コンプライアンスとリスクマネジメントは内部統制の両輪として、
コーポレート・ガバナンスを支えています。帝人グループでは、いかなる状況でも 事業の継続を可能にするため、事業継続計画に取り組んでいます。
教材の開発とメンテナンス
■テキスト改訂、Q&A集・
ケーススタディ集の更新 教育の実施
■企業倫理推進者向け研修会
■コンプライアンスe-ラーニング実施
■階層別研修会 リスク対策
■緊急時安否確認訓練
■リスクの洗い出しと評価
■事業継続計画の策定
■地震訓練 企業倫理月間
■企業倫理ポスターの掲示
■セクハラ防止ポスターの掲示
■全員研修会の実施
■全員記名アンケートの実施 情報発信
■企業倫理Webサイトをイントラ掲載
■企業倫理アンケートの結果開示 ホットラインの運営
■全グループ社員への周知と個別対応
■ホットライン情報の開示(半期ごと)
年次計画と重点課題の設定
■コンプライアンス・リスクマネジメント部会で承認
当年度の反省と 次年度への教訓
■当年度の達成状況と 問題点抽出
CSRO監査:年1回
倫理意識・アンケート調査:年1回
Plan
Action Do
Check
コーポレート・ガバナンス 公正性・透明性・独立性のある経営体制
コンプライアンス リスクマネジメント 内部統制
法令、社会規範なら びに社内規則を遵守 し、健全な企業風土を つくる活動
企業が抱えるリスク を評価・予防し、制御 する仕組み・制度・教 育
企業倫理・リスクマネジメント活動のPDCAサイクル 企業倫理とリスクマネジメントの位置づけ
企業倫理・コンプライアンス活動 帝人グループの「企業行動規範」、「企業 行動基準」は、それぞれ
2006
年、2007
年 の改定により最近のCSR
としての社会的 要請まで盛り込んでいます。さらに「企業行動基準」については、
2006
年以降、海外 の主要グループ会社がそれぞれ米国版、EU
版、中国版、タイ版、インドネシア版を 策定しています。これらの企業倫理基準に 関する教育が、すべてのグループ会社で 年に1
回以上実施され、企業倫理が社員に 十分浸透することをめざしています。2008
年10
月の企業倫理月間では、日 本語だけでなく英語、中国語、タイ語、イン ドネシア語で、CEO
からのメッセージと企 業倫理月間告知ポスターを作成して国内 外グループ会社に配布し、各社が職場ごと の全員研修に取り組みました。コンプライアンス
e-
ラーニング2004
年以来、毎年、未受講の管理職・中 堅社員層の指名者などを主な対象にコン プライアンスe-
ラーニングを実施してい ます。2008
年は、その教材の一部を圧縮 したミニコースも提供し、受講層をひろげ ました。帝人グループでは、コンプライアンスと リスクマネジメントはコーポレート・ガバナ ンスを支える内部統制の柱であると位置 づけています。両者を統合して運営し、役 員・社員が一体となって啓発活動に努めて います。コンプライアンスは健全な企業風 土を形成する活動と考え、業務関連法令 や社内規程を含めた企業倫理を周知徹底 する教育を実施。また、リスクマネジメント は企業が抱えているリスクを評価・予防す る活動として捉えて、リスク制御のしくみ や制度、訓練等を実施しています。
CSRO
監査の結果コンプライアンス・リスクマネジメント活動 の当年実績(期間
1
月1
日〜12
月31
日)に ついて、2003
年度以降、毎年2
月にCSRO
(グループ
CSR
責任者)による監査を実 施しています。この監査では、各グループ 会社および事業グループが提出する調査票に基づき、コンプライアンス・リスクマネ ジメント活動の実績に加え、重大な法令違 反および事件・事故の有無を確認していま す。
2008
年度のCRM
活動調査票は国内 グループ会社77
社中63
社、海外グループ 会社64
社中30
社から提出がありました。2008
年にCEO
およびCSRO
に報告さ れたグループ内の主要な事件・事故につい て、重大なものはありませんでした。ただ し、社内的にとくに問題視した違反行為と して、社員が業績を過大に見せようとして 行った経理上の違反が2
件ありました。い ずれも国内で起きたもので、人事処分と再 発防止策を実施しました。なお、人権侵害 に関わる重大な案件はありませんでした。コンプライアンスとリスクマネジメント
社会性報告 Corporate Ethics Opinion Box
(社内英語版イントラ、海外)
企業倫理意見箱
社内イントラ(Eメール、電話、手紙)
コンプライアンス・ホットライン 外部法律事務所(Eメール、電話)
セクハラ・ホットライン 外部機関(Eメール、電話)
社外通報受付窓口 インターネットHP
グループ役員・社員
CS OR︑ CS R企
画室長
社外 取引先
CSR企画室 担当者 匿名可
匿名可
匿名可
匿名可
実名
帝人グループのホットライン セクハラ危険度チェッククイズ
2003
年度以来、セクシュアル・ハラスメ ントまたはパワー・ハラスメントに関して社 員個人がゲーム感覚で回答できる「危険 度チェッククイズ」をイントラネットに掲示 しています。2008
年は、ジェンダーバイア ス(男らしさ、女らしさに関する偏向・偏見)度のチェッククイズとした結果、約
2,700
名の参加がありました。企業倫理ハンドブック全員記名アンケート 企業行動規範・企業行動基準への関心・
理解をより一層浸透・徹底させるために、
昨年に引き続き
2008
年10
月より2
カ月間、「企業倫理ハンドブック全員記名アンケー ト」を実施しました。今回は国内グループ 会社
59
社の役員・正社員・非正規社員(合 計14,300
名弱)を対象として実施し、合計 約10,300
名の回答を得ました(回答率約72
%)。倫理意識調査アンケート
倫理意識のモニタリングを目的に、国
