ールを見ていただくことが、ワコールと皆 様との「相互信頼」につながると確信してい るからです。背伸びをせず、飾らないワコ ールを見てもらうことで、皆様からの助言 もいただけるし、私たちも「自己変革」して いけると思うのです。
そのことに、会社も個人も躊躇すること があってはなりません。いわば「素の自分」
を出してこそ、本当のコミュニケーション が成り立つと思うからです。
従業員が「社会から必要と されている自分」を
実感できる会社にしていきたい
もともとワコールは、女性が活躍する部 署の多い会社です。商品企画、デザイン、
パターン、生産の現場、そしてお客様にじ かに接する販売の最前線…で多くの女性が 活躍しています。お客様の大半も女性で
しワコールは、ライン部門の従業員たちで 成り立っている会社です。この部門の人た ちのモチベーションを維持し、高めていく ことは、CSRで言うところのES(エンプロ イー・サティスファクション=従業員満足)
の実現を越えて、ワコールにとっては最重 要の経営課題です。「現場」が重視されてこ そ、商品と接客へのお客様満足も実現で き、社会との「相互信頼」も可能となります。
ポイントは、すべての従業員たちが「お客 様と社会から必要とされている自分」を実感 できること。そんな会社にしていくことが、
社長である私の重要な役割だとも思ってい ます。
人はなぜ仕事をするのかと言えば、報酬 を得るためだけでなく、自分の誠意を社会 に役立てるためだと思います。きれいごと ではなく、本気でそう思う従業員を育てて いくことが、ワコールのCSRのレベルア ップにもつながっていくと思うのです。
す。2001年より「女性共感企業」のスロー ガンを掲げていますが、私たちの「発想」や
「表現」や「行動」に、「女性共感」がどれほど 実践されているかをみたとき、まだまだ十 分ではないと私は思っています。
大切なのは、この「まだまだ十分ではな い」と認識することであり、そうしてこそ
「変革への挑戦」も可能になります。そのた めには、従業員がホンネを言える組織風土 でなければなりません。
私は地方に出かけたときには食事会など を開いて、ビューティーアドバイザーなど 現場の女性従業員とのコミュニケーション を図るようにしていますが、そんなとき、
彼女たちは飾らない「素の自分」を出してく れます。会社と上司への不満も口にしてく れます。
会社も大きくなるとマネジメント部門の 比重が増し、ややもすればラインよりスタ ッフ部門が重視されがちになります。しか
200,000 150,000 100,000 50,000 0
(単位:百万円) 連結
2004年 3月期 2005年
3月期 2006年 3月期 2007年
3月期 2008年 3月期 163.155 160,968 164,122 166,410 165,761
㈱ワコール
㈱スタディオファイブ
㈱ワコールデューブルベ
㈱七彩
㈱ハウスオブローゼ
㈱ピーチビジョン
㈱新栄ワコール(韓国)
㈱ワコールキャリアサービス ワコールサービス㈱
ワコール流通㈱
製造・販売会社その他の事業会社 国内国内海外 国内国内海外海外
製造・販売会社
㈱ワコール
㈱ピーチ・ジョン
㈱スタディオファイブ
㈱ワコールデューブルベ
㈱七彩
㈱ハウスオブローゼ
㈱新栄ワコール(韓国)
㈱ワコールキャリアサービス ワコールサービス㈱
ワコール流通㈱
株式会社ワコールホールディングス 国内海外
縫製会社その他の事業会社
九州ワコール製造㈱
北陸ワコール縫製㈱
新潟ワコール縫製㈱
宮崎ワコール縫製㈱
福岡ワコール縫製㈱
㈱トリーカ
広東ワコール有限公司
㈱ベトナムワコール 大連ワコール時装有限公司 上海雅蝶時装有限公司
㈱ウンナナクール
㈱マルカ タイワコール㈱
台湾ワコール㈱
インドネシアワコール㈱
㈱ワコールマレーシア ワコールシンガポール㈱
フィリピンワコール㈱
㈱ホンコンワコール ワコール(中国)時装有限公司
㈱ワコールフランス
㈱米国ワコール
ワコールスポーツサイエンス㈱
ニューアーボン㈱
㈱ワコールアートセンター ワコール中国人間科学研究所有限公司
㈱ワコールインターナショナルホンコン ワコールインターナショナル㈱
会社概要
(2008年3月末)社 名
創 業
創 立
資 本 金
株式会社ワコールホールディングス 1946年6月15日
1949年11月1日 13,260百万円
代表取締役社長 従 業 員 数 本 社 所 在 地
塚本能交 連結14,878名
〒601-8530 京都市南区吉祥院中島町29番地 TEL 075-682-5111(代)
事業内容●インナーウェア(主に女性用ファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア及びリトルインナー)、アウ ターウェア、スポーツウェア、レッグニット、その他の繊維製品および関連製品の製造・卸売販売及び小売販売を主な 事業としており、さらにその他の事業として、飲食・文化・サービス及び店舗内装工事などの事業を展開しています。
