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タイ国における企業会計の特色

ドキュメント内 第一章はしがき (ページ 30-34)

 さて,・上記経済開発6ケ年計画は総合計面とはいえ,その本質は公共投質計画であって 政府投資がその実体をなしている。この計画における開発支出の予定総額は213億バーツ

あって,その年次別支出計画はつぎの表のとおりである。

経済開発の財源

(単位:10億バーツ)

項    目 1961 1962 1963 1964 1965 1966 合  計

一般会計より ホ外借入より O国援助受入 痩c企業収益

1.4 O.9 O.5 O.1

1.9 P.2 O.5 O.1

2.2 O.9 O.5 O.1

2.5 O.4 O.5 O.1

2.8 O.3 O.5

3.1 O.1 O.5

13.9 R.8 R.0 O.4

2.9 3.8 3.7 3.5 3.6 3.8 .21.3

(原資料)National Economic Development CounciI, For Eastern Economic Review,

    June 221961.

上表のとおり,その財源として139億バーツ (全支出の65%)を一般会計から受け入れ により,38億バーツ(18%)は対外借入れジ30億バーツ(14%)は外国援助に頼り,残額

4億バーツ(2%)は国営企業からの収益をもって当てる計画である。      1  したがって・こうした資金計画のもとにおいて,今後,タイ国では,いかなる租税政策

をとるべきか,これが当面緊急に解決を要する重要な課題となってくる。こう考えてくる とタイ国における今後の租税政策の方向は,経済開発計画と密接不可分の関係をも:つてく る。現在タイ国の歳入の大部分は,輸入税及び輸出税からなる関税,所得税及び事業税に 依存しており,なかでも関税の歳入総額中に占める割合は毎年30%をこえている。しかし 関税は貿易の変動によってその歳入額が大きく動くものである。また,最近経済開発に関 連して,産業投資奨励法による合弁企業がふえるにつれて,原材料など関税を免除する品 目が多くなってきており,従来のように歳入の多くを関税に期待することができなくなっ てきている。そうなると,やはり政府は直接税の整備乃至増徴という方向にむけられるこ とになると思われる。

 われわれが今,タイ国の企業会計の特色を考察する場合,やはり,タイ国の税法(Rev・

enue code B.E.2509(1966)との関係,さらに民商法(Civil and Commercial Code)

の関係から,検討を加えなければならないと思う。このζとはバンコックの大林組支店の 顧問をしておられるタイ国公認会計士,ブィチェイン氏(Mr,Vichien) も同意見であっ た。  、 ・      ・      ,

 Revenue Codeの第3条の7によると, Revenue Codeに定める諸税の納付に当っ ては,歳入長官からの免許を取得した者のみが,会計帳簿の監査及び証明ができるζ々っ ているし民商法典(Civil and Commercial Code) の第1208条〜第1214条にわたって

  (注1)

監査に関する規定があり,会計帳簿の監査義務について,会社は総会において選任した監 査役に会計帳簿の監査を行なわせなければならないとしている。又第1206条〜:第1207条に 帳簿及び諸表に関する規定があり,取締役は会社の損益の状態や資産負債の状態を真実に 示す諸表を作成さす義務を課している。

 したがって,タイ国の場合の企業会計は税法上及び商法上の規定によって,,止を得ず作 成していると解して差支えないと思う。又証券市場が発達していないし,Public Limit・

ed Coが少く,同族会社の多い事は,他の東南プジアの諸国の事例に多く見られる通りで ある。故に,タイ国の場合,納税義務の代行は,公認会計士,弁護士等一定の資格を備え 歳入長官から免許を受けた者のみが,これを行ないうることになっている。

 そしてこれら法に準拠してタイ国では会計に関しては,会計法規(Accounting・act B・

E2482)があり,,会計監査に関しては, The Auditors Act・B・E・2505(1962)がある。

会計法規(account act)の第2章会計に関する第6条に,個人たると法人たるとを問は ずつぎの業種に従事するものは,会計帳簿を保有し,タイ国の会計法を遵守しなければな

らないことになっている。

 (1)Revehue CQdeの下に営業登記をしている業種  (2)土地の購入,販売

 (3)ホテル

 (4)仲買手数料あるいは野州

 (5)発動機船又はバスサービスによる輸送  (6)汽車,電車による輸送

 (7)海上輸送  (8う空  輸  (9)公共競売

 (10)通貨交換,貸付,銀行業務等  (11)保  険

 G2)官報の刊行を大臣によって認められている仕事の請負

しかし,つぎの業務に従事しているものは,会計帳簿の適用はない。(会計法第9条)

