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スケール不変曲線特徴量

ドキュメント内 ベクタ化による人工画像の 高能率符号化 (ページ 61-65)

第 5 章 曲線の不変特徴量と編集性 51

5.3 スケール不変曲線特徴量

-0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1

-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5

-σ σ

A0

A1 A 2

A3

Curvature σ=1.0

図5–1: 曲率演算子の応答(自発表 [66]より引用)

ここで“”はtに関する畳込み演算子である.

様々なスケールにおける曲率は正規化されるべきである.ここで,以下の曲率演算子を導 入する.

G0xG00y−G00xG0y

(G0x2+G0y2)3/2 (5·12) ここで,G0G00はガウス関数の1次微分と2次微分である.この演算子はパラメトリック 曲線に作用できる.スケール正規化係数を定義するためにこの演算子を簡略化する.すなわ

ち,y[t] =定数 とする.この場合,曲率演算子は簡略化され以下で与えられる.

Cc1 = G00

(1 +G02)3/2. (5·13)

この演算子の応答を図5–1に示す.この図において4個の領域A0A1A2A3は同一の 面積であるとする.この面積をスケール正規化規範として用いる.すなわち,この領域の面 積をスケールによらず一定にする係数を選択する.例えばA2の面積は以下のように計算さ れる.

A2=

σ

0

−G00(t, σ)

(1 +G0(t, σ)2)3/2dt= 1

1 + 2πeσ4 (5·14)

スケール正規化係数は

1 + 2πeσ4と定義される.以下の節では,式(5·14)に基づくスケー ル正規化曲率を用い,その係数は曲率値同士の差を計算するために用いる.

ここで,スケール正規化係数には輪郭線長が含まれていないことが重要である.検出され た曲率は形状全体の大きさとは独立している.従ってスケール正規化曲率は輪郭素片から局 所特徴として取得できる.

5.3. スケール不変曲線特徴量 57

Curvature Difference of Curvature

Position

Scale Scale

Position

図 5–2: 曲率差DoCの構築手順(自発表[66]より引用)

5.3.2 Difference of Curvature

提案するスケール正規化曲率を用いることで,DoC(Difference of Curvature)によるス ケール検出手法を提案する.DoCはSIFTアルゴリズムにおけるDoGのアナロジーである.

DoCの構築手順を図5–2に示す.初期平面曲線はスケール変数σを変えた微分ガウス関数と 畳込まれる.図5–2の左側に示すように曲率スケール空間の集合を得るためにそれらの曲率 が計算される.図5–2の右側に示すように曲率差分(DoC)を得るために隣合うスケールの スケール正規化曲率を引き算する.スケールが幾何級数的に増加するように,隣合うスケー ルの比は一定とする.

DoCの中で極大値または極小値をとる点を特徴点として検出する.曲率を比較する点を 図5–3に示す.横軸は媒介変数tに基づく位置を表し,縦軸はDoCの値を表す.それぞれ の系列は異なるスケールを表す.xで印付けられた点は丸で印付けられた8近傍点と比較さ れる.

極大値や極小値である特徴点のスケールと位置は線形補間を用いて精度を向上させる.最 終的に高精度な特徴点はDoC空間での探索なしで検出できる.提案するスケール検出の例 を図5–4に示す.一方を他方の2倍の大きさにした二つの輪郭線から極大スケールを検出し た.予想された通りσ2の値はσ1のちょうど2倍になっている.ここで,隣接するスケール の比は予備実験から21/3とした.

実用上,再サンプリングやダウンサンプリング技法はノイズの多い輪郭線や巨大な輪郭線 に対していくつかの優位性がある[57, 62].MPEG-7の形状記述子で用いられている再サン プリングは,提案方式の中で使われていない.再サンプリングやダウンサンプリングに起因 する位置ずれの補正は大きな計算負荷を必要とする.なぜなら,DoCの計算は異なるスケー ルの同じ位置で実行しなければならないからである.

Difference of Curvature

Position

図5–3: 曲率差DoCの比較点(自発表[66]より引用)

-30 -20 -10 0 10 20 30 40

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

Difference of Curvature

Scale σ σ1=17.19

σ2=34.41 Original scale Doubled scale

図5–4: 一方を2倍に拡大した図形から検出されたスケールの例(自発表[66]より引用)

5.3.3 スケール不変な曲率記述

本論文では,特徴点のための記述方法には言及しない.記述方法は形状分類や形状検索,

コンピュータビジョンのようなアプリケーションに強く依存するためである.

そこでいくつかの形状記述方針を述べる.ある特徴点から始めて,輪郭に沿って曲率が得 られ,記述可能となる.ここで,特徴点の適切なスケールによる正規化が可能となる.この 方針はSIFT記述子のそれと同様である.他の方針は二つの特徴点の関係を記述である.こ の場合,二つの適切なスケールのうち一つを用いて,曲率値と二つの特徴点の距離を正規化 する.特徴点は単一の形状から抽出されるが,これに限定はされない.すなわち,複数の形 状から任意の特徴点の組合せが許される.

ドキュメント内 ベクタ化による人工画像の 高能率符号化 (ページ 61-65)