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システムの拡張

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第 5 章 ライフライン通信システム 45

4. システムの拡張

この節では、本論文で提案したライフライン通信システムに対する拡張につい て、検討する。

4.1 モバイル IP への対応

本システムは、利用者が自分の端末を持ち歩いて異なる場所にて用いることも 対象としており、2節で示したように、利用者が移動をして新たなネットワーク に端末を接続した場合にも、動作可能である。すなわち、新たに接続したネット ワークでのIPアドレスの後、それに対応する地理的位置情報証明書などを取得 することができる。

一方、モバイルIP[27]を用いる場合、新たに接続した先のネットワークにおけ るIPアドレスである気付アドレスとは別に、自分のホームネットワークにおけ るホームアドレスを使い続けることができるが、地理的位置情報証明書はあくま でも気付アドレスに対して発行されるため、そのままでは、ホームアドレスに対 する位置情報証明をすることができない。

これに対応するには二つの方法が考えられる。一つは、気付アドレスとホーム アドレスの対応付けを管理するホームネットワークが、気付アドレスに対する地 理的位置情報証明書を利用して、ホームアドレスに対する地理的位置情報証明書 を発行する方法である。これにより、そのホームアドレスと通信する相手は、同 じ枠組みのまま地理的位置情報証明書を扱うことができる。

もう一つは、そのホームアドレスと通信する相手が、気付アドレスとホームア ドレスの対応付けを把握管理している場合に、気付アドレスに対する地理的位置 情報証明書を、そのままホームアドレスに対する地理的位置情報証明書として認 識する方法である。

このようにして、ホームアドレスを用いた通信の場合でも、地理的位置情報証 明書を扱えるように拡張することで、モバイルIPにも対応することができる。

4.2 地理的位置情報証明書の拡張

地理的位置情報証明書には、地理的位置情報管理サーバが把握している地理的 位置情報が記載されており、その情報の精度は把握している範囲内で最も詳しい 情報となる。ライフライン通信において地理的位置情報証明書を利用する多くの 場合は、この把握している範囲内で最も詳しい情報が通信相手に伝わればよいが、

通信相手によっては、意図的に、精度の低い情報を伝えたい場合もありうる。例 えば、ある相手に安否連絡をする際に、位置を詳細に特定するレベルの緯度・経 度までは伝えたくない場合や、居場所に依存する情報取得をする際に、住所の詳 細までは伝える必要がない場合などが挙げられる。

このような場合の地理的位置情報証明書の利用を考慮すると、ユーザによって 精度が指定された地理的位置情報証明書が入手できることが望ましい。これは、

発行を受けるユーザが地理的位置情報管理サーバに対して、記載して欲しい精度 のレベルを指定し、サーバがそれに対応した地理的位置情報証明書を発行するこ とで実現することができる。

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