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ブロックベースシームカービング

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ブロックベースシームカービング

(a)従来法 (b)提案法

4.1 従来法のシーム(a)と提案法のブロックシーム(b)の比較.同じような経路を 通るが,太さは異なる.

・・・

・・・

・・・ ・・・・

(1,1) (1,2) (1,w)

(2,1)

(h,w) (h,1)

(2,2)

H

W

4.2 ブロック座標.

Shrink

{

{ {

Sb(p,q)

B(p,q+1) B(p,q)

m×α n

m×β

4.3 α= 2, β = 1の場合のシームブロックの構成とダウンサンプリングされたブロック.

上から下,または左から右に向かって走る連続する画素である.1回の処理により一つの シームが削除され,画像幅が1画素分縮小される.一方提案法では,シームの要素は複数 の画素で構成されるブロックである.画像幅の縮小はブロック内の画素をダウンサンプ リングすることにより行われるため,1回の処理により複数画素分の画像幅縮小が行われ る.図4.1に,従来法と提案法におけるシームの例を示す.本節では前半にブロックベー スシームカービングの定義を述べ,後半ではダウンサンプリングやブロックベースシーム カービングで用いるエネルギーについて述べる.以降は簡潔な記述のために,画像の上か ら下に向かう垂直シームを用いて画像幅を縮める場合についてのみ述べる.

4.2.1 シームの定義

H(= hn)W(= wm)サイズの画像I に対するブロックベースシームカービング について述べる.ブロックベースシームカービングにおける処理の基本単位はn×m画 素で構成されるブロックB(p, q) である.ここでp, qは,図4.2に示すブロックの座標 p= 1,2, ..., h, q= 1,2, ..., wを表す.このブロックはI を縦横それぞれh, w分割するこ とにより得られる.画像幅の縮小は,図4.3に示すように1×α個の連続するブロックで 構成されるn×αm画素をn×βm画素にダウンサンプリングすることにより行われる.

ここで,この1×α個の連続するブロックB(p, q), ...,B(p, q+α−1)で構成される集 合をシームブロックSb(p, q)と定義する.α 2の場合,B(p, q)は複数のシームブロッ ク,例えばSb(p, q1)とSb(p, q)によって共有される.

垂直シームは垂直方向に連続するh個のシームブロックの座標集合として,以下のよう に定義する.

sx ={sxi}hi=1={(i, x(i))}hi=1 s.t. ∀i,|x(i)−x(i−1)| ≤γ. (4.1) ここで{i, x(i)}は,ix(i)列の座標を表し,γはシームが接続しうるシームブロックの 水平方向のブロック距離であり,本論文では1を用いる.最適なシームは,以下の式で表 される,エネルギー総和を最小にするシームブロックの組み合わせである.

s= argmin

s

h i=1

E(sxi) +

h i=2

F(sxi1, sxi). (4.2)

ここでE(sxi)はシームブロックの重要度などで定める事前エネルギー,F(sxi1, sxi) は Sb(sxi1)とSb(sxi)がシームとして縮小された時に生じる事後エネルギーである.各エ ネルギーについての詳細は次節以降に述べる.以上のように定義されるブロックベース シームカービングは,(n, m) = (1,1),(α, β) = (1,0)の場合,事前エネルギーと事後エネ ルギーを定義した従来のシームカービングと一致する.式(4.2)の解である最適なシーム の探索は,動的計画法を用いて効率的に行う.最適なシームとして選択されたシームブ ロックは,ダウンサンプリングによりその幅が縮小される.最適シームの特定とダウンサ ンプリング処理を所望のサイズになるまで行うことにより,画像幅を縮小する.

4.2.2 ダウンサンプリング

提案法では,ブロック内画素のサイズをn×αmからn×βmにダウンサンプリングす ることで,画像幅の縮小を行う.用いるダウンサンプリングの方法は,βの値によって変 える.β ̸= 1の場合は一般的なサンプリング周波数変換処理を適用し,補間方法にはバイ リニア補間法[43]を用いる.β= 1の場合は,処理速度を優先し,α画素の平均値を1画 素に集約する.

(a)事後エネルギーなし (b)事後エネルギーあり

4.4 事後エネルギーを用いない場合(a)と用いた場合(b)のシームの通り方と縮小結果.

{

e

Sb(p-1,q+l)

Sb(p,q)

Shrink

4.5 縮小によって画素境界の関係が変更される画素の水平位置集合e

4.2.3 事前エネルギー

提案法における事前エネルギーは,ダウンサンプリングされる前のシームブロックが持 つ視覚的な重要度によって決定されるエネルギーである.視覚的に重要な部位のエネル ギーを高くすることで,重要部位がシームとして選択,縮小され形状がひずむ,というこ とを起こりにくくする.提案法では,以下の式で表される,各画素の勾配をシームブロッ ク内で平均した値を事前エネルギーとして用いる.

E(p, q) = 1 NSb

(i,j)

(

∂iI(i, j) +

∂jI(i, j) )

. (4.3)

ここで,I(i, j)∈Sb(p, q)NSbはシームブロック内の総画素数を表す.

4.2.4 事後エネルギー

提案法における事後エネルギーは,ダウンサンプリングされた後のシームブロックの境 界に新たに発生するエッジによって定義されるエネルギーである.シームが斜めに接続 される場合,図4.4(a)に見られるように,ダウンサンプリング前後で画素の接続位置関 係が変化することにより,新たなエッジが生成される.このようなひずみを防ぐために,

Sb(p1, q+l)Sb(p, q)がダウンサンプリングされることにより発生する,ブロック 境界のエッジが持つエネルギーを事後エネルギーとして以下のように定める.

F((p1, q+l),(p, q)) =

{ 0 if l= 0

α β+1

ec(p, e) otherwise (4.4)

ここでc(p, e) =|Is((p1)n, e)−Is((p1)n+ 1, e)|Isはシームダウンサンプリング 後の画像,eは図4.5に示されるようにSb(p1, q+l)Sb(p, q)がシームとして縮小 される場合にp−1段目とp段目の境界に位置する画素の中で接続関係が変更される水平 画素位置の集合を表している.上記のように定めたエネルギーは,ダウンサンプリング後 に新たに発生する画素境界間の輝度差に比例して大きくなるため,視覚的に大きなひずみ を生むシームの発生を抑えることができる.また,シームが縦に接続される場合(l = 0) は接続関係が変わらないため,エネルギーを0としている.