1 施策・事業の推進により目指すもの
● これまでの各章における検討を通じ,社会・経済状況が変化し,人々 の価値観が多様化している状況にあって,スポーツは,体力の維持・向 上や健康の保持・増進,青少年の健全育成などに効果があるだけでなく,
仲間づくりや地域コミュニティの活性化,さらには,観光や経済にも寄 与するなど,明るく豊かで活力に満ちた社会を形成する上で欠かすこと のできないものとなっていることがわかりました。
● しかしながら,このような状況の中,「時間がない」や「機会がない」
など,様々な理由でスポーツを行わなかった大人や,「体力がない」「場 所がない」子どもたちも大勢います。
こうした方々が,実際にスポーツに親しめるようになるため,また,
現在,活動されている人たちが,より充実したスポーツライフを送れる よう,本市のスポーツ推進の理念である「だれもが,いつでも,いつま でも,スポーツを楽しむ生涯スポーツ社会の実現」を目指し,本市スポ ーツの推進を図っていきます。
● そのためには,市民がそれぞれのライフスタイルに応じた様々な形で スポーツに関わる機会を増やし,スポーツの楽しさや素晴らしさを享受 しながら生涯を通じてスポーツを楽しむことが出来るような環境の整備 を目指し,施策・事業を実施していきます。
本市では,このような環境を整備していくため,以下の3つの柱を「基本 施策」とし,各種施策・事業を推進していきます。
2 基本施策
【基本施策の考え方】
・ 生涯にわたってスポーツに親しむためには,市民がこれまで以上にス ポーツに楽しく取り組むことが出来る環境を整える必要があるとともに,
様々な形でスポーツに関わりを持つことで,市民一人ひとりが自分に出 来るスポーツに取り組む意欲・気運を醸成することも重要です。
このため,市民の誰もが年齢や性別,競技レベル,目的等それぞれの ライフステージや志向に応じて,継続してスポーツを楽しむことができ る機会の創出と「ひとり1スポーツ」の推進,スポーツ定義の PR 活動 に取り組んでいきます。
・ 特に幼児期から少年期にかけて,スポーツの楽しさに触れ,スポーツ に慣れ親しむことは,生涯にわたるスポーツ活動の習慣づけをすること につながり,仲間づくりや体力の向上,心身の健全な発達など,多くの 効果が期待できます。
また,子どもの体力は,昭和60年頃から低下してきましたが,近年 低下傾向に歯止めがかかってきている状況にあります。しかし,今後も 子どもの体力の向上に継続して取組んでいくことが重要であることから,
学校における体育の授業や部活動などの体育的活動の充実を図るととも に,家庭や地域と連携・協力し,スポーツ少年団活動や野外活動事業な ど,スポーツを楽しむ機会を創出することにより,児童・生徒のスポー ツ活動を支えていきます。
・ 家庭や仕事の中心となっている20歳代から50歳代においては,「時 間がない」ことや「機会がない」ことのため,スポーツ活動実施率が低 く,メタボリックシンドロームなど生活習慣病の予備軍ともなっている ことから,健康維持に対するスポーツの効果を広く周知し,スポーツに 取り組むための意識の転換と意欲の醸成を図るとともに,いつでも気軽 にスポーツに親しむことのできる機会の提供を充実することが重要です。
【基本施策1】
ライフステージ等に応じた スポーツ活動の推進
このため,今後も身近な場所でスポーツに親しむことができる場や各 種スポーツ教室,講習会などスポーツに参加する機会の提供に引き続き 取り組み,また,生活リズムの中で実践できるスポーツの発見とその啓 発に努めていきます。
・ 高齢者の健康に対する意識は高く,多くの人が健康維持・増進のため にスポーツを行っており,仲間づくりを目的にスポーツを行う人も多く,
仲間との交流や生きがいを得る場ともなっています。
一方で,「高齢のため」や「健康がすぐれない」などを理由にスポーツ を実施しない傾向が見受けられます。
このため,身近な場所で,年齢や健康状況に応じたスポーツに,無理 なく親しめる環境を整えるとともに,高齢者でも行えるニュースポーツ などの普及を促進していきます。
・ 近年,ノーマライゼーションの理念に基づく社会の実現が求められる ようになり,スポーツにおいても,これまでのリハビリテーション中心 の活動から,生涯スポーツや競技スポーツへと,障がい者のスポーツ活 動の幅は広がりを見せています。
