改めて自分の会社人生を振り返ってみると既にシニアと呼ばれる年齢に達したのかなと考えてしまいます。年齢的 には確かにミドル層ではないし、ましてや若手でも無い、現代ではシニアが適切な言葉として当てはまるのでしょう か、自分が若手の時代は諸先輩方をシニアとは呼んではいなかったような気もします、中年?熟年?名称は本人が好 むか好まざるかには関係なく決まっていくものであるようです。
各業界においてシニアと呼ばれる年齢もまちまちです、スポーツ界は競技大会の関係で年齢がはっきりしているよ うです。プロゴルフであれば50歳でシニア入り、最近はやりのアイススケートではなんと15歳でシニアと呼ばれてい ます。一般の社会人はどうでしょう。50歳、55歳、60歳…企業活力研究所は23年度の調査研究でシニア人材の新たな 活躍に向けたあり方についての調査研究に取り組みました。折しも雇用延長の法案の時期にも重なり各企業も対応に 追われているなか、幅広い層へのアンケートや企業の人事担当者や有識者から貴重なご意見を聞く機会に恵まれたと 思います。当然ながら討議している皆さんもシニア層であり、自分自身を投影しながらの意見交換にはある種の憂い が感じられました。会社のために働いている感のある若手・ミドル層とは違ってシニア層は自分の人生と会社生活を 秤にかけている実態が見えてきます。少し前の統計で恐縮ですが大正時代はまだまだ人生60年の時代、50歳で定年に なり、おおよそ10年ほど余生を楽しむ人が平均的であったことを考えると現代では男性は80歳、女性は90歳と寿命は 格段に延びています。多くの企業がシニア人材と上手に向き合っていく時代であることを思いつつ、現実の壁にぶつ かっているのではないかと思っています。若手・ミドル層もいつか迎える道としてシニア人材との共生を図る社会の 構築が確かに必要となってきていると感じます。
調査研究では無記名アンケートで自由な意見を記入して頂いています。ともすれば普段聞こえてこない若手・ミド ル層の真摯な思いに触れることができたと思っています。自分が若手の時に感じた先輩への思いを頭に思い出し、そ して自分がシニアになった現実と照らし合わせると、若手・ミドル層の自由記述は一つ一つがシニア層に対する大切な アドバイスに聞こえてきました。このコラムを読んでいただいたシニア層の方(もちろん若手・ミドル層の方も)是非 報告書の最後にまとめてあるアンケートの自由記述の所を一読して下さい。きっとなにかヒントが見つかると思います。
この文章を皆様が御覧の時は既に私は出向元に戻っており、新たなシニア人生を送ることになります、またいつの 日か皆様とお会いできる日を楽しみにしています。
(坂口 博重)
コ ラ ム
―アジア人財資金構想プロジェクトサポートセンター事業終了のお知らせ―
昨年度を持ちまして、アジア人財資金構想プロジェクトサポートセンターの事業が終了となりました。
企業、教育機関の皆様をはじめ、多くのご関係者の皆様に支えられて運営してまいりました。皆様のご支援・
ご協力に深く感謝申し上げます。
―会議室の移転・集約化のお知らせ―
編 集 後 記
7 月後半からロンドンオリンピックがいよいよ開幕となります。日本選手の活躍を大いに期待し、応援したいと思 います。各種目で注目すべき選手は沢山おりますが、特に私とほぼ同世代の室伏広治選手(37 歳)には、惹かれる ところが多々あります。日本人離れした強靭な肉体と、輝かしい実績を誇る最強のアスリートなだけに、私はやはり オリンピックでは一番輝いている色のメダルを期待してしまいますが、室伏選手の言葉を聞き、改めて考えさせられ ることがありました。
「メダルの色は何色でも、重要なことはそこに向かって努力していくこと。」
日本中からの期待を背負い、常人では耐えうることが難しいプレッシャーの中でも、焦らずに自分に向き合い、毎 日毎日辛く苦しい練習を積み重ねている室伏選手だからこそ言える言葉ではないでしょうか。
日々の仕事や生活の中でも、いい成果や結果を出すことばかりを思い描いて、焦りが先行し、肝心の行動が疎かに なってしまうことがあります。成功のイメージは大切ですが、そこで足を止めるのではなく、やるべき事を着実に積 み重ねていく姿勢は忘れずに何事にも取り組んでいきたいと思います。
今号の季報では、巻頭言で JX ホールディングス(株)取締役常務執行役員の川田様、コラムで神戸大学准教授の 與三野様にご執筆いただいております。大変興味深い内容となっておりますので是非皆様にお読みいただければと思 います。 (小西 広晃)
退 任 ご 挨 拶
2010 年 5 月 17 日企業活力研究所に出向し、早 2 年、任期を終えてこの度出向元へ戻ることとなりました。約 16 年間、
書籍・情報誌などの企画・執筆・編集・制作などに携わってきた経験を活用し、研究所の活動に貢献できればと、業 務に取り組んでまいりましたが、勝手が違い、戸惑うことも多々あり、ご迷惑をおかけしたことを心苦しく思ってお ります。そのような中、研究会・委員会の委員・関係者の皆様に、都度力強く支えていただき、なんとかここまでやっ てくることができました。言葉で言い尽くせないほど感謝しております。本当にお世話になり、貴重な経験をさせて いただき、誠にありがとうございました。皆様の一層のご活躍とご健勝を心からお祈り申し上げております。
(石川 眞紀)
着 任 ご 挨 拶
6 月より当研究所に入所致しました金井と申します。常設委員会では「経営戦略・産業政策委員会」、「業種別動向 分析委員会」、「雇用・人材開発委員会」、また研究会としては「人材育成研究会」を担当させて頂きます。
平成 24 年度の人材育成研究会で「企業におけるグローバル人材の育成確保のあり方」に関して来年 3 月に提言を 行うべく、現在事務局として研究会立ち上げの準備を始めております。
これらの分野に関してまだ不勉強であり、また、不慣れでもございますゆえ、ご関係者の皆様におかれましては委 員会、研究会の運営等に際しお手数をお掛け致しまして大変恐縮ですが、何卒ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し 上げます。 (金井 陽子)