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チェーンの店舗数推移

ドキュメント内 課金システムについて (ページ 34-71)

出所:Garbagenews.com

既存店対前年売上推移

2009

1

月~

11

80 85 90 95 100 105 110

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

吉野家 松屋

すき家

価格競争の推移

• 09

12

3

松屋:通常価格値下げ.並盛り380→320

• 09

12

7

すき家:通常価格値下げ.並盛り330→280

吉野家:通常価格据え置き.並盛り380→380

すき家の値下げ

値下げとともに,使用するコメを国産ブレンド 米からコシヒカリ

100

%に変更

テレビ広告を積極的に投入し,値下げだけで なく品質向上も訴求

値下げの秘訣

「すき家は全国1350店舗(当時)ですが,ゼン

ショーグループ全体では約3900店になります.グ ループ全体で原料の調達から加工・販売までを 一貫して行なうシステムを活用して,今回の値下 げを実現しました.」ゼンショー広報部

吉野家の対抗策の特徴

通常価格の値下げには否定的

安部社長の発言「他社の値下げで顧客を奪われ たが,価格競争は愚策で,(通常価格の)値下げ はしない」(読売新聞,2010417日)

一時的な値引きキャンペーンの実施

– 101月から断続的に値引きキャンペーンを実施しかし,効果は限定的であり,業績回復には結び

ついていない

既存店対前年売上推移 2009 年 12 月~ 2010 年 8 月

70 80 90 100 110 120 130 140

12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月

すき家 松屋

吉野家

当時の吉野家の状況

• 2010

2

月期決算

上場以来最大となる89億円の赤字

• 2010

4

14

吉野家の出射社長が副社長に降格

吉野家HDの安部社長が吉野家社長を兼務

• では,吉野家は,すき家と松屋の低

価格戦略に,どのように対抗すれば

よかったと考えられるでしょうか?

経営コンサルタント小宮一慶氏

「客が会社を判断する材料にQPSがあります。

Qはクオリティ、Pはプライス、Sはサービスで す。例えば、近くに吉野家とライバル店があっ た場合、牛丼各店のQとSに大差はないと考 えている客が多いでしょうから、あとはP(プラ イス)の勝負になる。そこで

100

円も違うとな

れば当然安いほうに行きます。私が社長なら、

まず値下げをします。今からでもいい。たとえ

50

円でもいいから値下げをして『安くなった』

という印象を世間に与えることが重要です。」

出所:週刊現代091226日・1012日合併号

エコノミストの吉本佳生氏

「吉野家が

280

円に下げたところで、他店は もっと下げてくる可能性がある。

280

円が底値 だという保証はない。いつまで続くかわからな い値下げ競争になど、付き合えるはずがあり ません。」

出所:同上

5.低価格競合品への対抗手段

低価格競合品への対抗手段

価格で対抗する

価格変更(値下げ)すき家(松屋に対抗)

一時的な値引きやクーポンなどの価格訴求型プロモー ション吉野家

低価格の対抗ブランド(ファイティング・ブランド)の投入

非価格手段で対抗する

広告,SPなどによる価格以外の価値訴求すき家 品質の改善すき家

高品質ブランドの投入

プロスペクト理論

トバスキーとカーネマンによって提唱された人 間の判断に関する一般的な理論

効用関数に代わる価値関数の提唱

意思決定に影響するのは確率そのものではなく,

ウェイトづけられた確率である

人間が感じる価値は,価値の対象となる変数(例 えば価格)の大きさそのものではなく,ある参照 点からの相違の大きさに影響される

損失 利得

価値

プロスペクト理論の価値関数

参照点

3つの特徴

・参照点依存性

・損失回避性

・感応逓減性

損失 利得

価値

プロスペクト理論の価値関数

a

b

Camerer and Ho 1994)によると

ab1 2.5

損失 利得

価値

プロスペクト理論の価値関数

380 270

損失 利得

価値

プロスペクト理論の価値関数

380

270

参照効果からの示唆

消費者が感じる価格の価値,参照価格に依 存する

一度低い参照価格が形成されると,それより も高い価格に接したときの価値が大きく低下 する

参照価格の低下を防止することが重要

クーポン、バンドリング、値引きの期間と理由の 明示、非主力商品による値引き対応・・・

スミノフの事例:背景

• スミノフはヒューブライン社の生産する,米国 のウォッカ市場におけるリーダー・ブランドで あり,1960年当時,全米で23%のシェアを有 していた

• 1960年にウォルフシュミット社がスミノフと同 品質で1ドル安いと称するブランドを投入

スミノフの事例:対抗策のオプション

• 1ドル引き下げシェア維持 → 利益減尐。

• 価格据え置き、広告・プロモーション支出増大

→シェア維持、利益減尐

• 価格据え置き、シェア低下を放置 →シェアも 利益も低下

どうすればよいか?

