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学 部 で 行っ た「特 に 法 律 家 向 け の,法 医 学 の た め の 人 間 学 入 門

(Anthropologie Propaedeutik zur gerichtliche Medicin, insbesondere fur

Juristen)

」という講義があげられる173)。「特に法律家向け」に「法医学の ため」に「人間学」が教えられるという図式は,非常に興味深い。なお,

「法医学」の講義自体も,受講の推奨される科目として第6セメスターに 置かれている。

つまり,プランに掲載されている「ラント法」講義の受講がアルテンブル ク公国(正式にはザクセン・アルテンブルク公国)における国家試験の受 験資格の一環として求められているところ,これに代わって「国家学およ び官房学のエンチクロペディー」を受講しても資格が得られる,というこ とにまず言及がなされている。そのうえで,上記エンチクロペディーの代 わりに国家学の演習を受講しても同じく受験資格に関する公国の指令を満 たす,というのが前出の注釈の意味であると推測される。この点からは,

アドルフ・ズッコウ刊のプランがアルテンブルク公国での国家試験を具体 的に念頭に置いて作られている,ということが理解できる。これは同時に,

大学・学部当局ではなく私人によって作成された「学びのプラン」であっ ても,やはり当該の邦〔国〕における国家試験の受験資格を満たす内容の 科目受講となるよう配慮された内容を有しているということの一例でもある。

第2節 ベルリン大学のプラン

1886年に公刊された,パウル・ダウデ(

Paul Daude, 1851‑1913

)編の

『ベルリン大学:同大学に対して存在する法律上・規則上・規程上の諸規 定の体系的集成 176)(以下,『諸規定の体系的集成』)は,当時のベルリン 大学にかかわる法令や内規等を網羅的に解説する便覧である。同書によれ ば,1883年1月2日,ベルリン大学法学部は学生に対して次のような「学 びのプラン」を提示している。法学部以外に神学部や医学部も含め,学籍 登 録(Immatrikulation)ま た は 学 部 台 帳 へ の 登 録(Inskription in das

Fakultatsalbum

)の際に「学びのプラン」が学生に交付される,と『諸規

定の体系的集成』には書かれている177)。プロイセンの諸大学において

「学びのプラン」が学生に交付されていることについては,すでにレンネ の著作にも言及がみられた通りである(第1編第3章第3節を参照)。

Ⅰ.第1および第2セメスター

法のエンチクロペディー(Juristische Encyklopadie)

法哲学(自然法)(Rechtsphilosophie (Naturrecht))

3 お よ び 4 法 学 提 要 お よ び ロー マ 法 史(Institutionen und Geschichte des romischen Rechts)

パンデクテン(Pandekten

ローマ相続法(Romisches Erbrecht))

ドイツ帝国史およびドイツ法史(Deutsche Reichs- u. Rechtsgeschichte))

) 第3セメスターにおいても

Ⅱ.第3およびこれに続くセメスター ドイツ私法(Deutsches Privatrecht

商法,手形法および海法(Handels-, Wechsel-und Seerecht)

刑法(Strafrecht)

ドイツ国法(憲法および行政法)(Deutsches Staatsrecht (Verfassungsrecht und Verwaltungsrecht))

教会法(Kirchenrecht)

民事訴訟(Civilproze 刑事訴訟(Strafproze 法医学(Gerichtliche Medizin)

ヨーロッパ国際法(Europaisches Volkerrecht)

10 プロイセン私法(Preu isches Privatrecht

11 フ ラ ン ス ― ラ イ ン 私 法(ラ イ ン 州 の 法 律 家 の た め に) Franzosisch-rheinisches Civilrecht (fur die Juristen der Rheinprovinz)

以上の表は,Daude (Bearb.), Die Konigl. Friedrich-Wilhelms-Universitat zu Berlin : systematische Zusammenstellung178), S. 354に掲載されているプランの書式を整え,

表にしたものである。

なお,上記の「学びのプラン」には演習形式の授業が含まれていない。

この点に関して,同プランは次のように指示している。

Ⅲ.学びの期間全体の経緯において

しかるべき釈義的および実践的演習,ならびに法学ゼミナールにお ける演習。これらは,自発性の刺激および獲得された知識の深化のた め,学生諸君に真摯に推奨される179)

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