群馬大学の出願・登録特許(以下、群馬大学の特許)の全体像把握 1-1 全体分析
1-2 バイオテクノロジー分野の分析
バイオテクノロジー領域の全体像把握及び同領域における研究開発課 題及び解決手段、研究開発動向の把握
2-1 創薬診断分野 2-2 再生医療分野
2-3 診断・治療機器分野 2-4 生物機能活用分野 市場分析
3-1 バイオテクノロジー領域における群馬大学の保有技術の市場 性分析
1.
2.
3.
2-1
技術分類別分析 特許出願動向
群馬大学の位置づけ
競合分析
技術課題解決分析と今後の方向性
2-1
【特許出願動向】母集団設定 – 技術分類
創薬・診断分野を大きく「創薬」と「診断」にわけ、下図のように細分化して分類した。
候補物質は疾患の予防薬や治療薬としてのみならず体外診断薬としても使用されるが、今回の調査では、
候補物質は「創薬」に分類している。また、構造解析、機能解析、モデル動物をまとめて「構造機能解析」とし た。医薬品、薬物送達もまとめて「医薬品・薬物送達」としている。
さらに、診断に使用される装置や器具関連は診断・治療機器分野に分類し、本調査では、標識のための化 合物や検体採取方法、および検出・測定方法をまとめて「検査基盤」とし、分析対象にした。
医薬品
(臨床試験)
創薬
診断
(検査基盤)
候補物質︵探索
︶
薬物送達 構造解析
機能解析 動物実験 分離・製造
標識 検体採取 検出・測定
創薬・診断全体像
構造機能解析
2-1 創薬診断
医薬品・薬物送達
【特許出願動向】母集団設定 – 技術分類における定義(1/2)
技術戦略マップに記載の技術内容に基づき、前頁の技術分類に含まれる技術概要を代表的な技術と ともに示した。今回の調査では、以下のような技術に関する特許を調査対象とした。
2-1 創薬診断
構造解析 候補物質の塩基配列やアミノ酸配列、高次構造、付随する官能 基などを分析する方法、およびそのための装置
DNAシークエンサー ペプチドシークエンサー NMR(核磁気共鳴)
X線結晶解析 電子顕微鏡
機能解析
候補物質が生体に与える効果を、in vitro、in vivoなどで分析す る方法、およびそのための装置
DNAアレイ プロテインアレイ 細胞アレイ 形質転換細胞
バイオインフォマティックス プロテオーム
フローサイトメーター モデル動物 候補物質が生体に与える効果を、in situ、ex vivoなどで分析す
る方法、およびそのための装置
ノックアウトマウス トランスジェニックマウス 技術概要
構 造 機 能 解 析 分類
候補物質
代表的技術 技術区分
PCR 電気泳動 細胞増殖
タンパク質発現(大腸菌、哺乳類 細胞、酵母、無細胞)
セルソーター クロマトグラフィー 候補物質を化学的・生物学的に合成・生成し、分離・精製する
方法、およびそのための装置 分離製造
創 薬
医薬品、診断薬の有効成分となる新規の候補物質(化合物、核 酸、ペプチド、タンパク質など)、およびそれを探索する方法、な らびに探索のための装置
ハイスループットスクリーニング in silico スクリーニング
ライブラリー構築
【特許出願動向】母集団設定 – 技術分類における定義(2/2)
2-1 創薬診断技術概要 代表的技術
医薬品
薬物送達 薬物(薬剤)を目的の臓器・細胞に送達させるために医薬成分
を修飾する方法
リポソーム(小胞)
高分子ミセル エマルジョン カプセル 封入体
検体採取 疾患を診断するために、患者から血液や尿などの生体物質を
回収する方法、およびそのための器具
剖検 生検 採血 採尿 分類
創 薬
技術区分
診 断
標識、検出方法
疾患を体外で特定するための技術
ガン細胞や微生物を検出するための標識化合物や検出方法な ど
蛍光標識 色素標識 放射線標識
in situ hybridization 検出キット
医 薬 品
・ 薬 物 送 達
検 査 基 盤
予防薬 医療製剤、医薬製剤 治療薬
【特許出願動向】母集団設定 – 検索式(1/2)
調査対象母集団の検索式には以下のIPCおよびキーワードを使用した。創薬・診断分野全体の調査対 象特許は、28,870件であった。(ただし、2002年以降に出願された特許を対象とする)
*1:セクションおよびメイングループは前方一致。
*2:明細書全文に含まれるキーワード