内グループ社員を対象に無作為抽出(約
10
%の社員)で倫理意識調査アンケート を1999
年以来、毎年実施しています。2008
年度は約1,350
人(嘱託・パート社 員含む)に依頼し、約950
人の回答を得ま した(回答率約70
%)。計52件
パワーハラスメント 15件 社内・社員の秩序
(公私のけじめ等)
12件 その他 6件
環境・安全・健康 4件 不正取引・経費等不正請求 3件 個人情報保護 3件
労働コンプライアンス 3件 セクシュアルハラスメント 2件
人事・
労務管理 4件 2008年度の社内・社外からの相談・通報内容
■社会の規範だ ■よい方だ ■世間並みだ
■やや問題 ■欠如している
(年)
2006 2007
2008 (%)
0 20 40 60 80 100
質問 帝人グループの倫理意識をどう思いますか
帝人グループ企業倫理月間ポスターと大八木社長
相談・通報制度(ホットライン)の運営 帝人グループのホットラインは、グルー プ内の法的、倫理的に不適切な問題の発 生に対して組織内で解決することを目的と しています。企業のリスクマネジメント機 能に加え、悩んでいる相談者に解決の手 がかりを与えるためにも大いに役立って います。
帝人グループの相談・通報制度は
1999
年にイントラネットおよび外部委託機関に 窓口を設けて開始しました。利用できる社 員は、正社員、非正規社員を含みます。さ らに、2006
年には社外取引先向け窓口を ウェブサイトに設けています。ホットラインは相談・通報者保護に十分配
慮し、法律や社会規範、社内規程に基づき、
CSRO
の裁定のもとに運営しています。重 大なリスク案件はTRM
コミティー(トータ ル・リスクマネジメント委員会→P23
)にも 報告され、トップマネジメントが対処します。また、教育的見地から、社員からの相談・通 報について、個人のプライバシーを守りつ つ、その内容と会社対応の概要を、半期ご とに社内に情報開示しています。
2008
年度は社員・社外からの相談・通 報が52
件(50
人)ありました。通報件数は 開始時より年々増えています。社会性報告 コンプライアンスとリスクマネジメント
リスクマネジメント活動
事業継続計画(
BCP
)の進捗 海外の企業倫理活動海外の企業倫理活動については、帝人 グループの基本方針を堅持しつつ、各国 の文化や伝統に配慮して着実に推進して います。
海外グループ会社でのコンプライアン スとリスクマネジメントの両活動を推進す るため、米国、欧州、中国、タイ、インドネシ アで、毎年コンプライアンス・リスクマネジ メント会議を開催しています。
2008
年度は、英語版のケースメソッド を使った教育も導入しました。米国のグループ会社の一部では、米国 版の企業倫理ハンドブックについて、国内 に準じた内容の社員アンケートを初めて 実施しました。
帝 人グ ル ープでは 、
2 0 0 3
年 度よりCOSO
※のガイドラインに準じ、リスクの 洗い出し、頻度と影響度によるリスク評価、リスクの予防と制御、危機対応訓練などリ スク管理を強化してきました。
2008
年度 も海外現地社員に対するヒートマップ(リ スク管理表)作成の研修会を開催するな ど、国内外の全グループ社員を対象に教 育を実施しました(→P43
下グラフ)。を受けても、事業が継続、または早期復旧 することをめざしています。
経営中枢機能
BCP
の実践帝 人 グ ル ー プ で は 、経 営 中 枢 機 能
(
CEO
以下のトップマネジメント機能)のBCP
を2006
年度に策定し、以降訓練を重 ね、見直しを行ってきました。2008
年度は 初動対応訓練に加え、経営陣による意思 決定訓練も行い、被災直後の対応から長 期化した場合における課題の抽出を行い ました。初動対応訓練では、首都圏直下の大規 模地震を想定し、東京・大阪本社で対策本 部を立ち上げ、ブロック隊による安否確 認・報告等を行いました。あわせて、衛星 電話や
WEB
会議システムを使用した通 信訓練や、「エマージェンシーコール」の 通報訓練も実施しました。また2008
年度 より、京阪神直下の大規模地震を想定し た大阪本社主体の地震訓練も実施してい ます。意思決定訓練では、被災直後から
1
週間 の間で起こりうる経営課題に対し、経営陣 が限られた時間の中で意思決定を行うこ とにより、事前準備事項や東京・大阪本社 の対策本部が担う役割を再確認すること ができました。事業継続計画(
BCP
)とは、「企業が事 故や災害等の緊急事態発生時において も、事業活動を中断させないか、または中 断しても短期間で再開させ、中断に伴う企 業価値の低下から企業を防衛するための 行動計画」です。企業を取り巻くリスクは、地震、事故、災 害のほか、テロリズム、新型インフルエン ザなど多様化していますが、これらの被害
東京本社地震訓練(初動対応)
海外グループ社員への啓発(中国・上海)
03 04 05 06 07 (年度)08
5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0
10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0
(件) (人)
■リスク洗い出し件数 リスクマネジメント教育実施人数
3,229
1,050
3,514
2,710
3,796
4,662
3,698
7,407 7,783
3,724 9,419
3,990 3,229
1,050
3,514
2,710
3,796
4,662
3,698 7,407 7,783
3,724 9,419
3,990 リスク洗い出し件数とリスクマネジメント教育実施人数
※米国トレッドウェイ委員会組織委員会。内部統制 の枠組みのグローバルスタンダード