ヒーレンス長は短いため,ナチュラルバリヤーすら存在しない理想的な接合でなけ れば強結合状態にはなりにくい。
強加工
再結晶により結晶方位がそろった集合組織を作製するために、通常冷間圧延により 90%以上の強加工した後、熱処理を行う。
強制冷却方式
液体ヘリウムなどの冷媒を加圧して導体内に流し、冷却する方法。この方式の導体 には冷媒を圧送できるような空隙を内包している。冷媒容器が不要で、ケーブルイ ンコンジット導体の場合は、コンジットの外周に電気絶縁を施すことができるため、
耐電圧の確保が容易などの特長がある。
共晶(共融混合物)
2成分以上を含む単一の液体から、ある温度以下で同時に晶出する2種以上の固相 (結晶)の混合物。
緊急動作試験
限流器としての緊急システムの動作確認試験を示すが、系統システムとの所掌を明 確にする必要がある。ケーブルの場合は冷却システム監視に含めている。
銀シース Bi 系超電導電流リード
ビスマス酸化物は2次元性の強い薄片状の結晶構造を持ち、線材製造の圧延工程で 銀の管の中で良く整列し、さらに薄片間に超電導電流を妨げる障壁ができ難いため 早くから線材化が行われてきた。通常、銀の管の中に Bi 系超電導体が入れられる ため、銀シース線材と呼ばれ、この銀シース Bi 系超電導線材を用いて電流リード がつくられる。銀は熱伝導性も良いため、電流リードに用いられる際には微量の金 を添加して熱伝導率を抑えるが、それでも線材に占める銀の比率が大きい場合、熱 侵入量が大きくなる。
[く]
クエンチ
通電中の超電導導体において熱的、電磁気的または機械的擾乱によって生じる急激
かつ制御不能な常電導転移。
被冷却物(超電導コイルなど)を収納して、その重さと発生する力などを支持でき る断熱支持構造を持った開放又は密閉構造の低温を保持する装置。超電導デバイス や回路を搭載した試作チップはクライオスタットの中に設置されて超電導状態に なる温度まで冷却される。半導体の測定器はこのクライオスタットの外の室温環境 に置かれるので、チップと測定器の間を高周波同軸ケーブル(前出)で接続して測 定のための高周波信号を入出力しなければならない。
クラック
ひび、微細割れのこと。ここでのクラックは結晶粒サイズ(ミクロンサイズ)のひ びをいう。
[け]
蛍光利用2次元温度分布測定システム(2D temperature distribution measurement system using cryogenic fluorescence)
極低温下でも温度依存性を有する蛍光材料を対象物に塗布し、その蛍光スペクトル の温度依存性を利用して非接触で温度測定を行うシステムであり、観測領域全面の 2 次元的な温度分布とその時間変化をリアルタイムでモニターすることができる。
欠陥構造
理想的な結晶は、原子やイオンが 3 次元的に規則正しく並んだ構造を取るが、実在 の結晶はそのような規則正しい構造のどこが狂った欠陥を必ず含んでいる。欠陥構 造には、次元の小さなものから点欠陥、線欠陥(転位) 、面欠陥(積層欠陥)があ る。
結合損失
常電導物質および常電導状態にある部分に結合電流が流れることによって発生す るジュール損失。
結晶成長機構
結晶を成長させること結晶成長というが、一般には単結晶を作製する場合に使われ ることが多い。例えば結晶性物質の融液を凝固点以下の温度にまで冷却する、ある いは蒸着法などでは気相から基板上に原子・分子を堆積させることにより結晶成長 がおこる。これらの成長過程において結晶成長界面において原子・分子が結晶内に 取り込まれていく機構を結晶成長機構といい、ファセット状界面の成長機構として は二次元的核形成、らせん転位等に起因した単分子層高さのステップが表面を移動 する機構が考えられることが多い。固相多結晶体の再結晶も結晶成長ということも ある。
結晶粒面内配向度
超電導層及び中間層等の結晶軸の揃い方の程度を示したものが配向度である.値が
小さい方が配向性が優れていると言える.基板に垂直な方向(膜厚方向, c 軸方向)
への配向が面外配向,基板の長手方向( a-b 面)の配向が面内配向である.YBCO の面 外配向度(・・)は,(005)または(006)面の X 線回折ロッキングカーブ測定の半値全 幅で,面内配向度(・・)は,(103)面の X 線極点図測定を行い,その・スキャンピ ークの半値全幅で評価する。
ケーブル・イン・コンジット導体(CIC導体)
冷媒流路を内蔵した超電導撚線導体を、気密な管(コンジット)で覆ったケーブル。
ケーブル系統充電電流補償
主として地中送電線として用いられるケーブル送電線は、単位長あたりの静電容量 が架空送電線に比べて著しく大きいことから、ケーブル系統には大きい充電電流が 流れ系統電圧が上昇し、系統運用上問題となる場合がある。このような場合、現状 では、変電所に分路リアクトルを設置して、充電電流を抑制している。
ゲル前駆体
金属イオンが有機化合物や水酸基によりイオン的または化学的なネットワーク構 造を形成し、さらに水などの溶媒をそのなかに含有した状態の前駆体をいう。
