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Microsoft Hyper-Vで仮想化されたMicrosoft SQL Server 2012用EMC VSPEX 65 EMC次世代VNXおよびEMCバックアップによるソリューション

実装ガイド

第 5 章 ソリューションの検証

この章は、次のトピックで構成されています。

ベースラインインフラストラクチャの検証 ... 66 SQL Server OLTPワークロードパフォーマンスの検証 ... 67 バックアップ/リカバリの検証 ... 70

第 5 章:ソリューションの検証

ベースライン インフラストラクチャの検証

ソリューションの構成が完了したら、このセクションの項目リストを確認してください。

このセクションの目的は、ソリューションの特定の側面について構成および機能を確 認すること、およびこの構成によって、中核となる可用性要件がサポートされるこ とを確認することです。

表 22に、実行する必要のあるタスクを示します。

表 22. ソリューションを検証するためのタスク

タスク 説明 リファレンス

Hyper-Vの機能の確認 インストール後チェックリストを使用

して、ソリューションの基本Hyper-V 機能を確認します。

ソリューション コンポー ネントの冗長性の確認

ソリューション コンポーネントの冗 長性を確認します。

• ストレージ

• Hyper-Vホスト

• ネットワーク スイッチ

ベンダーのドキュメント

ソリューションの稼働状 態の監視

ベンダーから提供されたツールを 使用して、ソリューションが正常稼 働しているかどうか監視します。

• EMC Unisphere:

Unified Storage Management Solution

• VNX Monitoring and Reporting 1.0 User Guide

各 Hyper-V サーバに本番システムを導入する前に、Hyper-V 構成を確認することを

お勧めします。

詳細な手順については、必ず読んでおくべき資料に掲載した該当の VSPEX 実証済 みインフラストラクチャのドキュメントを参照してください。

ソリューションの各種コンポーネントが可用性要件を維持することを確認するために は、メンテナンスまたはハードウェア障害に関する特定のシナリオをテストすること が重要です。ストレージ、Hyper-V ホスト、ネットワーク スイッチなどのソリューション コンポーネントの冗長性を確認することをお勧めします。

詳細については、必ず読んでおくべき資料に示す適切なVSPEX実証済みインフラス トラクチャのドキュメントを参照してください。

ベースラインハード ウェア検証の概要

Hyper-Vの機能の

確認

ソリューションコン ポーネントの冗長 性の確認

第 5 章:ソリューションの検証

Microsoft Hyper-Vで仮想化されたMicrosoft SQL Server 2012用EMC VSPEX 67 EMC次世代VNXおよびEMCバックアップによるソリューション

実装ガイド ヘルス モニタリングは、ソリューション全体の信頼性、安定性、パフォーマンスを表 す簡素化された測定です。

表 23にソリューション全体の監視とトラブルシューティングに利用できるツールの一 部を示します。

表 23. ソリューションを監視するツール

ツール 説明

イベント ビューア イベント ビューアは、Microsoft Management Console(MMC)スナッ プ インです。イベント ビューアにより、イベント ログを参照および管 理できます。問題のトラブルシューティングに役立つツールです。複 数のログにわたって特定のイベントをフィルタしたり、役立つイベント フィルタをカスタム ビューとして再使用したりできます。

Microsoft Windowsパ フォーマンス カウンタ

Windowsパフォーマンス カウンタを利用すれば、CPUの利用率、メモ

リ、ディスクI/O、ネットワークI/Oといった領域でのボトルネックを分 析できます。

SQL Server でのパフォーマンス カウンタおよびしきい値の詳細につ

いては、MSDN ライブラリ トピック

SQL Server 2012にも適用されます。

VNXe/VNX Unisphere

管理インタフェース VNXeまたはVNX Unisphere管理インタフェース ダッシュボードを使 用して、次のようなVNXeまたはVNXシステムの稼働状態を監視およ び判断することができます。容量使用率の統計、CPU 使用率の統 計、ストレージ リソースの稼働状態、ハードウェア コンポーネントの 稼働状態、システム アラート、ログ ファイル。

詳細については、「VNXe3100/3150:システム稼働状態の監視方 法」および「EMC Unisphere:ユニファイド ストレージ管理ソリュー ション」を参照してください。

SQL Server環境全体のパフォーマンスの妥当性検査を行うには、テストツールの使

用をお勧めします。パフォーマンス検証とテストの方法論の詳細については、「設計 ガイド」を参照してください。

SQL Server OLTP ワークロード パフォーマンスの検証

このセクションでは、ソリューションのSQL Server OLTPワークロードの検証の例を提 供します。この目的は、SQL Server OLTPワークロードのパフォーマンスを測定し、ソ リューションがビジネス要件を満たしていることを確認することにあります。

