第4室
1 ネットワーク美術館展
児玉希望と広島ゆかりの日本画家展
この展覧会は「広く県民から美術作品を公募し、優れた作品を展示することにより、創作活動の振興 を図るとともに、鑑賞の機会を提供し、もって芸術文化の向上に資すること」を目的に、昭和24年以来 開催している。第63回展では、応募点数1,285点のうち499点が入選。うち、受賞作品55点(大賞7点、
優秀賞12点、奨励賞36点) 。
主催 広島県
共催
尾道市教育委員会/三原市/福山市教育委員会/庄原市教育委員会/世羅町教育委員会/三次市教育委員会/
安芸高田市教育委員会/府中市教育委員会/中国新聞社
後援
NHK広島放送局/中国放送/広島テレビ/広島ホームテレビ/テレビ新広島/広島エフエム放送/
FMちゅーピー76.6MHz/エフエムふくやま/尾道エフエム放送/FMはつかいち76.1MHz
開催会場、期間および観覧者数
合計 12,199人 入 賞 者 名 簿
絵 画 系 ◎灰 谷 眞由美 ◎石 s 将 浩 ○加 藤 宣 也 ○井 嶋 玲 和
○馬 本 雅 文 ○北 村 信 弘 栗 延 康 子 山 脇 初 子 小 野 平 治 佐々木 詩 歩 藤 井 正 勝 佐々木 俊 明 守 本 光 一 尾 川 積 松 浦 皆 子 友 澤 正 前 田 珠 紀 上敷領 美津枝
彫 塑 系 ◎品 川 知 枝 ○森 近 伸 男 金 s 友里恵 三 澤 はじめ 工 芸 系 ◎佐々木 し ず ○坂 木 節 夫 ○馬 舩 宏 明 内 畠 志津子 山 本 敏 之 三 浦 初 音 森 本 妙 子 池 田 恵 子 書 系 ◎山 根 臥 遊 ○木 本 孝 枝 ○宍 道 一 陽 加 藤 眞利子 開 原 ひろこ 徳 永 桜 仙 篠 崎 華 月 傳 五 美 二 宮 悦 子 山 口 愛 子 横 段 洋 子
写 真 系 ◎渡 辺 紘 機 ○長 束 晃 ○清 水 潔 士 杉 森 義 人 傳 道 秀 樹 寺 野 博 文 岡 本 定 田 部 昌 子 佐 伯 育 郎 鹿 田 義 彦
デ ザ イ ン 系 ◎田 中 宏 典 ○小 林 見菜子 児 玉 尊 子 岡 村 早 紀・足 立 亜 弥
※◎は大賞、○は優秀賞、無印は奨励賞
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2 第 63 回広島県美術展
市町名 会 場 会 期 観覧者数
広島市(中央展) 広島県立美術館 7月19日(火)〜7月31日(日) 6,884人 尾道市 尾道市御調文化会館大ホール 8月10日(水)〜8月14日(日) 390人 三原市 三原リージョンプラザ展示ホール 8月17日(水)〜8月21日(日) 682人 福山市 ふくやま美術館 8月24日(水)〜8月28日(日) 1,759人 庄原市 庄原市田園文化センター 8月31日(水)〜9月4日(日) 296人 世羅町 世羅町せら文化センター 9月7日(水)〜9月11日(日) 334人 三次市 美術館あーとあい・きさ 9月14日(水)〜9月18日(日) 302人 安芸高田市 安芸高田市民文化センター 9月21日(水)〜9月25日(日) 1,017人 府中市 府中市生涯学習センター 9月28日(水)〜10月2日(日) 535人
大学及び短期大学における博物館学講座の単位習得の一環として、博物館学を履修する学生を一時的 に受け入れ、博物館現場における知識及び技能を修得させることにより、人材の育成を図ることを目的 として実施している。
開設日時とカリキュラム、および受入先は次のとおり。
開設日時と内容
8月17日(水) 9:30〜10:00 開講あいさつ
10:00〜11:00
オリエンテ−ション11:00〜12:00
美術館と学芸活動13:00〜14:00
所蔵作品展見学14:00〜15:00
館内見学15:00〜16:00
ミニ企画展実習(1概論)8月18日(木) 9:30〜12:00 作品取扱い実習・調書作成(平面)
13:00〜16:00
作品取扱い実習・調書作成(立体)8月19日(金) 9:30〜10:30 「夏休みこども美術館」展見学
10:30〜12:00
展覧会を取材する(館内取材・短評作成)13:00〜16:00
ミニ企画展実習(2企画―討議)8月20日(土) 9:30〜12:00 鑑賞教材を使った授業開発
13:00〜16:00
ミニ企画展実習(3企画―立案)8月22日(月) 9:30〜12:00 ミニ企画展実習(4企画―集約)
13:00〜16:00
ミニ企画展実習(5企画―制作)8月23日(火) 9:30〜12:00 ミニ企画展実習(6企画―制作発表準備)