このため,障がいの種類や程度に合わせたスポーツの普及や施設のバ リアフリー化を進めるなど,障がい者がスポーツに参加できる環境の充 実に取り組んでいきます。
【個別施策・基本項目】
(1)子どものスポーツへの興味・関心の高揚【重点施策】
学校においては,「宇都宮市小中学校体力向上推進計画(うつのみや元 気っ子プロジェクト)」と連携し,子どもに最低限身に付けさせたい技能 や体力について,楽しみながら継続して取り組む機会を提供することや,
学校での日常生活の中で,清掃活動や授業中など様々な活動を工夫し,
それら日常活動の継続した取組を促すことなどにより,体力の向上を図 ります。
さらに,部活動では,専門的な知識や技術指導力を備えた地域の指導
このように,家庭・地域・学校などが連携し,一体となることで,幼 児期から子どもの体力の向上を図っていきます。
★楽しくスポーツを選ぶ機会づくり【新規項目】
・ジュニアスポーツ体験塾 ほか
★「宇都宮市小中学校体力向上推進計画(うつのみや元気っ子プロジェ クト)」との連携【拡充項目】
・うつのみや元気っ子チャレンジの実施 ほか
(2)成人のスポーツ参加の促進
利用しやすいスポーツ施設となるよう,施設の弾力的な管理・運営や 利用手続きの簡素化などを検討するとともに,身近な場所でスポーツに 親しめる場を確保するため,学校体育施設の開放をさらに促進します。
また,市民がライフスタイルや目的に合ったスポーツに取り組めるよ う,スポーツ参加機会の提供を図ります。
さらに,スポーツは生活習慣病の予防やストレスの発散など,健康づ くりの重要な要素の1つとなっていることから,「(第2次)健康うつの みや21」における健康寿命の延伸も踏まえ,買い物や通勤などについ て,体力づくりを目的に車から徒歩や自転車に変更するなど,目的意識 をもって体を動かす習慣をつけるよう,市民への広報や啓発を図るとと もに,「(第2次)健康うつのみや21」などの関連事業との連携などに よりスポーツへの参加を促す仕組みの構築に取り組んでいきます。
★スポーツに参会しやすい機会づくり
★「(第 2 次)健康うつのみや21」との連携【拡充項目】
・「アクティブガイド(健康づくりのための身体活動指針)」の活用 による健康づくりの促進
・ウォーキングマップ等を活用した運動事業の充実 ほか ★ライフスタイルの中にあるスポーツ活動の促進【新規項目】
・ラジオ体操,職場体操
・体力づくりとして実施するウォーキングやサイクリングの推進
・スポーツ,運動の定義周知
・「ひとり 1 スポーツ」の周知 ほか
★「自転車のまち宇都宮」の推進【新規項目】
・自転車走行空間の整備 ・サイクリングロードの整備
・自転車マップの活用
(3)高齢者のスポーツ活動の促進
身近な地域でスポーツに親しめる環境を整えるため,地域が主体とな って取り組むスポーツ広場整備への助成を継続するとともに,幼児から 高齢者まで地域の誰もが加入できる地域スポーツクラブの設立・育成も 継続して支援していきます。
また,誰もが気軽にスポーツに取り組むことができるよう,施設のバ リアフリー化を進め,高齢者でも行えるニュースポーツやレクリエーシ ョンスポーツの普及を促進します。
★高齢者スポーツ活動拠点の確保
★生きがいとなるスポーツ発見の機会づくり (4)障がい者のスポーツ活動の促進
障がいの種類や程度に合わせたスポーツ事業の検討や指導者の養成,
施設のバリアフリー化の促進など,障がい者が気軽にスポーツに参加で きる環境の整備に取り組んでいきます。また,サンアビリティーズなど で行っている各種スポーツ教室や講習会の広報周知を図ります。
★スポーツ施設のバリアフリー化
★障がい者スポーツの普及促進【拡充項目】
・障がい者スポーツ種目の普及促進 ほか
(5)多世代にわたるスポーツ活動の促進【重点施策】
市民一人ひとりが,それぞれのライフステージに応じて自分に合った スポーツ活動を見つけた上で,様々なスポーツ活動に取り組み,そうし た多世代にわたる人々が,スポーツを通じて一緒に活動できるよう,そ の最たる場として地域スポーツクラブの育成や活動支援に取り組んでい きます。
★地域スポーツクラブの育成,活動支援