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3.  構築

3.4.  セキュリティポリシーのファイル構成

3.4.3.  RBAC 定義

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Note: 

RBAC の定義ファイルは、従来の passwd ファイルや shadow ファイルを補足するものである。

user̲attr に定義されるユーザや役割のエントリは、passwd ファイルや shadow ファイルにも 存在し、通常のシステムと同様にホームディエクトリ、ログインシェル、パスワードが定義 される。 

 

3.4.3.1. ユーザと役割 

ユーザと役割は、通常のシステムのユーザと同様、passwd21ファイルと shadow22ファイル に登録されている必要がある。役割のセッションが開始されるときには、passwd ファイル の各フィールドはそのまま利用され、shadow ファイルの暗号化されたパスワードによりロ グイン認証が行われる。つまり、役割も通常のユーザと同様のホームディレクトリやログ インシェルまたパスワードの管理がされる。そしてユーザと役割は拡張ユーザ属性データ ベース(user̲attr)により区別がされる。 

ログインの認証の機構は、拡張ユーザ属性データベース(user̲attr)を参照し、役割で あれば直接ログインを許可しない。また、役割のログインシェルは標準でプロファイルシェ ルと呼ばれるものとなっている。 

プロファイルシェル(pfsh、pfcsh、pfksh)は、通常のシェル(sh、csh、ksh)と互換 のシェルであるが、コマンドやアクションを実行する際に prof̲attr および exec̲attr を 参照し、実行の許可や実行時のセキュリティ属性を判断する機構が付加されている。また、

役割に対しては、TP 属性を確認し、TP 属性がない場合には、コマンド実行が制限される。 

表 3‑14 に標準的なインストールにおいて作成される役割を示す。 

表 3‑14 役割 

#  役割  主な役割  種別

1 secadmin  セキュリティ管理者タスク。セキュリティポリシーの定義など。  S8+ 

2 admin  システム管理者タスク。システム設定やインストレーション。  S8+ 

3 oper  オペレータータスク。プリンタ管理やメディアへのバックアップ。 S8+ 

4 primaryadmin (システム開発用または緊急用。すべての特権が許可される。) TS 

5 root  (初期インストールに必要な特権が許可される。) S8+ 

 

       

21 /etc/passwd 

22 /etc/shadow 

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Note: 

primaryadmin 役割は、システム開発または緊急用に用意されている役割であり、すべての特 権をもつシェル環境を実行することができる。この役割は運用時には利用できないようにし ておくこと推奨する。 

root 役割は、初期インストールにおいて必要な権限が許可されており、システムの再起動、

ファイルシステムのマウント、役割を作成し適切なプロファイルを設定することなどができ る。この初期の権限はインストール後に他の役割に委譲すべきで、運用時にはできる限り最 小の権限のみとすることを推奨する。または、この役割は運用時にはユーザアカウントに割 り与えないことを推奨する。(root 役割はシステムで利用されるため削除することはできな い。) 

 

(1) 拡張ユーザ属性データベース(user̲attr)の構成 

user̲attr ファイルは passwd ファイルと shadow ファイルを補足するものである。 

設定ツールにより設定を行う場合、これらのすべてのファイルが関連して設定が行 われる。 

リスト 3‑23 に user̲attr ファイルのフィールド定義、および Solaris 8 と Trusted  Solaris 8 における例を示す。表 3‑15 に各フィールドの値と意味を示す。 

リスト 3‑23 user̲attr ファイルのフィールド 

(フィールド) 

user:qualifier:res1:res2:attr 

(例 ‐ Solaris 8) 

root:::: 

type=normal; 

auths=solaris.*,solaris.grant; 

profiles=All 

(例 ‐ Trusted Solaris 8) 

root:::: 

lock̲after̲retries=no; 

profiles=Custom Root Role,cron,All; 

labelview=internal,hidesl; 

min̲label=0x00000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000; 

clearance=0x7fffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffffff; 

type=role   

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表 3‑15 user̲attr ファイルのフィールドの意味 

#  フィールド  説明  種別

1 user  passwd および shadow ファイルに登録されているユーザ名  S8 

2 qualifier  将来使用  S8 

3 res1  将来使用  S8 

4 res2  将来使用  S8 

5 attr  ユーザおよび役割のセキュリティ属性 

有効キー  値と説明  種別 

type normal│role: 

