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テンポラリーレジデントカードの取得方法には以下の 3 つがある。

(1)インテルナシオン手続き

メキシコ現地法人が日本人等外国人スタッフ(出向者)をメキシコに招聘することにつ いて国家移住庁の認可を得る形で行う手続き。以下の 3 ステップから成る。

第 1 ステップ:基本認可取得

会社が税務上住所を置く州の国家移住庁代表事務所で申請し、認可証の発給を受ける。

第 2 ステップ:在外公館での面接および査証取得

第 1 ステップの認可証取得より 30 営業日以内に最寄りのメキシコ在外公館(大使館又は 総領事館)に面接の予約を入れ、指定日に本人が面接を受ける。同日中に TRT 取得用の査 証(注 1)を取得できる。

(注 1)この査証は 180 日間有効だが、これを取得した後メキシコへ渡航した際には必ず第 3 ステップの TRT への切替え手続きを行わなければならない。このルールに違反した場 合、第 1、第 2 ステップの手続きは無効になる。しかし、査証取得前であれば第 1 ス テップの手続きの途中であっても FMM で出張、入国することができる。

第 3 ステップ:メキシコへ入国(赴任)し、TRT へ切り替え

第 2 ステップで取得した査証および機内等で無料配布される FMM(注 2)でメキシコへ入 国(赴任)し、30 暦日以内に本人の居住地の国家移住庁代表事務所において TRT への切り 替えを申請する。当局による書類審査が終了した段階で当該代表事務所に出頭し、指紋を 採取された上、本人データ登録票に署名する。その後 2 週間程度で TRT を受け取ることが できる。

(注 2)この場合の FMM は、渡航目的が TRT 取得に限定された特別使用となるため、入国審 査においては必ず第 2 ステップで取得した査証を提示し、審査官に正しく必要事項を記入 してもらうことが重要である。

(2)メキシコ在外公館での手続き

日本や米国にある会社が最寄りのメキシコ在外公館(大使館または総領事館)に対して、

メキシコ現地法人等に人員(技術派遣員等、メキシコでは所得を得ないが在留期間が 180 日を超過する者)を派遣することについて認可を得る形で行う手続き。以下の 3 ステップ から成る。

第 1 ステップ:在外公館の認可取得

外国人本人の派遣元企業が最寄りの在外公館に申請して取得する。メキシコ側受入れ団 体(現地法人等)の経済能力証明やインビテーションレターの提出が必要。

第 2 ステップ:在外公館での面接および査証取得

第 1 ステップの認可取得に続いて在外公館で本人が面接を受け、同日 TRT 取得用の査証

(注 3)を取得する。

(注 3)インテルナシオン手続きと同様、この査証は 180 日間有効だが、これを取得した後 にメキシコへ渡航した際には必ず第 3 ステップの TRT への切り替え手続きを行わなけ ればならない。このルールに違反した場合、第 1、第 2 ステップの手続きは無効にな る。

第 3 ステップ:メキシコへ入国し TRT へ切り替え

第 2 ステップで取得した査証および機内等で無料配布される FMM(注 4)でメキシコへ入 国し、30 暦日以内に本人の居住地の国家移住庁代表事務所において TRT への切り替えを申 請する。当局による書類審査が終了した段階で当該代表事務所に出頭し、指紋を採取され た上、本人データ登録票に署名する。その後 2 週間程度で TRT を受け取ることができる。

(注 4)インテルナシオン手続きと同様、この場合の FMM は、渡航目的が TRT 取得に限定さ れた特別使用となるため、入国審査においては必ず第 2 ステップで取得した査証を 提示し、審査官に正しく必要事項を記入してもらうことが重要である。

(3)ビジターカード(FMM)からの直接切り替え

「Unidad Familiar(直訳は「家族の絆」)」保護のための制度として、唯一、出向者等の 帯同家族(注 5)に限定して利用することができる TRT 取得方法である。世帯主(出向者等)

が既に TRT 保持者であることが前提であるため、世帯主(出向者)本人には認められない。

手続きは以下の 2 ステップから成る。

第 1 ステップ:メキシコへの入国

FMM を使用してツーリストとして入国。

第 2 ステップ:TRT へ切り替え

FMM の有効期限(通常は 180 日間)内に居住地の国家移住庁代表事務所に、世帯主の扶養 家族として TRT への切り替えを申請する。申請から手続き完了(TRT 取得)までの流れは、

既述の(1)インテルナシオン手続きと(2)在外公館での手続きそれぞれの第 3 ステップと同 じである。

(注 5)帯同家族の TRT 取得方法としては(1)インテルナシオン手続きおよび(2)メキシコ在 外公館での手続きのいずれも適用が可能だが、この(3)FMM からの切り替えが帯同家族 の作業負担が最少であることから採用事例が最も多い。