限界送電電力
送電線で送れる電力は、過渡安定度、定態安定度、電圧安定性、電圧降下などの諸 制約により、熱容量以下となる場合がある。特に長距離送電線ではこの制約の影響 が大きいため、各種系統制御装置等により限界送電電力を向上させる必要がある。
顕微ラマン分光法
顕微ラマン分光法では、光学顕微鏡で拡大観察される物体の特定の局所にレーザ光 を集光してラマンスペクトルの測定を行う。ラマン分光では、系にレーザー(単一 波長)をあてた時の非弾性散乱成分を回折格子で分光し、強度を CCD で検出する。
顕微鏡と組み合わせることで、〜μm レベルの局所情報を位置情報とともに得るこ とが可能になる。
限流器
系統に流れる短絡電流を、電路に直列に抵抗やリアクトルなどを挿入して抑制する もので基本的に検出部、転流部(故障電流を系統から限流部へバイパスさせる)、
限流部、遮断部(故障電流が遮断能力以内になった後電流を遮断する)、復帰部か ら構成される。また、超電導体のクエンチ現象(常時は抵抗零、クエンチ発生時は 抵抗有)を利用するものも考えられている。
限流時間
限流器にインピーダンスが発生し、限流動作を開始してから電流が遮断されるまで の時間。
限流試験回路(LC 共振型)
コンデンサなどにエネルギーを蓄え、インダクタンスと限流器の直列回路に放電す る試験回路。
限流試験回路(インバータ型)
コンデンサなどにエネルギーを蓄え、アンプで整形して電力を供給する試験回路。
限流試験回路(系統直結型)
系統から変圧器を介して限流器に電力を供給する試験回路。
限流試験回路(合成法)
大電流と高電圧を別個に供給する試験回路。
限流試験回路(短絡発電機利用型)
短絡発電機から変圧器を介して限流器に電力を供給する試験回路。
限流電流
最終限流インピーダンスを呈することによって抑制される故障電流の交流成分の 実効値。
限流電流最大値
限流器によって抑制される故障電流の最大値。
限流電流動作責務
限流器単体で定めるものと遮断器動作責務との強調を強く意識するものとがある。
限流動作開始時間
故障発生後、限流動作を開始するまでの時間。
限流動作開始電流
限流器が動作開始する電流レベル。
[こ]
高圧合成法
原料を圧力媒体内に密閉して、GPa(ギガパスカル 10
9Pa)のオーダーの高圧下で 熱処理する合成手法。構成元素の陽イオンと陰イオンの圧縮率の違い、あるいは高 密度相への転移により、常圧下では合成できない超電導物質を得ることが可能とな る。
高温安定 RE211 相
RE-Ba-Cu-O 系において RE123 相はその包晶温度以上で RE211 相と Ba-Cu 過剰な液 相とに分解溶融する。ここで RE211 相は RE123 相に比べ高温においても液相と安定 に共存するため、RE123 に比べ高温安定相であるといわれる。
光学伝導度スペクトル(σ(ω))
反射スペクトルを クラマース・クロニッヒ (K-K) 変換して得る。物質による光の 吸収の強さに対応する物理量。
光学反射スペクトル
物質表面に色々な波長の光をあてた時の反射率を波長の関数として表わしたもの を反射スペクトルという。使用波長領域は遠赤外、赤外から、可視、紫外領域に及 ぶ。物質の電子状態や格子振動を知ることができる。
高強度化機構
材料の機械的強度を高めるために考えられるモデル。合金化、複合化等が考えられ ている。超電導線材は多層構造をなし、線材の強度保持は基板によりなされており、
基板の材質の強化には合金化、コア材を用いた複合化が用いられている。
合金化
2種以上の金属元素を混合したものを合金という。金属元素のほかに炭素、硅素な どの非金属元素を含むものもある。合金の組織には固溶体、共晶(共融混合物)、
化合物(金属間化合物)あるいはそれらが共存するものなどがある。
格子対応度(格子整合度)
基板結晶と成長結晶の格子定数の差の大きさを示す度合いで(a
sub-a
epi)/a
epiで与え られる。ここで a
subは基板結晶の格子定数、a
epiは成長する結晶の格子定数を取る のが一般的である。一般に格子対応度が小さいほど配向が取りやすく、また欠陥の 少ない結晶が成長できる。
高磁界型低温レーザ顕微鏡(HF-LTLSM)
定電流バイアスした超伝導試料表面に、集光したレーザビームを照射し局所的な温 度変調を加え、電圧応答を観測する。レーザ照射位置からの情報を選択的に得るこ とが出来ることから、数ミクロンの分解能で線材内の損失分布の観測が可能となる。
超伝導マグネットと組み合わせることによって高磁界下の観測に対応できる。
高周波同軸ケーブル
無線周波数(1KHz〜)帯で使用される同軸ケーブル。同軸ケーブルは1本の中心 導体と、これを同心的にかこむ外部の円筒形の導体とを組み合わせたもので、高周 波用の伝送線として用いられる。
高速フーリエ変換(FFT)
ドキュメント内
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