*3:タイトル、要約、請求項に含まれるキーワード
2-1 創薬診断
IPC*1 キーワード
C07H19 スクリーニング*2
C07K7/06+C07K14/705 (ライブラリ AND スクリーニング)*2
C12Q1/02 スクリーニング*3
C12Q1/68 AND C12N15/09 (スクリーニング AND ライブラリ)*2 AND (マイクロアレイ)*3 C07D+C07C+C07F (蛋白質+たんぱく質+タンパク質+ペプチド)*3
C07H+C08B [糖鎖+糖質+核酸+(DNA+DNA)+(RNA+RNA)]*3
C08F2/22 (高分子+ポリマ)*3
C07B+C12P+C25B (製造+合成+抽出+精製+分離)*3
C12N5+C12M3 (細胞培養+顕微培養)*3
G01N15+G01N21+G01N22+G01N23+G01N24+G01N25+G01N27 +G01N29+G01N30+G01N31
【分離 AND [高分子+ポリマ+蛋白質+たんぱく質+タンパク 質+ペプチド+糖鎖+糖質+核酸+(DNA+DNA)+(RNA+RNA+
細胞)]】*3
C12M1+C12M3 (分離 AND 細胞)*3
構造解析 C07K1+(C12N15/12-C12N15/62) +C12N9+C30B29/58
[(たんぱく質+タンパク質+蛋白質) AND (構造+結晶)]*3
機能解析 なし [マイクロアクチュエータ AND (ペプチド+たんぱく質+タンパ
ク質+蛋白質+アミノ酸)]*2 モデル動物 C12N15/09 AND A01K67/027 なし
技術区分
1,963 5,011 候補物質
分離製造
構 造 機 能 解 析
出願件数
5,391
創 薬
検索式=[IPC] and [キーワード]
分類
【特許出願動向】母集団設定 – 検索式(2/2)
*1:セクションおよびメイングループは前方一致。
*2:明細書全文に含まれるキーワード
*3:タイトル、要約、請求項に含まれるキーワード
2-1 創薬診断
IPC*1 キーワード
A61K31+A61K39 (リステリア+サルモネラ+大腸菌+緑濃菌+ブドウ球菌+マラリ ア)*3+ウイルス性*2
A61K36 (血管+動脈硬化)*3
A61K31 (糖尿病+肥満)*3
(A61K39/395 AND A61P35 )+【[(A61K31/60-A61K31/80)+(A61K31/01-A61K31/32)] AND A61P35】
[(ガン+癌+がん+腫瘍+新生物) NOT (ガンマ+ガングリオシ ド)]*2
A61P29/00 AND [(A61K31/7034-A61K31/704)+(A61K33/24-A61K33/38)]
(炎症+免疫)*3
A61P1 (麻痺+まひ+マヒ)*3
A61P25 AND [(A61K31/135-A61K31/138)+(A61K31/216-A61K31/232)]
(うつ+鬱+欝)*3
薬物送達(DDS) A61K47/02+A61K47/04 (カプセル+小胞+封入)*3
C12Q1+C12Q1/20+C12Q1/22+C12Q1/24+C12Q1/68 【(測定+検出) AND [TNFα+アセチルトランスフェラーゼ+ガ ングリオシド+(GM + GM)+標的物質]】*3
G01N33/50+G01N33/92+G01N31/22 (抗体+コレステロール+たんぱく質+蛋白質+タンパク質+ペ プチド+酸素濃度)*3 AND [(染色+標識+りん光+蛍光) AND (測定+検出)]*2
C07K14/47 特異的遺伝子*3
検体採取 (A61B16/00+A61B5/15+A61B10)+(A61K6/10+C12M1/26+C12 M1/30+C12Q1/24)
(剖検+生検+採血+採尿+解剖+生体検査+バイオプシ+オー トプシ)*2
28,870 14,291
9,581 医
薬 品
・ 薬 物 送 達
検 査 基 盤 技術区分
診 断
医薬品
標識、検出方法
合計 創 薬
分類 検索式=[IPC] and [キーワード]
出願件数
【特許出願動向】 出願年別ステータス別件数推移
創薬・診断分野では、
2002
年以降、年間約6,000
件の特許が出願されている。2005
年から2006