スミノフの事例:実際の対抗策

– 逆に1ドル価格を上げた上で、広告支出を増大し、

価格競争を回避

– 同時に新たにウォルフシュミットに対抗する同価 格のレスカを市場導入

– その上で、もう1ドル安いポポフを導入し下からも 対抗

スミノフ自体は相変わらず高いイメージを保ち、競 争社の力を弱めた。

吉野家がその後採用した戦略

(1)101月~:断続的な値引きキャンペーン

(2)109月:低価格対抗品の導入(牛鍋丼など)

(3)1112月:高品質商品の導入(豚丼十勝仕立て その後、牛すき鍋膳など)

(4)1210月:低価格業態の出店

(5)134月:値下げ(380→280円)

(6)144月:値上げ(280→300円)

(7)1412月:再値上げ(300→380円)

吉野家がその後採用した戦略(2)

低価格対抗品の導入

すき家と同等価格(280円)の「牛鍋丼」を1097日に導入

同じ価格の「牛キムチクッパ」を1011月に導入

既存店対前年同月売上の推移

2009

12

月~

2010

10

70 80 90 100 110 120 130 140

12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月

吉野家 すき家

松屋

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0

12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月

既存対前年同月売上の推移

2009

12

月~

2011

6

吉野家 松屋

すき家

吉野家がその後採用した戦略(4)

低価格業態の出店

築地吉野家極 1210月に 出店(現在は4店)

牛丼250円(現在は280円)

吉野家がその後採用した戦略(5)

値下げ

13418 並盛り価格

380円から280円に 値下げ

出所:日経MJ13426

値下げに伴う変更

牛丼の値下げと同時に,牛鍋丼の販売は終了

さらに,低価格業態の出店も凍結

それぞれの価格が同じ280円となったため,

位置づけが不明確となったため

吉野家 既存店売上・客数・客単価(前年同月比)

の推移:

2013

4

月~

9

客数

客単価

売上

80.0 90.0 100.0 110.0 120.0 130.0 140.0

4 5 6 7 8 9 10 11

値下げ後の客数(前年同月比)推移 すき家

vs

吉野家

すき家

吉野家

100 110 120 130 140 150

当月 2月目 3月目 4月目 5月目 6月目 7月目 8月目

吉野家がその後採用した戦略(3)

高品質商品の導入

13125

吉野家既存店売上(前年同月比)推移 2013 年 1 月~ 2014 年 2 月

90.0 100.0 110.0 120.0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2

値下げ

牛すき鍋膳

吉野家がその後採用した戦略

(1)101月~:断続的な値引きキャンペーン

(2)10年9月:低価格対抗品の導入(牛鍋丼など)

(3)11年12月:高品質商品の導入(豚丼十勝仕立て その後、牛すき鍋膳など)

(4)1210月:低価格業態の出店

(5)134月:値下げ(380→280円)

(6)144月:値上げ(280→300円)

(7)1412月:再値上げ(300→380円)

吉野家の対抗戦略の評価

主力商品の値引きプロモーションは弊害が大きい

時間が経過してから主力商品を値下げしてもインパ クトが小さい

低価格対抗商品(ファイティングブランド)の導入は 客数増加に寄与している

高品質商品の導入は客単価向上に寄与している

施策を逐次的に投入したため,施策間の整合性が とれないケースがみられる(牛鍋丼,低価格業態の 終了,凍結など)

では,どうすれば良かったのか

主力商品を価格競争に巻き込むまずに,低 価格対抗品を導入する

価格競争がさらに進展することを防ぐ意味か らも,低価格対抗品の価格は複数設定する

(競合と同価格,競合よりも低価格・・・)

客単価向上を図るために,高品質・高価格商 品を導入する

上記のような施策を,時間をおかずに実施す る

6.まとめ

価格の利益へのインパクトは非常に大きい

価格戦略を評価・検討する際には,「潜在利 益の三角形」を考えることが役立つ

値引きの繰り返しは,消費者の参照価格を低 下させ,通常価格時の売上を低下させる危険 性がある

価格設定の方法にはさまざまなバリエーショ ンがあり,その方法によって利益モデルが異 なる

本日のポイント(1)

利益を最大化する価格設定を考える際には,潜在 利益の三角形を考慮する必要がある

ドキュメント内 課金システムについて (ページ 34-71)

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