ソリューションを検証する前に、ソリューションのテスト方法論の概要を解説している 設計ガイドを参照してください。

ビジネス要件の特定後、主要なメトリックのうちどれを収集するか、また SQL Server 検証テストの実行時に各メトリックについてどのしきい値を満たす必要があるかを理 解しておく必要があります。表 24にあるように重要メトリックを特定するには、「設計 ガイド」およびサイジングツールを参照してください。

ソリューションの 稼働状態の監視

概要

主要なメトリック

第 5 章:ソリューションの検証

表 24. ソリューションの重要メトリックの例

メトリック 閾値

平均CPU使用率 85%未満

平均ディスク レーテンシー 20 ms(ミリ秒)未満 ディスク転送数/秒(IOPS) 700回以上

このソリューションでは、Microsoft TPC-Eと同様のツールキットを使用し、実際のSQL

Server OLTPワークロードをシミュレートすることで、現在のSQL Server環境がビジネ

ス要件を満たしているか確認しました。

表 25は、SQL Server環境の特性をおおまかに説明しています。

表 25. SQL Server TPC-Eと同様の環境特性

項目 値

ユーザー数の合計 25,000

総IOPS 700

読み取りレーテンシー:データ/ログ 20ミリ秒未満 書き込みレーテンシー:データ/ログ 20ミリ秒未満 読み取り/書き込み比率 90:10 OLTP

表 26は、SQL Server仮想マシンのプロファイルを示しています。

表 26. SQL Server仮想マシン プロファイル

プロファイル 値

SQL Serverデータベース合計容量 250 GB

SQL Serverインスタンス数 1

インスタンスごとのユーザー データベース 数=2

1

仮想マシンの数 1

データストアのタイプ VHDX

SQL Server仮想マシン構成 4基の仮想プロセッサ(vCPU)、16 GBメモ

リ(オーバー コミットなし) 同時アクセス ユーザー数 混在するワークロード

テスト結果を得られたら、重要メトリックに基づいて結果を解釈する必要があります。

表 27に示した例では、すべての重要メトリックが合格ラインに達しています。これは、

現在のSQL Server環境がビジネス要件を満たすことができるということです。

テストシナリオと 構成

テスト結果

第 5 章:ソリューションの検証

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実装ガイド 表 27. SQL Serverのテスト結果

メトリック 結果 閾値

平均CPU使用率(%) 40 85%未満 平均ディスク レーテンシー 11ミリ秒 20ミリ秒未満 平均読み取りレーテンシー 11ミリ秒 20ミリ秒未満 平均書き込みレーテンシー 6ミリ秒 20ミリ秒未満 ディスク転送数/秒(IOPS) 770 700回以上

このパフォーマンステストは、SQL Server上のOLTPのワークロードを確認しました。

テストの実行には8時間かかりました。結果は、平均IOPSは 770に到達し、ディス ク レーテンシーはたった11ミリ秒でした。このテストにより、このSQL Serverインス タンスは、短いディスクレーテンシーで700 IOPS以上をサポートできることを確認で きました。

表 28は、パフォーマンステスト中のサーバリソース使用率の詳細です。

表 28. サーバ リソース使用率の詳細 サーバ名 平均CPU処理時

間(%)

平均メモリ使用量

(%)

平均ネットワーク 使用量(%)

SQL Server 42.3 54 1.1

図 25はテスト中のHyper-VホストからのVNXe SQL Serverユーザーデータベースボ リュームに対する合計 IOPSを示しています。平均 IOPSは 780でした。ピーク時の

IOPSは3,045で、チェックポイントによるものです。

図 25 ユーザー データベース ボリュームへの合計IOPS

第 5 章:ソリューションの検証

バックアップ/リカバリの検証

すべてのVSPEXソリューションは、EMC AvamarやEMC Data DomainなどのEMCの

バックアップ/リカバリ製品によって、サイズ設定およびテストが行われます。ソ リューションにバックアップ/リカバリ コンポーネントが含まれている場合、バックアッ プ/リカバリ ソリューションの機能およびパフォーマンスの検証方法の詳細について は、「VSPEX with EMC Backup and Recovery Options for VSPEX for Virtualized Microsoft SQL Server 2012 Design and Implementation Guide」を参照してください。

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