人]

9 4

4 4 1

n=16 1

4

図 7-3触図訳の依頼先(複数回答)

3.触図訳文書

 触図訳文書のうち,調査者が選択肢として提示した文書への回答者数を図 7-4 に示す(複数回 答)。地図を触図訳してもらっている人が最も多く 14 人(サービス利用者 16 人の 87.5%)であった。

ほかの文書を触図訳してもらっている人はいずれも少なく,グラフが 4 人,写真とイラストがい ずれも 2 人,絵画が 1 人であった。その他の具体的な記述は,「講演や研修資料,行政の説明会 のパワーポイント資料からの文字の取り出しと図の理解のための解説や並べ替え」であった。他 の質問項目への回答であったが,平仮名と片仮名の形を触れるようにしてもらっているという記 述もあった。

4.利用頻度

 触図訳サービスの利用頻度を選択肢と自由回答で尋ねた。その他の回答を,これに付随する自 由記述をもとに分類し,選択肢への回答数と合算した。この処理の結果としての利用頻度の分布 を図 7-5 に示す。数ヶ月に 1 回という回答が最も多く 7 人,週に 1 回と月に 1 回がいずれも 2 人 であった。年に 1 回以下(「特に必要としたとき」1 人を含む)が 5 人であった。週に 1 回と高 頻度で利用している人の依頼先は,1 人が点訳サークル / ボランティア団体,プライベート点訳 の意思疎通支援事業者,友人・知人,所属する団体の職員のいずれかと,あと 1 人は個人ボラン ティア,歩行訓練士のいずれかであった。

5.利用上の問題

 触図訳利用上の問題を選択肢と自由回答で尋ねた。回答者 15 人のうち 7 人が問題なしとした。

問題を指摘した 8 人の回答のうち,その他の回答を,これに付随する自由記述をもとに分類した。

その結果を図 7-6 に示す。選択肢のうち,時間がかかるを選んだ人が 7 人と最も多く,問題を指 摘した 8 人のほとんどとなった。「触図が分かりにくい」(選択肢の「質が低い」を選択した 1 人 をここに含めた)と「触図の作成に課題がある」はいずれも 5 人であった。「触図が分かりにくい」

3. 触図訳文書

触図訳文書のうち,調査者が選択肢として提示した文書への回答者数を図7-4に示す(複数回答)。 地図を触図訳してもらっている人が最も多く 14人(サービス利用者 16人の 87.5%)であった。ほ かの文書を触図訳してもらっている人はいずれも少なく,グラフが 4 人,写真とイラストがいずれ も2人,絵画が1人であった。その他の具体的な記述は,「講演や研修資料,行政の説明会のパワー ポイント資料からの文字の取り出しと図の理解のための解説や並べ替え」であった。他の質問項目 への回答であったが,平仮名と片仮名の形を触れるようにしてもらっているという記述もあった。

図7-4 触図訳文書(複数回答)

4. 利用頻度

触図訳サービスの利用頻度を選択肢と自由回答で尋ねた。その他の回答を,これに付随する自由 記述をもとに分類し,選択肢への回答数と合算した。この処理の結果としての利用頻度の分布を図 7-5に示す。数ヶ月に1回という回答が最も多く6人,週に1回と月に1回がいずれも2人であった。

年に1回以下(「特に必要としたとき」1人を含む)が5人であった。週に1回と高頻度で利用して いる人の依頼先は,1 人が点訳サークル/ボランティア団体,プライベート点訳の意思疎通支援事業 者,友人・知人,所属する団体の職員のいずれかと,あと 1 人は個人ボランティア,歩行訓練士の いずれかであった。

図7-5 利用頻度

5. 利用上の問題

触図訳利用上の問題を選択肢と自由回答で尋ねた。回答者15人のうち7人が問題なしとした。問 題を指摘した 8 人の回答のうち,その他の回答を,これに付随する自由記述をもとに分類した。そ の結果を図 7-6 に示す。選択肢のうち,時間がかかるを選んだ人が7 人と最も多く,問題点を指摘 した8 人のほとんどとなった。「触図が分かりにくい」(選択肢の「質が低い」を選択した 1 人をこ こに含めた)と「触図の作成に課題がある」はいずれも5人であった。「触図が分かりにくい」の具

地図 グラフ 写真 イラスト 絵画 その他

5

0 10 15[人]

n=16 4 14

2 2 1 1

週に1 月に1 数ヶ月に1 年に1回以下

7 5 2 2

n=16 5

0 10[人]

図 7-4触図訳文書(複数回答)

3. 触図訳文書

触図訳文書のうち,調査者が選択肢として提示した文書への回答者数を図7-4に示す(複数回答)。 地図を触図訳してもらっている人が最も多く 14人(サービス利用者 16人の 87.5%)であった。ほ かの文書を触図訳してもらっている人はいずれも少なく,グラフが 4 人,写真とイラストがいずれ も2人,絵画が1人であった。その他の具体的な記述は,「講演や研修資料,行政の説明会のパワー ポイント資料からの文字の取り出しと図の理解のための解説や並べ替え」であった。他の質問項目 への回答であったが,平仮名と片仮名の形を触れるようにしてもらっているという記述もあった。

図7-4 触図訳文書(複数回答)

4. 利用頻度

触図訳サービスの利用頻度を選択肢と自由回答で尋ねた。その他の回答を,これに付随する自由 記述をもとに分類し,選択肢への回答数と合算した。この処理の結果としての利用頻度の分布を図 7-5に示す。数ヶ月に1回という回答が最も多く6人,週に1回と月に1回がいずれも2人であった。

年に1回以下(「特に必要としたとき」1人を含む)が5人であった。週に1回と高頻度で利用して いる人の依頼先は,1 人が点訳サークル/ボランティア団体,プライベート点訳の意思疎通支援事業 者,友人・知人,所属する団体の職員のいずれかと,あと 1 人は個人ボランティア,歩行訓練士の いずれかであった。

図7-5 利用頻度

5. 利用上の問題

触図訳利用上の問題を選択肢と自由回答で尋ねた。回答者15人のうち7人が問題なしとした。問 題を指摘した 8 人の回答のうち,その他の回答を,これに付随する自由記述をもとに分類した。そ の結果を図 7-6 に示す。選択肢のうち,時間がかかるを選んだ人が7 人と最も多く,問題点を指摘 した8 人のほとんどとなった。「触図が分かりにくい」(選択肢の「質が低い」を選択した 1 人をこ こに含めた)と「触図の作成に課題がある」はいずれも5人であった。「触図が分かりにくい」の具

地図 グラフ 写真 イラスト 絵画 その他

5

0 10 15[人]

n=16 4 14

2 2 1 1

週に1 月に1 数ヶ月に1 年に1回以下

7 5 2 2

n=16 5

0 10[人]

図 7-5触図訳サービスの利用頻度

ドキュメント内 新潟大学学術リポジトリ (ページ 31-36)

関連したドキュメント