年にかけ て出願件数が約3,000件と大きく落ち込んでいるが、これはこの分野では国際出願が多く、現時点では公開 されていない特許が多数存在しているためと推察される。0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
出 願 件 数
失効 2063 1687 1180 882 87 60 8
有効 699 390 209 162 97 48 3
出願中 2980 4052 4603 5167 3063 1116 314
合計 5742 6129 5992 6211 3247 1224 325
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
参考値
2-1 創薬診断
【特許出願動向】出願人ランキング
出願件数の上位に入っている出願人のうち、半数以上が外国の製薬企業である。また、オリンパ スやキヤノン、松下電器産業のような日本の電気・精密機器企業も上位に入っている。
出願中 有効 失効
1 PFIZER - 596 207 71 318
2 科学技術振興機構 大学・研究機関 561 326 113 122
3 武田薬品工業 医薬品 353 172 16 165
4 F.HOFFMANN-LAROCHE - 346 278 37 31
5 産業技術総合研究所 大学・研究機関 338 271 39 28
6 NOVARTIS - 316 281 10 25
7 MERCK - 297 225 13 59
8 理化学研究所 大学・研究機関 265 171 11 83
9 GENENTECH - 246 183 15 48
10 ASTRAZENECA - 228 174 13 41
11 WYETH - 219 203 1 15
12 SCHERING-PLOUGH - 181 169 12
13 SMITHKLINEBEECHAM - 179 137 1 41
14 MERCKPATENT - 171 145 1 25
15 SANOFI-AVENTISDEUTSCHLAND - 163 156 1 6
16 アステラス製薬 医薬品 151 63 15 73
17THEREGENTSOFTHEUNIVERSITYOFCALIFORNIA - 150 114 5 31
18 オリンパス 精密機器 148 91 6 51
19 大日本住友製薬 医薬品 148 70 3 75
20 三共 医薬品 145 57 7 81
21 キヤノン 精密機器 144 89 22 33
22 松下電器産業 電気機器 141 63 21 57
23 JANSSENPHARMACEUTICA - 134 117 17
24 BOEHRINGERINGELHEIM - 128 119 5 4
25 SANOFI-AVENTIS - 127 114 3 10
26 東洋紡 繊維・パルプ・紙 125 66 15 44
27 VERTEXPHARMACEUTICALS - 124 118 3 3
28 中外製薬 医薬品 122 86 13 23
29 協和発酵 医薬品 118 66 6 46
30 BRISTOL-MYERSSQUIBB - 114 73 41
31 ELILILLYAND - 114 94 2 18
ステータス別件数
出願人 業種名 全出願件数
2-1 創薬診断
技術分類別分析 特許出願動向
群馬大学の位置づけ
競合分析
技術課題解決分析と今後の方向性
2-1
【技術分類別分析】出願件数推移
技術分類ごとの出願件数推移を見ると、医薬品・薬物送達の出願件数は近年増加を続けている。一方、
候補物質、構造機能解析、および検査基盤は、緩やかではあるが
2002
年ごろから出願件数が減少してい る。分離製造では、1,000
件程度の特許が毎年出願されている。また、全ての技術分類において2006
年か ら出願件数が大きく減少しているように見えるが、これは、公開されていない国際出願特許が多数存在して いるためと考えられる。2-1 創薬診断
参考値
技術分類 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 件数合計 件数シェア
候補物質 1,313 1,291 1,018 940 511 241 77 5,391 14.9
(内、有効特許) 102 61 23 26 17 11 0 240
