ットワ
ー ク〉
第一 節
〈 ネ ッ ト ワ ー ク〉
を授 業 に 活用 する こ と の 意 義
一
教 科 教育における総合的な学
習 本研究は
、国語科における総合的な学習指
導 のあり方
を〈
ネット ワ ーク
〉と いう 観点 か ら 考察 しよ うと したも の で ある。
第一 章に おいて 述 べ た よう に、本 論 におけ る
〈ネ ット ワー ク〉の定義は次のとおり
で あ る
。 この 定義に 立 つ と
、国 語科の授業に〈ネ
ットワ ー ク〉を 組 み込 むことに
よって、
総合 的な 学習 指導を 豊 か に 展 開す るには
、 次 の 二 つ のこ とが ら を 明ら かに す る 必 要 が あ るこ と を 指 摘 した
。
【本 論にお け る〈ネッ
ト ワ ーク
〉 の 定義】
・複数の要素が何らか
の関係によ
っ て 結 びつき、ある程度持続性を
持っている
状 態 国語
科の学 習 におけ る
〈ネット
ワーク
〉 に
A
ど の ような
「 複数の要素
」 を結 び つ けるのか。
B
ど の ようにし
て「持 続性」を持
たせ るのか。
第一章に
おいて
、倉澤栄吉氏の
論を引き、
国 語科における総合的な学
習 指導は、
学 習 の中に多様な
「かか わ り
」 をつくって
い くことによって
実 現され る こと を論じた
。総 合的な学
習指 導を支 え る「かかわ
り
」と して
、 学 習者 と学 習 者 と の
「 か かわ り」や
、 学 習 者と 図書 資 料 と の
「 か かわ り」
な ど が 考 え ら れ る
。前 者は
、人 を と お し て 情 報を得る「
か かわ り」で あ るのに 対 し、後者は、モノ
を と おし て 情 報を得る「
か かわ り」で ある。も
う 一 つ
、両 者の 中間的な性
質 を持つ「かか
わ り
」とし て
、 学 習者 や 教 師以外の人との「かか
わり」が存在する。
こ の よう に、
学 習 者に多様な
情 報をもたら
し
、総 合的な学
習指 導 を 支えて い く「 かかわ り
」を
、〈 多 様 な 情 報を 結び つけ る ネ ッ ト ワー ク
〉 と し て
、 次 の と お り 整 理 し た
。 これ
ら の
〈 ネ ット ワ ー ク
〉 を 授 業 の 中 に 組 み 込むこ と によ り、学 習 活動 を 多 様に 展開 して い く こ と が可能とな り、
総合 的な 学習 指導を 実 現 す ること が できるの
では ないか と 考えたの
である。
二
国語科 に おける総
合的な学習指導 第
一 章にお い ては、さらに、
堀 江祐爾氏の論
を 引 き、
〈ネ ットワー
ク〉
が授業の
中に 組み込 ま れると、
〈ネ ット ワ ー ク〉
が 持 つ「情 報 と言 葉の特性
」 が その場に
生み出さ
れ、
そ れ ら が 総合 的な 学習 指導を 支 え て いく ことを 論
多様 な情報を結
び つけるネット
ワーク
〈a 学習者
と 学 習 者 を 結 ぶ ネ ッ トワ ーク〉
〈b 学習者
と 図書情 報 を結ぶネ
ットワー
ク〉
〈c 学習者と情報提供者を
結 ぶネット
ワー ク〉
じた。国
語科 学習 指導を 支 える〈ネ
ットワ ー ク〉
が持 つ特性 と は、次の
九つ で ある。
関連性―――情報を関
連づける
こ と ができる 階層性――
― 情報を階
層化す る こ と がで きる 蓄積性
―
――情 報 を 蓄 積 す る こ とが できる 双方向性―
― 情報を双
方向にや
りとりす
るこ とがで き る 開放性――
― 情報を誰でも
活用 で き る 具体性――
― 情報に具
体性を持た
せ ることがで
き る 多様性―――情報に多
様性を持
たせることができる 個 別 性
―
――情報に個別性
を持 たせる こ とができる 即応性
―
――情報に即
応性 を持 たせる こ とができる 加え
て
、大槻和夫氏
の 論をもと
に、
国語科における総
合的な学習指導の構成
要 素とし て
、( 1)
言語と結
びつ い た認 識、
(2)
コ ミュ ニケーショ
ン
、( 3)実 際 的な 言語 活動 の三 つを導き出
し た
。 そ し て
、 そ の 三 つ の構成要素 と、堀江祐
爾 氏の示 す
「情報と言葉の特性」との関係を次のように
整理した。
(1)
言 語と結び
ついた認
識 関連性―――情報を関
連づける
こ と ができる 階層性――
― 情報を階
層化す る こ と がで きる 蓄積性
―
――情 報 を 蓄 積 す る こ とが できる
(2)コ
ミュニケ
ーション 双方向性―
― 情報を双
方向にや
りとりす
るこ とがで き る 開放性――
― 情報を誰でも
活用 で き る
(3)実際的な
言 語活動 具体性――
― 情報に具
体性を持た
せ ることがで
き る 多様性―――情報に多
様性を持
たせることができる 個 別 性
―
――情報に個別性
を持 たせる こ とができる 即応性
―
――情報に即
応性 を持 たせる こ とができる こうし
た 枠組みに立
つ と、
〈ネットワー
ク
〉の持つ九
つの
「情報と言葉の特
性」
を満足する学
習活動を展開する ことによ
り
、 国語 科教 育を構成す
る 三つの要素
( 1)
、 言 語と 結び ついた認
識
、(2)
コ ミュニケー
シ ョン
、( 3)
実 際 的な 言語 活動
、を 満たすこと
が で き ると いうことにな
る。つま
り、国語科教
育において
〈 ネット ワ ーク
〉 が 持つ「情報
と 言葉の特
性」をきち
ん と生 かして い くこと が
、三つの
構成 要素を 保 障す るこ とで あ り
、総 合的な 学 習 指 導 を 実 現 する 有効な手
だ て となるの
である。
〈多様な
情報を結び
つ け る ネッ ト ワ ーク
〉 と
、そ の〈
ネット ワ ーク
〉が 持つ 九 つ の「情 報 と 言 葉 の 特性」を活 用し て
、総 合 的な学 習 指 導 を実 現す るため に
、本 論にお い て は
、次 のような
、「 総 合 的な 国語 科学 習 を 支える
〈 ネ ットワーク
〉 の仮説」を設定し
た
。