5.テンポラリーレジデントカード(TRT)取得の効果

前述の手続きによってメキシコでの在留資格の万全な証明書としての TRT が取得できれ ば、Ⅱ.4.(9)のク.に掲げる外国人本人の手続きを行うことが可能になる。ただし、行 政手続きにおける特定の個人を識別するための番号である住民登録単一コード(Clave Única del Registro de Población:CURP)は、Ⅵ.4.の手続きの最終ステップにおいて 自動的に取得することができ、TRT に記載される制度である。

また、関連事項として、現行出入国管理法制下では、日本人がメキシコ現地法人等の会

社代表権を行使する上では国家移住庁による特別な認可の取得は不要であり、少なくとも 有効な FMM によってその合法的在留が証明されれば十分であるとの見解を国家移住庁が示 しているにもかかわらず、一部の当局や民間団体は従前の制度・習慣に従い、TRT または TRP の提示を現在でも要求している。

6.テンポラリーレジデントカード(TRT)の更新手続き

TRT の更新は、有効期限満了の 30 日前から満了日までの間に申請をしなければならない。

1 年、2 年または 3 年の更新年数が選べる。更新の度に新しい在留カードが発給される。

一時的滞在者の資格での在留期間は最長 4 年間だが、その後も在留を希望する者は既述 のパーマネントレジデントカード(TRP)を申請・取得しなければならない。

7.臨時出入国許可(Permiso de Salida y Regreso)

VI.4.の(1)および(2)、(3)の最終ステップ(TRT への切り替え)、VI.6.の TRT 更新等、

メキシコ国内で国家移住庁手続き中に国外へ渡航する必要が生じた場合、臨時出入国許可 を申請・取得しなければならない。許可証は 1 枚刷りの公文書であり、出入国審査時、在 留許可証に代わるものとして使用する。その際、出国と入国のいずれにおいても同許可証 に必ず審査官からスタンプ(出国印/入国印)を押してもらうことが重要である。

8.登録事項変更通知

TRT または TRP 保持者は、外国人登録(Registro Nacional de Extranjeros)登録事項の うち、親族法上の地位(既婚、未婚)や住所、国籍、職場(勤務地、勤務先)に変更があ った場合、90 暦日以内に国家移住庁に通知する義務がある。違反者は UMA の 20~100 倍の 罰金が課される。

9.帰任時のテンポラリーレジデントカード(TRT)の扱い

帰任時の TRT の扱いについては以下の 2 つのオプションがある。

(1) そのまま日本等に持ち帰り失効するに任せる。

(2) 帰任日、空港等の出国審査官に帰任の旨を告げ、カードを返却する。

10.未成年者の渡航

昨今、各国で未成年者による単独等の渡航に関する規制が厳しくなる傾向にあるが、メ キシコでも現行出入国管理法制下でルールが厳格化された。

具体的には 2014 年 1 月から、未成年者が単独か、もしくは親権者・後見人以外の成人に 付き添われてメキシコを出国する場合、親権者による同意書の携行を要求されるようにな った。この新制度のメキシコ在住日本人への影響に関しては、在メキシコ日本国大使館が 2014 年初頭に以下の情報を発出している。

(以下在メキシコ日本国大使館の在留邦人向け情報の抜粋。)

当館から内務省国家移住庁(INM)に確認したところ,日本人の未成年者が親権者の同 行なくメキシコから出国する際の手続の概要は以下のとおりです。

1 親権者の同意を証明する書類の提示義務対象となる日本人

永 住 (Residente Permanente) , 一 時 滞 在 (Residente Temporal) , 学 生 一 時 滞 在 (Residente Temporal Estudiante)のいずれかの資格でメキシコに滞在する未成年者(※

観光・トランジット・短期留学等,180日未満の期間で報酬を伴わない活動をする未 成年者は対象外)

2 提示が義務づけられる書類 以下(1)(2)のいずれか。

(1)親権者の許可を証明する公証を受けた文書(※利用する航空機等の便名,行き先,

旅行日は必ず記載する)

(2)親権者の許可を証明する INM 発行のフォーマット(※1月24日以降有効)

3 上記2(2)のフォーマットを利用する場合の手続 A フォーマットに必要事項を記入。

(※今後インターネットで入手可能となる見込み)

B 記入済みのフォーマットを持参し,未成年者及び親権者が出国地点(空港等)の INM 事務所に出頭する。

C INM の審査を受け,フォーマットに承認印を受ける。

D 旅行当日に承認印を受けたフォーマットを携行する。

※1 フォーマットには旅行する未成年者及びその親権者の(同伴する第三者がいる 場合は同人の)「パスポート」「航空券」「親権者と未成年者の親子関係を証明 する書類(出生証明書等)」を添付する。

※2 すべての書類は3部用意する

本件はメキシコ政府の新しい制度です。初めて利用する際,又はご不明な点がある場合 には,出発地点の INM 事務所や航空会社等に事前に手続の詳細を確認されることをお勧め します。

(URL:http://www.mx.emb-japan.go.jp/rijijohou/ryojioshirase211.html)

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