ホームページ●http://www.wacoalholdings.jp/
ファンデーション、
ランジェリー 74.4%
ナイトウェア 6.4%
アウターウェア、
スポーツウェア 5.4%
その他の繊維製品 及び関連製品 2.4%
リトルインナー 1.2%
レッグニット 1.1%
その他 9.1%
日本 84.2%
アジア 4.6%
欧米 11.2%
アジア:東アジア及び東南アジア諸国 欧 米:米国及びヨーロッパ諸国 ファンデーション、
ランジェリー 74.4%
ナイトウェア 6.4%
アウターウェア、
スポーツウェア 5.4%
その他の繊維製品 及び関連製品 2.4%
リトルインナー 1.2%
レッグニット 1.1%
その他 9.1%
日本 84.2%
アジア 4.6%
欧米 11.2%
アジア:東アジア及び東南アジア諸国 欧 米:米国及びヨーロッパ諸国
◆グループ売上高 ◆事業別売上構成 ◆地域別売上構成
◆ワコールグループ組織図
(2008年7月現在)● 編集後記
2年前の2006年9月、その日の関西CSRフォーラム(現:フィラ ンソロピー・CSRリンクアップフォーラム)は、ワコールの報告書に ついて参加企業の皆様と意見交換をする内容でした。その報告書に は6ページにわたり、ネガティブ情報(商品回収とお客様情報の流出)
を掲載しました。初めて経験した大きなトラブルを風化させてはい けない、との思いから、この号の核となる記事にしました。
一方、巻頭のトップメッセージでは、撮影した中から“一番イイ顔”
の社長が笑顔で登場しています。でも、この号においては“一番ふさ わしい顔”ではなかったのです。これは、各パートごとに編集を重 ね、それを合体し、一冊にまとめたからに他なりません。
つまり、部分最適の合計が必ずしも全体最適とはならないと気付 かされた日でありました。そのことを指摘いただいたのが、今回の 編集をお手伝いいただいた「共犯者」の尾﨑さんです。
今回の報告書は従業員の登場により、それぞれの従業員の仕事に かける思いや成果をレポートにしました。従業員一人ひとりの集合 体が企業であり、その一人ひとりの、毎日の仕事の、成果の総計が 業績です。同じ会社にいながら、まだまだ社内を知らない、知らせ ていない現実があります。組織が大きくなり、分業化され、一つの 部門にいくつもの担当が存在しています。でもその一つの部門、一 人の従業員の言動がワコールです。
今回のレポートでは、ワコールの全てを網羅できているとは言え ませんが、このレポートをどう活用するか…は今から始まります。
社会から信頼され、必要とされるワコールであり続けるために——。
皆様のご意見をお待ちしています。
㈱ワコールホールディングス 人事総務部 CSR担当部長 桂 一朗 今回、この冊子の制作にあたっては、数多くの従業員の皆さんに
取材をさせていただきました。それは私どもの希望でもあったわけ ですが、ワコールのCSRが従業員の一人ひとりにどれだけ浸透し、
各現場でそれがどのように理解され、具体的なアクションとしてど のように取り組まれているかを知りたかったからです。
データを揃えていただき、それを報告書のガイドラインにそって 編集し、一つの冊子にまとめるのは、ある意味では簡単です。しか し、そうした作りかたでは、企業の現場にあるはずの(あって当然 の)、個々の従業員のCSRについての疑問や反発、懸念や葛藤を見 ることはできず、また、現場に潜む「ドラマ」も見えてきません。
今回、多くの方に取材させていただくことで、そうした「ドラマ」
のいくつかに遭遇できました。お話しいただくなかで、感きわまっ
て眼に涙をうかべる従業員もいらっしゃり、彼ら彼女らの「感動」を 追体験させていただいたことは、私どもにとっては、仕事をこえた 意義ある経験となりました。
CSR活動の報告とは、数値だけの報告でこと足りるものではな いと思います。結果として数字に結実する現場の多彩な取り組みを
「虫の眼」でレポートすることも、「鳥の眼」とともに必要だと思うの です。今回の報告書は、ある意味では冒険でありましたが、この冒 険の「共犯者」にしていただいたことに感謝申し上げるとともに、ワ コールのCSRのさらなる深化を期待いたします。
㈱関西マガジンセンター 代表取締役 尾﨑 力
● 取材を終えて
対象期間
2007年4月~2008年3月
(ただし、上の期間前後の情報も一部含んでいます)
対象範囲
㈱ワコールホールディングスおよびグループ各社。なお、このレポート では㈱ワコールの活動を中心に報告を行っています。データについては それぞれの対象範囲を明記しています。
*レポートに登場する従業員のうち、会社名の表記がない場合は、㈱ワコールの 従業員です。
〈ワコールホールディングス コミュニケーションレポート2008〉