13:00〜14:30
ミニ企画展実習(7発表)15:00〜16:00
受講生ディスカッションⅡ受入先
沖縄県立芸術大学、京都造形芸術大学、東京大学、比治山大学、広島女学院大学、広島市立大学、広島大学(計22人)
ミニ企画展実習
メインカリキュラムの「ミニ企画展実習」では、数点の所蔵作品によって特別展を企画する、という課題にとりく んだ。人文系、芸術系など異なった専攻の学生から出されたアイデアが融合されることにより、各班が個性的な企画や 関連イベント、広報戦略等を提案した。企画テーマでは、命や生活、光など、東日本大震災の影響を受けた内容が主に 発案された。提案された展覧会名、展示作品は次のとおりである。
(統括責任者:藤崎 綾)
3 博物館実習
①
空・風・海 〜ココロすずしく行こう〜
奥田元宋《待月》、木村芳郎《碧釉踊箆文鉢》、児玉希望《河童》、森野圓象《静かな海》
②
光が照らすアート サマーライトミュージアム ―夜を歩く暗闇の中の光美術展―
青木憲郎《本と子供》、其阿弥赫土《晩秋の記録》、ライオネル・ファイニンガー《海辺の夕暮》、
水船六洲《燭明り》、吉原英雄《蟻の観察》
③
おじゃましまーす! ひろしまの昔ばなし
《厳島図》、石谷柑圃《三段峡》、小野鉄之助《尾道水道》、片山牧羊《おぼろ》、児玉希望《河童》
④
いのちの輝き ―たまごからホネまで―
《伊万里柿右衛門様式色絵馬》、寺田政明《生と死の凝視》、平山郁夫《受胎霊夢》、
バーバラ・ヘップワース《ネスティング・ストーンズ》、丸木スマ《動物》
事業内容
所蔵作品や鑑賞補助教材を活用した鑑賞授業を実施することにより、美術館と学校及び地域との連携 を図る方策を調査・研究及び提案することを目的とする。
平成23年度は、当館所蔵作品を学校に持参しての美術作品鑑賞教室に加え、ネットワーク美術館展
(P. 40参照)との関連授業を含めて、計7校で実施。20-21年度に作成したアートカードについては、22 年度に県内小中学校で検証授業を実施したことをふまえ、引き続き貸し出しを行い、その普及・浸透に
努めた。 (担当:永井 明生)
実施形態
主に次の二形態により実施した。
A 鑑賞授業A(所蔵作品を学校に搬入・展示して行う鑑賞授業)
B 鑑賞授業B(ネットワーク美術館展(P. 40参照)の関連授業)
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鑑賞授業A(所蔵作品を学校に搬入・展示して行う鑑賞授業)①呉市立三津口小学校(全校児童・70人)
実施日時/平成23年12月6日(火)14:00〜15:00
鑑賞作品/南薫造《日の出》、和高節二《仔牛誕生》、児玉希望《春のバンガロー》、
吉原英雄《ガラスの向こう側》、芥川永《雲になった蛙》、熊倉順吉《笑いの稽古》
授業目標/実際に作品の鑑賞をする中で、学年に応じてそれぞれの作品のテーマやよさを理解し、
いろいろな表現の仕方を知るとともに、表現意欲や関心をより一層持ち、進んで自分 の作品に取り入れていこうとする気持ちを持たせる。
授業内容/作品名をふせた6点の作品を順次鑑賞したのちに、「美術作品鑑賞ワークシート」に
「一口感想」を書き込む。「何が描かれているか」「表現された人や動物は何をしてい るか」「どんな物語を思い浮かべるか」などを考えながら、各作品の題名を各人で考 えてワークシートに記入する。作品名発表を経て、実際の作品名を示す。
②尾道市立木ノ庄東小学校(全校児童・47人)
実施日時/平成23年12月15日(木)1〜3学年 14:00〜14:45 4〜6学年 14:50〜15:35
鑑賞作品/児玉希望《空山春生》《奥多摩の家》《静物(卓上のりんご)》《春のバンガロー》
《河童》
授業目標/絵画の鑑賞を通じて、作品のテーマや良さを理解し、いろいろな表現の仕方を知るこ とを目標とする。具体的には、広島県出身の日本画家・児玉希望の作品5点を鑑賞し、
学年に応じて、描き方の異なる静物画や風景画の良さを味わい、その表現の工夫を学 ぶことを目指す。
授業内容/作品鑑賞時の諸注意を確認ののち、5点の作品を順番に鑑賞していく。あらかじめ準 備したワークシートに、「作者が表現したかったこと」「思ったこと・気づいたこと」
を各自書き込む。その際、「絵からどんなお話が聞こえているか、想像しよう」とい う投げかけを行い、児童の自由な感性に基づく感想を引き出す。その後、自分の考え
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