一般アカウント/役割アカウント S8 

auths 割り当てられた承認 S8 

profiles 割り当てられたプロファイル S8 

roles 割り当てられたロール S8 

lock̲after̲retries yes│no 

ログイン失敗後ロック有効/無効 TS  gen automatic│manual 

パスワード自動入力/手動入力  TS 

idletime ウインドウのアイドル時間 TS  idlecmd lock│logout 

アイドル時間経過後の挙動 

TS  labelview internal│external 

管理用ラベルの表示/非表示  showsl│highdsl 

ラベル表示/非表示 

TS 

labeltrans プロセスのラベルの 16 進数表示 TS 

min̲label 最下位機密ラベル  TS 

clearance 許可上限  TS 

 

S8+ 

 

(2) 拡張ユーザ属性データベース(user̲attr)の設定方法 

拡張ユーザ属性データベースの設定は、admin 役割または secadmin 役割により行う。 

(A) SMC により役割を追加する手順 

secadmin 役割にて役割の登録を行う例を示す。admin 役割では新規に役割を追加 することはできない。 

最 初 に 、 Navigation か ら [Trusted  Solaris  Configuration]  ‑  [Users] –  [Administrative Roles]とツリーをクリックして行くと、図  3‑9 のようなイメージ が表示される。 

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  図 3‑9 役割編集初期画面 

役割を新たに追加する場合は、[Action]をクリックしメニューから[Add Roles]

を選択する。その後次のステップに従い設定を行う、なお、各ステップでは、[Next]

をクリックする度に次のステップに進む、逆に[Back]をクリックする度に前のス テップに戻る。 

 

ステップ 1:一般情報   

入力・選択項目  入力値 

Role Name  新規 role(役割)名を入力する  Full Name  役割の正式名称 

Description 役割の説明  Role ID Number  役割 ID 

Role Shell  Administrator’s Bourne│Ksh│Csh  Create a role mailing 

list 

管理者のメーリングリストに追加する場合はチェックする   

ステップ 2:パスワード   

入力・選択項目  入力値 

Set Password By  Type In│Choose From List 

Password Type In を指定した場合パスワードを入力  Confirm Password Type In を指定した場合確認パスワードを入力 

 

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ステップ 2 において、[Choose From List]を選択した場合はパスワードのリスト が表示されるのでそこから選択し[Type password to confirm]に確認パスワードを 入力する。 

 

ステップ 3:プロファイルの選択   

入力・選択項目  入力値 

Available Rights 利用可能であるが割り当てられていない Rights(プロファイル)

を指定 

Granted Rights  割り当てる Rights(プロファイル)を指定   

ステップ 3 において、[Available Rights]からプロファイルを選択し[Add]をク リックすると[Granted Rights]に追加される。逆に[Granted Rights]  からプロファ イルを選択し[Remove]をクリックすると[Granted Rights]から削除される。 

  Note: 

プロファイルには優先順位がある。同じアクションやコマンドが違うプロファイルで登録さ れている場合は、Granted Rights に登録されているプロファイルの上位から優先される。 

 

ステップ 4:ホームディレクトリ   

入力・選択項目  入力値 

Path ホームディレクトリを指定   

ステップ 5:ユーザの割当て   

入力・選択項目  入力値 

 割り当てられるユーザを指定   

ステップ 5 において、ユーザ名をテキストボックスに入力して[Add]ボタンを押 すとリストに追加される。なお、ユーザの登録において逆に役割に割り当てること も可能である。 

 

ステップ 6:確認   

ステップ 6 において、最後に設定内容の確認が表示される。間違いがなければ [Finish]をクリックする。 

変更等があれば[Back]をクリックしてステップを戻って行うことが可能である。 

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(B) SMC によりユーザを追加する手順 

secadmin 役割または admin 役割にてユーザの登録を行う例を示す。ユーザの追加は secadmin 役割 admin 役割共に共通して行うことが可能である。 

最初に、Navigation から[Trusted Solaris Configuration] ‑ [Users] ‑ [User  Accounts]とツリーをクリックして行くと、図 3‑10 のようなイメージが表示される。 

  図 3‑10 ユーザ編集初期画面 

ユーザを新たに追加する場合は、[Action]をクリックしメニューから[Add User] 

