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3.3 パーティクルフィルタ
3.3.1
パーティクルフィルタとは物体追跡の手法として,パーティクルフィルタが広く用いられている.パーティクル フィルタは推定に基づく時系列データ解析方法であり,重み
(
尤度)
と運動モデルを持つパーティクルを多数用いて追跡を行う.状態推定,重み計算,重み評価の
3
ステップを繰り返す ことで物体を追跡する.また,パーティクルフィルタの特徴として,多数のパーティクルの平均に より物体の追跡を行うことが挙げられる[7][8]
.3.3.2
処理の流れStep1
初期設定 対象物体位置を指定し,複数個のパーティクルを発生させる.Step2
状態推定 パーティクルを運動モデルに従い移動させる.Step3
重み計算 パーティクルの座標周辺のヒストグラムを取得.ヒストグラムの類似度を計算して,尤度とする.
Step4
重み評価 パーティクルの尤度を正規化.対象物体の重心を求める.初期位置を与え,
Step2
~4
を繰り返し追跡する.対象物体の位置推定,観測により尤 度計算をし,尤度評価を行い尤度の高い方にパーティクルを動かすことにより追跡が行 われている.図3.7
にパーティクルフィルタの概念図を示す.図
3.7
パーティクルフィルタの概念図3.3.3
初期位置設定追跡領域の初期位置は動画の
1
フレーム目をHSV
変換することによって、肌色領域を検出する ことで指定する.この初期位置の周りにパーティクルを配置することから追跡を開始する.107
図
3.8
原画像図 3.9 HSV
変換画像3.3.4
状態推定3.3.4.1
運動モデル前フレームまでの位置から,状態を推定して粒子を動かす.尤度の高いパーティクル が存在する座標方向に移動させる.移動させるときには,運動モデルを基に移動させる.
運動モデルは,システムに応じて定める必要がある.線形的な動きだけでなく,非線形 な動きにも運動モデルを定めることにより対応できるようになる.このシステムで使用 する運動モデルと状態推定の概念図を示す.
式
3.1
パーティクルの運動モデル108
図
3.10
パーティクルフィルタ(
状態推定)
の概念図式
5.1
により,前の位置から,パーティクルを動かす.図5.4
の矩形内は状態遷移の様子であ る.前のフレームから運動モデルに従い,パーティクルを動かしている.3.3.4.2
ノイズパラメータ運転手の不規則な動き,カメラの動作,照明変動などにより起こり得るノイズに対応するため,
ノイズパラメータを設定する必要がある.下の式はノイズパラメータを考慮した運動モデルである.
自分で上限を定めることが可能で,その中で値を変動させることにより,様々なノイズにも対応で きる.
式
3.2
ノイズを考慮した運動モデルノイズ設定を行わないと,不意に移動した場合や,急な変化に対応することが出来ない可能性が ある.位置や速度の変化を考慮して,ノイズの設定を行うことで運転手の速い動きなどのに対応可 能であると考えられる.ノイズパラメータはシステムにより最適な値を設定する必要がある.
109
ドキュメント内
安全運転カウンセリングシステムの構築
タカタ財団助成研究論文集 ISSN 2185
(ページ 108-111)