 (1)行商や露:天商

 (2)広告の税金だけが歳入法によって支払われるところの商店  (3)宗教や慈善に寄与するために設立された営業

 (4)公営企業(国立の企業)

この第10条には,この法に従って作成される会計記録はつぎの帳簿となっている。

 (1)在庫商晶も含めた資産  (2)現金計算書

 (3)借主a/cと仕入先a/c  (4)日々の仕入と売上a/c  (5)利益と費用元帳

 これらの帳簿は,記載義務を有する人は,この条項に従って官報申に明白に記入された 期限内に会計帳簿を作成する必要がある。そして,決算は12ケ月のうち少くとも1回は実 施しなければならないことは,わが国の商法と同様であるが,注目すべきことは,その第

12条に,計算書は外国語(筆者注,英語)で作成することができる。

       (注1)

  (注1)The Thai Danue Bank, Ltd.のB/S参照。

 つぎに,タイの会計処理上,注目すべき棚卸資産の評価法と減価償却について略述する こととする。

 タイのRevenue Codeの第65条の第6項は棚卸商品の評価について,つぎのように規 定している。「事業年度の本日における棚卸商品の評価は,原価または市場価格のうち,

いずれか低い方によるべきものとし,この価格は,次の事業年度に引き継がれるべきもの とする。前段の棚卸商晶の評価は,以後ひきつづき運用さるべきものとし,とくに歳入局 長官が認める場合を除き,評価方法の変更は認められない。」

 ここにいう棚卸商品には,顧客に規則的に販売する物品および顧客への販売を目的とし,

完成品に仕上げることを目的とした原材料晶および供給晶のみがふくまれる。完成品を仕

入れ または販売する企業の場合には,棚卸商晶の場合には,棚卸商品の価格に,商品の 原価にくわえて,運送費および経費をふくめられる。(法第65条の2,6項)

 なお外国からの輸入物品の評価については,査定官は,他の国から輸入された同一種類 の物品の原価と比較して,原価を行なう権限を有することとされている。これは,いうま でもなく,外国からの輸入物品について,過大評価を防止しようとするものである。タイ の歳入当局係官の説明によると多くの場合,タイ国内で事業を行なう外国法人は,タイ国 内の支店への物品送付に当たり,不当に高い価格を付することができ,ためにタイ国内の 利潤がそうとう大幅に削減されているといわれる。(法第65条の2,7項)

 また,物品の原価が,外国通貨によって評価されている場合においては,当該物品の評 価は,当該物品の取得時における交換市場レートにより,タイ国通貨に評価されるべきも のとされている。しかしながら,当該外国通貨に公定レートの適用がある場合には,当該

レートにより,評価すべきものとされる。(法第65条の2,8項)

 減価償却による控除は, もっぱら事業用および所得造出用資産にたいするものに限られ る。タイ国のRevenue Code第65条の2の2項によると,減価償却控除は,勅令で定め る償却率によるべきことであり,定率法が唯一の認められた減価償却の方法である。この 点がタイ国の独自のものである。

 勅令において定める償却率は最下2.5%から最高20%となっており,資産の残存価格に たいし適用すべきこととなっている。

 つぎに公認会計士制度にふれると,彼等はThe auditors Act(B.E25051962)の第 3条により,公認会計士(Authorized Auditors)の資格を得たものをいう。公認会計 士は:Limited Co. (7人以上の株主でもって組織される有限会社)とLimited Part−

nership Co,(2人以上が出資して会社組織を作るもの)の企業の会計を監査する必要が ある。公認会計士の資格を得るには,現在では試験制度なく,現在議会で審議中であるそ うであるが,つぎのものが有資格と認められている。

 (1)Thamasat及びchulalong korn大学の会計学部下業者  (2)外国にて同等の資格の大学卒業者

 (3)会計検査の経験者(5年以上)

現在公認会計士の数は(500人一600人位)だそうである。 (公認会計士Vichien氏談)。

      (注2)

歳入当局者の説明によると,彼等は,政府に非常に協力的であるといわれ,その業務は一 応高く評価されている。

 Thamasatやchulalongkor皿大学の会計学部卒業生が公認会計士の資格を受領でき るのであるから,タイ国の代表的大学,Chulalongkorn大学会計学主任教授Toemsa・

kdi K:rishnamra氏からいただいたChulalongkorn大学会計学部の資料申からカリキ ュラムを参考に述べておこうQ

Chulalongkom university curriculm in(Faculty of commerce and Account・

anCy)商会計学部教科課程

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講    義

ドキュメント内 第一章はしがき (ページ 30-34)

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