分離製造 1,023 1,042 1,046 1,067 573 217 43 5,011 13.8
(内、有効特許) 160 84 48 23 18 10 1 344
構造機能解析 452 494 386 333 183 92 23 1,963 5.4
(内、有効特許) 53 28 5 5 5 4 0 100
医薬品・薬物送達 2,685 3,021 3,069 3,334 1,582 445 155 14,291 39.4
(内、有効特許) 202 109 70 63 46 13 2 505
検査基盤 2,187 2,099 1,855 1,847 1,006 470 117 9,581 26.5
(内、有効特許) 297 164 96 67 37 18 0 679
合計 36,237 100.0
28,870(重複除く)
【技術分類別分析】出願人の所属
出願人の所属ごとに各技術分類の出願状況を示した。民間企業では、医薬品・薬物送達および検 査基盤の出願比率が高く、構造機能解析の出願は非常に少ない。一方、大学・研究機関では、検査 基盤の出願比率が最も高いが、他の技術分類においても比較的バランスよく出願している。
0% 20% 40% 60% 80% 100%
その他(国内外の個人、外国企業の一部)
大学・研究機関 民間企業
出 願 人 の 所 属
出願件数の割合
候補物質 3760 1000 1913
分離製造 3297 588 2116
構造機能解析 1394 556 596
医薬品・薬物送達 10555 780 5352
検査基盤 6275 1482 3885
その他(国内外の個人、外国企業の一部) 大学・研究機関 民間企業
2-1 創薬診断
【技術分類別分析】出願人ランキング(1/2)
候補物質
各技術分類の出願人ランキング(上位20位)は以下のようになっている。タンパク質の分離や細胞培養 に関する特許が含まれる分離製造では、その装置の開発を行っている日本の電気・精密機器企業が 多数上位に入っている。候補物質および構造機能解析では、日本の製薬企業、外国の製薬企業、および 大学・研究機関が主要な出願人である。
分離製造 構造機能解析
順位 出願人 件数
1 武田薬品工業 181
2 科学技術振興機構 174
3 理化学研究所 131
4 GENENTECH 108
5 産業技術総合研究所 83
6 INCYTE 72
7 EXELIXIS 72
8 大日本住友製薬 66
9 NOVARTIS 56
10 住友化学 50
11 PFIZER 50
12THE REGENTS OF THE UNIVERSITY
OF CALIFORNIA 50
13 東京大学 49
14 アステラス製薬 47
15 キヤノン 41
16 三菱化学 39
17 オンコセラピー・サイエンス 36
18 WYETH 35
19 中外製薬 33
20 CURAGEN 33
順位 出願人 件数
1 GENENTECH 111
2 科学技術振興機構 106
3 PFIZER 79
4 産業技術総合研究所 78
5 NOVARTIS 57
6 MERCK 57
7 INCYTE 56
8 F.HOFFMANN-LAROCHE 48 9 富士フイルムホールディングス 48
10 オリンパス 46
11 SCHERING-PLOUGH 42
12 島津製作所 35
13 理化学研究所 35
14 日立ハイテクノロジーズ 35
15 松下電器産業 35
16 SANOFI-AVENTIS DEUTSCHLAND 34
17 東レ 32
18 日立製作所 32
19 東洋紡 31
20 キヤノン 31
順位 出願人 件数
1 科学技術振興機構 121
2 理化学研究所 71
3 産業技術総合研究所 53
4 三菱化学 33
5 PFIZER 29
6 武田薬品工業 25
7 F.HOFFMANN-LAROCHE 22 8 アレストレイディングソシエテアノニム 21
9 DIVERSA 21
10 アジェンシス,インコーポレイテッド 18
11 協和発酵 18
12 DEVELOGENAG 18
13 WYETH 16
14 ダナフォーム 16
15 GENENTECH 15
16 東京都医学研究機構 15
17 住友化学 14
18 大日本住友製薬 14
19 京都大学 14
20 カネカ 13
2-1 創薬診断