– [With Wizard]を選択する。その後次のステップに従い設定を行う、なお、各ステッ プでは、[Next]をクリックする度に次のステップに進む、逆に[Back]をクリックす る度に前のステップに戻る。 

  Note: 

この作業はユーザに関する基本情報を設定するものであり、passwd ファイルおよび shadow ファイルのみ更新される。(C)の作業により拡張属性の変更を行った際に user̲attr ファイル が更新される。 

 

ステップ 1:ユーザ情報   

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入力・選択項目  入力値 

User Name  新規ユーザ名(2〜32 文字の範囲内) 

Full Name  ユーザの名前 

Description ユーザの説明   

ステップ 2:ユーザ ID   

入力・選択項目  入力値 

User ID Number  UserID(100〜2147483647 の範囲内) 

 

ステップ 3:パスワード   

入力・選択項目  入力値 

User set passwrd at first  login 

ユーザの最初のログイン時にパスワードを設定する場合に指定 する 

Set Password By  Type In│Choose From List 

Password Type In を指定した場合パスワードを入力  Confirm Password Type In を指定した場合確認パスワードを入力 

 

ステップ 3 において、ユーザの最初のログイン時にパスワードを設定する場合は [User set password at first login]を選択する。管理者が設定する場合は[set  Pssword by]を選択し、コンボボックスから[Type in]もしくは[Choose From List]

を選択する。[Choose From List]を選択した場合はパスワードのリストが表示され るのでそこから選択し[Type password to confirm]に確認パスワードを入力する。 

ステップ 4:グループ   

入力・選択項目  入力値 

Primary Group  プライマリーグループを指定(コンボボックスから選択) 

 

ステップ 5:ホームディレクトリ   

入力・選択項目  入力値 

Path ホームディレクトリを指定   

ステップ 6:メールサーバー   

ステップ 6 において、デフォルトの設定が表示される。ローカルホストがメール サーバーになる。また、/var/mail 以下のユーザ名のファイルがメールボックスに なる。 

 

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ステップ 7:確認   

ステップ 7 において、最後に設定内容の確認が表示される。間違いがなければ [Finish]をクリックする。 

変更等があれば[Back]をクリックしてステップを戻って行うことが可能である。

(C) SMC によりユーザおよび役割の属性を編集する手順 

ユーザまたは役割に設定可能な属性、また secadmin 役割または admin 役割によ り設定可能な属性、これらは類似するものであるが設定可能な項目が異なっている。 

表 3‑16 はその関係を示している。設定可能な属性の欄において、”N/A”はユーザ または役割に設定できない項目を示している。また、”secadmin”はその項目につい て secadmin 役割のみが設定できることを表している、”admin/secadmin”はその項目 について admin 役割でも secadmin 役割でも設定できることを表している。 

なお、#1〜#13 については、(A)または(B)において設定される項目である。 

表 3‑16 ユーザと役割の属性 

設定可能な属性 

#  属性  カテゴリ 

役割  ユーザ 

1 User Information  admin/secadmin admin/secadmin 2 Login/Role Shell  admin/secadmin admin/secadmin 3 

General 

Account Availability  N/A  secadmin  4 Primary Group  admin/secadmin admin/secadmin 5 

Group 

Additional Groups  admin/secadmin  admin/secadmin 6  Home Directory Information  admin/secadmin  admin/secadmin 7 

Home 

Directory  Home Directory Sharing  admin/secadmin  admin/secadmin

8 User/Role Password  secadmin secadmin  9  Type In Password  secadmin  secadmin 

10 

Password 

Update Password By  secadmin  secadmin  11 Password 

Option 

Password Options in Days  N/A  secadmin  12 Mail 

Information 

Mail Information  N/A  admin/secadmin 13  Users  Users Assigned To This Role  secadmin  N/A  14 Rights  Granted Rights  secadmin  secadmin  15 Roles  Assigned Roles  N/A  secadmin 

16 Labels  secadmin secadmin 

17 

Trusted  Solaris  Attributes 

Account Usage  secadmin  secadmin  18  Audit  User Audit Classes  secadmin  secadmin 

ユ ー ザ の 属 性 を 編 集 す る 場 合 に は 、 Navigation か ら [Trusted  Solaris  Configuration] ‑ [Users] ‑ [User Accounts]とツリーをクリックして行くと、現