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バスバー --- マルチフィジックスモデル

ドキュメント内 Introduction To COMSOL Multiphysics (ver.5.0) 日本語版 (ページ 50-143)

バスバーの電気加熱

このチュートリアルはCOMSOLでのマルチフィジックスモデリングのコンセプトを例示します。こ のセクションでは、異なる物理現象を順番に紹介していきます。最終的には、真のマルチフィジッ クスモデルを構築します。

これから作ろうとしているモデルはバスバーの解析で、電気装置に直流電流を加えるように設計さ れます。(下図参照) バスバーを流れる電流は、ボルト1からボルト2aとボルト2bへと流れ、電気 抵抗ロスのために熱を発生するジュール発熱現象を取り扱います。バスバーは銅でできていて、ボ ルトはチタン合金でできています。材料の選択は重要です。なぜならチタンは銅よりも低い導電率 もちますから、より高い電流密度を持つことになります。

シミュレーションの目的は、バスバーの発熱温度を正確に計算することです。一旦基本的なマルチ フィジックス現象を把握すれば、バスバーの熱膨張による応力およびひずみや、空気の流れによる 冷却効果を簡単に調べることができます。

ジュール発熱効果は電流保存則およびエネルギー保存則によって記述されています。一旦解が求ま れば、2つの保存則によって温度と電場が得られます。全ての表面は、ボルトの接触面を除き、バス バー周りの空気によって自然対流で冷却されます。ボルトのむき出し部分は電気装置の冷却または 発熱に寄与しないことは、想像がつくと思います。

ボルト2a

ボルト2b ボルト1

例題2: バスバー --- マルチフィジックスモデル

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右上の垂直面にあるボルト表面の電位は20mV、下部の2個のボルトの水平面の電位は0Vです。こ の電位はこのタイプのバスバーに与える荷電圧としては比較的高く、電位として安全ではありませ ん。電磁界解析における、より詳細な境界条件はAC/DCモジュールを用いることで設定可能です。

例えば境界に総電流量を設定できます。

バスバーモデル概要

このチュートリアルに含まれるより深くて発展的なトピックは、COMSOLで使用できるさまざまな オプションを使ってこれから示します。以下のトピックが含まれます:

 p.78「パラメータ、関数、変数、モデルカップリング」では、関数定義およびモデルカップリン

グについて学びます。

 p.82「材料物性とライブラリ」では、材料のカスタマイズ方法と材料ライブラリへの追加方法に

ついて示します。

 p.84「メッシュ追加」では、2種類のメッシュを追加・定義する方法と、グラフィックスウィン

ドウで比較する方法の機会を提供します。

 p.86「フィジックスの追加」では、バスバーモデルに固体力学と層流を追加してマルチフィジッ

クスの可能性を探索します。

p.107「パラメトリックスイープ」では、パラメータを使ってバスバーの幅を変更する方法と、パ

ラメータ値の範囲で解を求める方法を示します。結果としてバスバー幅での平均温度のプロット 図を得ます。

p.117「パラレルコンピューティング」セクションでは、クラスターコンピューティングを使った

求解法を示します。

モデルウィザード

1. ソフトウェアを開くには、デスクトップのCOMSOLアイコンをダブル クリックします。

ソフトウェアが開くと、 [モデルウィザード] ボタンをクリックしま

す。既にCOMSOLが開いている場合、 [ファイル] メニューの [新規]

を選択して [モデルウィザード] を開始します。ここで [モデルウィ ザード] を選択します。

2. [空間次元を選択] ウィンドウで、 [3D] をクリックします。

3. [フィジックスを選択] ウィンドウで、[伝熱]

> [電磁加熱] フォルダを展開し、[ジュール

発熱] を右クリック、[選択対象を追加] を選

択。 [スタディ] ボタンをクリックします。

この状態でダブルクリック、または [選択対 象を追加] ボタンをクリックしても追加でき ます。

[フィジックスを追加] ウィンドウを開く別の

方法として、[モデル] ノードを右クリック

し、 [フィジックスを追加] を選択するが存

在します。

注意:フィジックリストにはインストールさ れたアドオン・モジュールにより、例図より 少ない項目が表示されます。右図はアドオ ン・モジュールがすべてインストールされた 状態です。

例題2: バスバー --- マルチフィジックスモデル

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4. [スタディタイプを選択] ウィンドウで、[定

常] をクリックして選択します。

[完了] ボタンをクリックします。

プリセットされたスタディは選択したフィ ジックスに適合したものです。この例では ジュール発熱に適したものが表示されます。

カスタムスタディから選択したスタディタイ プをお使いの際には、手動で詳細設定が必要 です。

注意:スタディタイプにはインストールされ たアドオン・モジュールにより、例図より少 ない項目が表示されます。

ジュール発熱・マルチフィジックス・イン タフェースは、2つのフィジックスインタ フェース、すなわち [電流]、[伝熱 (固体)]

から構成され、それらと共にマルチフィ ジックス・ブランチにマルチフィジックス 連成要素が表示されます。すなわち、[電磁 熱源]、[温度カップリング] です。このマル チフィジックス・アプローチはとても柔軟 性に富み、特定のフィジックスインタ フェースの可能性を完全に引き出すことが できます。

グローバル定義

時間を短縮するために、ジオメトリをファイルから読み 込むことをおすすめします。そうすればp.55「ジオメト リ」へスキップすることができます。そうでなければ、

ジオメトリをご自分で描画作成したい場合、[グローバル 定義] ブランチにパラメータを定義します。まず始めに 下記の手順1から手順3を実行してモデルのためにパラ メータリストを定義し、その後、手順4を行い、p.120

