作用(電気四重極子相互作用と呼ぶ)して、核磁気共鳴の共鳴条件に変更を与え、
共鳴線のシフトや分裂をもたらす。これを核四極子共鳴、または
核四重極共鳴と呼ぶ。物質の電子状態、原子位置、構造に関する多くの知見を得る ことができる。
革新プロセス
超電導線材要素技術の開発において、線材に関する研究課題の中に、長尺化プロセ スと革新プロセスが揚げられている。前者は、イットリウム系を用い実用化を目指 す長尺線材作製基盤技術の確立、後者は線材特性の向上を目指した新プロセスの開 発を目指したもの。
化合物
2種以上の元素の原子の化学結合によって生じた純粋物質。各元素の組成比は一般 に定比例の法則にしたがう。
かご型誘導モータ(squirrel-cage type induction motor)
既存機として最も汎用されているモータである。かご型回転子巻線は、ロータバー
とエンドリングからなり、一次側固定子の作る回転磁界によって誘導される電流に
よってトルクが発生する。簡単な構造や大量生産向き、安価、保守の容易性など、
産業応用で極めて重要なメリットを有している。
仮焼
粉末(原料粉末)の予備的な熱処理。MOD の前処理も含む。
過剰ドープ状態
一般的に YBCO 系等の酸化物超電導体においては、キャリア量の低い状態では反強 磁性を示す絶縁体であり、キャリア量の増大とともに電気伝導性が現れ、超電導性 を示すようになる。その臨界温度 Tcははじめキャリア量の増大とともに上昇する が、あるキャリア量において最高値となった後、逆に低下していく。この最高の Tcが得られるキャリア濃度を最適ドープとし、それよりキャリアが過剰な状態( Tc
がキャリア量とともに低下するキャリア濃度範囲)を過剰ドープ状態(オーバー・
が得られるキャリア濃度を最適ドープとし、それよりキャリアが過剰な状態( Tc
がキャリア量とともに低下するキャリア濃度範囲)を過剰ドープ状態(オーバー・
ドープ状態)と呼ぶ。
過渡安定度
電力系統において短絡故障などの大きい擾乱が発生した場合に、発電機が脱調せず 送電を安定して継続できるか否かの安定性。一般的に、送電電力が大きく、電源か ら負荷までのインピーダンスが大きい(電気的距離が長い)ほど過渡安定度は低下 する。
過渡回復電圧
回路に大きなインダクタンスが挿入された状態で故障電流を遮断した際に発生す る過渡的な回路電圧。
過負荷試験
系統の事故などで事故線以外の線路に一時的に過負荷送電を行う必要がある。この 時、限流素子温度が短時間許容温度に到達するまでの時間以内に所定の過負荷電流 を流すことができるかを確認する試験。
カルノー効率
熱機関における最大のエネルギー効率をカルノー効率といい、
カルノー効率η= ( Th - Tl ) / Th ただし、Th:最高温度、Tl:最低温度
で表される。カルノー効率は、作業物質が最高温度と最低温度間に等温膨張・断熱 膨張・等温圧縮・断熱圧縮の四工程で一循環する(カルノーサイクル)時に、作業 物質に無関係に最高温度と最低温度によって決まる。
カロリメトリック法
冷媒中の試料に交流電流を流したり、変動磁界を印加したりして、冷媒の蒸発ガス
量、液面降下、試料の温度上昇から損失を求める方法、最も一般的に用いられてい る方法である。
間接冷却型
超電導コイルを液体ヘリウム等の冷媒に直接、接すること無く冷却するタイプ。
[き]
擬ギャップ現象
高温超電導の不足ドープ領域で超電導転移温度よりかなり高い温度からスピンや、
電荷の励起が抑えられていくようにみえる現象。スピン励起を見る磁気共鳴スペク トルや中性子非弾性散乱だけでなく、比熱、光電子分光、トンネル分光、電気抵抗、
光学スペクトルなどで観測される。
基材(基板)
多層構造(基板、中間層、超電導層)からなる超電導線材において、基板は基本的 な線材の強度保持を担う。また配向基板では、超電導相の結晶配向性も担う。更に 配向基板以外においても作製プロセス上、その表面平坦性が中間層を介して超電導 層の結晶配向性に影響するため、その臨界電流特性を左右する因子となる。
希土類元素(RE: Rare-earth element)
ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの一連の元素はいずれも3価が主な原子価 で性質が類似している。これらの元素をランタノイドと総称し、周期表では、ラン タンと同じ位置に全部いれている。希土類として元素を分類したときは、ランタノ イドとスカンジウム(Sc)とイットリウム(Y)を含めている。(近角聡信等、 「最新元 素知識」より) ランタノイド類の中で、Gd よりも元素重量が軽い元素を軽希土 類元素(LRE: light rare-earth elements)と呼び、通常、(LRE)Ba
2Cu
3O
7d系材料 とした際に超電導体となる、La, Nd, Sm, Eu, Gd が指す。これらの元素を用いた 場合には、(LRE)と Ba が置換した固溶体を形成しやすく、超電導特性が変化する。
キャップ層
バッファー層(中間層)の上に平坦性を持たせるために設けられるもの。
キャリア注入
YBCO 系において電気伝導はホールによって担われる。従って、キャリア注入は一 般に、構成するカチオンをより価数の低いもので置換する(例:3価のイットリウ ムイオンを2価のカルシウムイオンで置換)かアニオンである酸素を欠損させるこ とにより行う。
強結合状態
粒界を通過する臨界電流密度が粒内と同程度である状態を示す。高温超電導体のコ
ヒーレンス長は短いため,ナチュラルバリヤーすら存在しない理想的な接合でなけ れば強結合状態にはなりにくい。
強加工
再結晶により結晶方位がそろった集合組織を作製するために、通常冷間圧延により 90%以上の強加工した後、熱処理を行う。
強制冷却方式
液体ヘリウムなどの冷媒を加圧して導体内に流し、冷却する方法。この方式の導体 には冷媒を圧送できるような空隙を内包している。冷媒容器が不要で、ケーブルイ ンコンジット導体の場合は、コンジットの外周に電気絶縁を施すことができるため、
耐電圧の確保が容易などの特長がある。
共晶(共融混合物)
2成分以上を含む単一の液体から、ある温度以下で同時に晶出する2種以上の固相 (結晶)の混合物。
緊急動作試験
限流器としての緊急システムの動作確認試験を示すが、系統システムとの所掌を明 確にする必要がある。ケーブルの場合は冷却システム監視に含めている。
銀シース Bi 系超電導電流リード
ビスマス酸化物は2次元性の強い薄片状の結晶構造を持ち、線材製造の圧延工程で 銀の管の中で良く整列し、さらに薄片間に超電導電流を妨げる障壁ができ難いため 早くから線材化が行われてきた。通常、銀の管の中に Bi 系超電導体が入れられる ため、銀シース線材と呼ばれ、この銀シース Bi 系超電導線材を用いて電流リード がつくられる。銀は熱伝導性も良いため、電流リードに用いられる際には微量の金 を添加して熱伝導率を抑えるが、それでも線材に占める銀の比率が大きい場合、熱 侵入量が大きくなる。
[く]
クエンチ
通電中の超電導導体において熱的、電磁気的または機械的擾乱によって生じる急激
かつ制御不能な常電導転移。
ドキュメント内
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