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ドキュメント内 ドイツ産業連関分析論 (ページ 35-39)

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29

25

u U 13  95 17  19  7  8  1 1 

投 入

‑ 2 3 5‑

まっている。

7.付録:EURO推計法

EC統計局の開発したこの推計法は、一言でいうならば、産業連関表よりも早く作成.公表さ れるマクロ経済統計(付加価値額・最終需要額)を用いて、基準年から推計対象年への産業別 付加価値・最終需要額の成長率を計算し、それを各産業の投入額に掛け、対象年の付加価値・

最終需要額のもとで行和・列和バランスが得られるまでイタレーションを繰り返す方法である。

図7−6を用いてEUROアルゴリズムを簡単に説明しよう'1)。まず、産業連関表に先立って 公表される"NationalAccountsESA‑DetailedTablesbyBranch‑''の産業部門別の付加価 値計、及び各項目別最終需要計の粗成長率G(推計年数値/基準年数値)を求める。特に産業 部門別の付加価値計の成長率は、列及び行の成長率として用いる。各セル(マス目)には、基 準年の産業連関表の内生部門及び最終需要部門の各数値に、行成長率と列成長率を算術平均(相 加平均) したものを掛けて、暫定的に記入しておく。

すなわち、

G! (t)=V! (*)/V! (t‑')

Gj (t)=Vj (*)/Vj (t‑') (t=1,2…t回目イタレーシヨン)

Gk (t)=Fk(*)/Fk (t ')

xij (t)=xij (t‑')× (G! (t)+Gj (!) )/2 (i,j=1,2…内生部門数)

Fik (t)=Fik (t 1)× (G! (t)+Gk(t) )/2 (k=1,2…最終需要項目数)

(xij :中間投入.需要額、Fik :最終需要額、V:産業部門別付加価値総額、上付の(O)は基準年 の数値、 (*)は推計対象年の数値を表す)

として産業連関表に記入する。さらに新たな内生部門、最終需要部門数値に基づいて、中間投 入・需要計や最終需要部門計を求めておく。付加価値部門は、産業部門ごとに、基準年の産業 連関表の付加価値部門の各数値に、列成長率を掛けて記入しておく。最後に国内生産額を求め る。しかしこのような操作によって、第1段階では行和・列和バランスは崩れてしまう。そこ で新たな最終需要のもとでの生産額を求め、それを投入係数に基づいて按分比例するのが第2 段階である。

11)今のところEUROアルゴリズムについて詳しく解説しているのはBeutel, J.,March,M Ungar,P.,Heuschling,J. (1994)だけである。

−236−

図7−6 :EUROのアルゴリズム

表関連業産年準基

圏蕊劃

Gij=(Gi+Gj)/2

投入係数

最終需要 逆行列言 ..

象年国内生産額

第1段階の産業連関表 の投入係数で、内生・

付加価値部門を求める 段階の産業連関表 入係数で、内生・

価値部門を求める

対象年産業連関表 (行和・列和整合)

象年産業連関表 丁和・列和整合)

対象年 付加価値

象年 ロ価値

対象年 最終需要需要

誤差比較

誤差が1%を越える場合

誤差1%

以内なら 計算終了

−237−

第2段階ではまず、行和・列和不整合のまま中間投入係数を求め、それに基づいてレオンチェ フ逆行列を求める。この逆行列と最終需要額から生産額が求められ、それをコントロール・トー タルスとして、前段階の行和・列和バランスの崩れている産業連関表の投入係数に基づいて、

内生部門及び付加価値を求める。この段階では行和と列和はバランスするものの、付加価値計 と各項目別最終需要計が基準年のものと異なってしまう可能性がある。そこでもし基準年との 間に1%以上の乖離が生じるようであれば、再び付加価値計と各項目別最終需要計の粗成長率 を計算して、第1段階に戻って2回目のイタレーションを実行し、再度計算する。 もしすべて 1%未満の誤差になったならば、その段階でイタレーションを終了し、推計年の産業連関表が 完成する。図7−7の例解も参照されたい。

これがEC統計局が採用しているEURO推計法の概要である。EC統計局自身はEUROの 評価として、

1.公表されている統計だけの少ない情報でもアップデートできる。

2.産業連関表の3つの象限の統一的な推計が可能である。

3.RAS法とは異なり、中間需要計・中間投入計を既知とせずに、それは推計の結果とし て求められる。

4. イタレーションの過程で最終需要の産業別構成も求められる。

5.需給の一致(行和列和バランス)はIOモデルによってもたらされる。

といった点を挙げているが、少ない情報から推計を試みる簡便法の一種であることは確かであ る。しかし、イタレーションの度に逆行列を計算しなくてはならない点で、収束には時間がか かるという問題もある12) 。また、EUROが他の推計法よりも精度において優れているという確 証は今のところ得られておらず、数多くの実験が必要となろう。さらに基本的にはこの手法に 則りつつも、既知情報を追加挿入していくさまざまな改訂EUROも考えられる'3)。いずれにし ても、特定年にEU諸国すべての産業連関表が出揃わない以上、EUの全体像を把握する上でも 何らかの推計法は不可欠であり、実際にこの方法を用いて、ベルギーやルクセンブルク、ギリ シャ等の1985年表や、EUの全体表(特に1990年以降)は推計され、EU域内の南北問題や開 発援助プログラム等の評価に役立てられている。

12)収束時間は各国ごとにもかなり異なる。たとえばドイツが20回程度で収束するのに対して、ベル ギーは300回程度かかるとのことである。

13)改訂EUROを含めさまざまな実験が行われている。

−238−

図7‑7 :EURO推計法の例解

圏内 生産額 1769C 366194 300503 684386

成長率 04119 29272 40903

(行)

1 1 1 317298

307371 47545 ‑37618

7565 239378 120146

j90 366194 30050

推計対象年 付加価値額 (列)成長率

推計対象年最終需要額

427233 47882 ‑45833

1.38996 1.00709 1.21838

10542 163938 254129

1.04119 1.29272 1.40903

9

国内 生産額 0804

謡H砦 I

8664 310815 166 486084 4294761 91556(

428609 46Q2

』〃【】I

行成長率タリ成長率

〕6 (104119+129272)

0

0 1

‑0.00379

‑0. 13501 0.74280

0.02017

0.37169 1.42477

( I

単位行列 I (Unit)

1−A

(I‑A)‑ '

[蝋

レオンチエフ 逆行列

0 1 0

‑0.03369 0.53015

−0. 15115

0.07878 2.02885 0.42412

(I‑A)‑ 'F

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