「付録A --- ジオメトリ作成」へ移動してください。そ

うした後このセクションへ戻り、このbusbar.mphファイ ルを使ってください。

モデルビルダのグローバル定義ノードに、パラメータ、

変数それに関数をグローバルスコープで保持します。モ デルビルダツリーは複数のモデル成分を同時に持つこと ができ、グローバルスコープの定義は全てのモデルから 利用可能です。この特定の例題では、パラメータが用い られる成分ノードはたった一つなので、もしこの一つの

成分にスコープを限定したければ、例えば、関連する成分ノード直下の定義サブノードに変数と関 数を定義するのがよいでしょう。

しかしパラメータはここに設定できません。なぜならパラメータは常にグローバルだからです。

この例題で後ほどジオメトリのパラメータスタディを計算する為に、まずジオメトリにパラメトリ を使って定義します。この手順で、バスバーの下部の長さをL、チタンボルトの半径をrad_1、バス バーの厚さをtbb、装置の幅をwbbとキー入力します。

パラメータには、メッシュmh、自然冷却用の伝熱係数htc、バスバー電流の値Vtotも追加しましょ う。

1. [グローバル定義] を右クリックし、 [パラメータ] を選択。[パラメータ] テーブルで [名前] 列

の最初の行をクリックし、「L」と入力します。

2. [式] 列の最初の行をクリックし、「9 [cm]」と入力します。角括弧内には任意の単位を入力できま す。

その他のパラメータを追加します。L, rad_1, tbb, wbb, mh, htc, Vtot項目です。

例題2: バスバー --- マルチフィジックスモデル

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[説明] を書いておきますと、他の人とモデルを共有する際や見返しに便利です。

4. [ファイルに保存] ボタンをクリックし、モデルのファイル名をbusbar.mphとしてください。そし

てp.120「付録A --- ジオメトリ作成」へ移動してください。

ジオメトリ

このセクションはいかにしてモデルライブラリからモデルジオメトリを開くかについて記述しま す。フィジックス、スタディ、パラメータそれにジオメトリは、これから開こうとしているモデル ファイルに含まれています。

1. [モデル] タブの [ウィンドウ] グループか

ら [モデルライブラリ] を選択します。

2. [モデルライブラリ] ツリーで [COMSOL Multiphysics] > [Multiphysics] の下の

[busbar_geom] を選択します。

モデルファイルを開く方法:

- ダブルクリック

- 右クリックし、メニューから選択 - ツリー下のボタンをクリック

untitled.mph のファイル保存を促された場合

は、いいえを選択しましょう。

このモデルファイルのジオメトリはパラ メータ化されています。これから2、3ス テップは、試行のために幅のパラメータwbb にいくつかの異なった値を設定しましょ う。

3. [グローバル定義] > [Parameters] ノードをク

リックします。

[パラメータ] 設定ウィンドウで、wbbパラ

メータの [式] 列をクリックし、「10 [cm] 」 と変更してください。

4. [モデルビルダ] で [Form Union] ノードをクリック

し、設定ウィンドウの [全て作成] ボタンをクリッ

クし、ジオメトリ・シーケンスに戻ります。リボンを使って [全て作成] ボタンをクリックし、

[モデル] タブのジオメトリグループから戻ることもできます。

例題2: バスバー --- マルチフィジックスモデル

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5. [グラフィックス] ツールバーで [画面にわたってズーム] ボタンをクリックすると、より幅広く

バスバーが [グラフィックス] ウィンドウに表示されます。

wbb = 5cm wbb = 10cm

6. [グラフィックス] ウィンドウでジオメトリを操作します。

- バスバーを回転させるには、左クリック+ドラッグ - 移動は、右クリック+ドラッグ

- ズームイン・アウトは、中央クリック+ドラッグ

- デフォルトビューに戻すには、ツールバーの [デフォルト3Dビューへ] クリック

7. [パラメータ] テーブルに戻って [wbb] の値

を「5 [cm] 」に戻します。

8. [モデルビルダ] で [Form Union] ノードをク

リックし、[全て作成] ボタンをクリックし てジオメトリ・シーケンスへ戻ります。

9. [グラフィックス] ツールバーで [画面にわ

たってズーム] ボタンをクリック。

10. (まだファイル保存していない場合) メインメニューから [ファイル] > [名前をつけて保存] を選 択し、busbar.mphファイルを保存します。

ジオメトリファイルを作成または開き終わったら、次は材料を定義する番です。

材料

材料ノードは、モデルノード中の全てのフィジックスとジオメトリドメインの、材料物性を格納し ます。バスバーは銅でできていて、ボルトはチタンでできています。これらの材料はどちらも、組 み込み材料データベースから入手できます。

1. [モデルビルダ] で [成分1] > [材料] を右クリックし、[材料を追加] を選択します。デフォルト

ではウィンドウがデスクトップの右端に開きます。ウィンドウはウィンドウタイトルをクリック した後、ドラッグして新しい場所に配置し、自由に移動できます。ウィンドウをドラッグしてい る時には、ドッキング・オプションが表示されます。

最初に材料を定義しないまま求解しようとすると、材料ノードの左下に赤い× (記号) が 表示されます (次のいくつかの手順を踏み、定義する必要があります)。

ドキュメント内 Introduction To COMSOL Multiphysics (ver.5.0) 日本語版 (ページ 50-143)

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