第 3 章 Google に従わない方が幸せになるかもしれない 7 つのケース 60
3.2 minSdkVersion はなるべく高くしよう
きだ」(
Supporting Different Platform Versions
*2*3)高い後方互換性を誇る
Android
プラットフォームでは、Android 1.6
向けに作ったアプリ ケーションが今でも元気に動作している例も稀ではありません。しかし、実際のところ今更minSdkVersion="4"
を指定してHT-03A
からNexus 9
まで元気に動作するアプリケーション を開発することは大変困難です。あれこれ理由をつけて、適切に高いminSdkVersion
を設定*1 Supporting Different Screens http://developer.android.com/training/basics/supporting-devices/screens.
html
*2 Supporting Different Platform Versionshttp://developer.android.com/training/basics/supporting-devices/
platforms.html
*3 あれっ、もしかして深読みすると「待ってもバージョンがアップデートされないデバイスは Android に非 ず」ってG様言ってる?
しましょう。
バージョン別シェア上位何 % までサポートするか
ひとつ目は、
Android
デバイスのバージョン別シェアから「上位何%
のデバイスをサポー トするか」の検討です。Android Devlopers
公式Dashboards
*4より、最新の情報が確認でき ます。執筆時2014
年12
月時点の情報ではFroyo
が0.5%, Gingerbread
が9.1%
となって いますので、minSdkVersion="15"
のICS Android 4.0.3
以降を対象としても、90.4%
のデバ イスがサポートできることになります。何年前のデバイスまでサポートするか
バージョン別のシェア情報はグローバルな話ですので、国内に限るとあまり参考にならな い指標かもしれません。そこで、ふたつ目は国内発売端末リストより「何年前に発売した端末 までサポートするか」を検討します。日本限定ではありますが、おおむね年
2
回各キャリア・メーカーとも(とくに最近は)バージョンが横並びで発売されますので効率の良い考え方で す。各キャリアのアップデート情報まで確認した上で対象バージョンを検討する必要があり ますが、
Wikipedia: Android
端末の一覧*5がボリュームが大きいにもかかわらずよくメンテ ナンスされていますので、発売日とアップデート傾向について参考になると思います。アプリケーション開発完了・サービスローンチ時のマイルストンタイミングを考慮し、「先 進的なサービスなので
1st
リリース時には2
年以内に発売した端末に限定する」「カジュアル なゲームアプリケーションではあるが、デバイススペックが低すぎるデバイスではサポート コストが上昇するのが厳しいため、2.5
年以内に発売した端末に限定する」などと具体的に考 え、ターゲットのフィルタリングをしましょう。標準でサポートされている機能に限る
3rd
パーティ製ライブラリの追加などで実現できるケースもありますが、Android
プラット フォームとして標準でサポートされている機能かどうかを基準に対象バージョンを絞る作戦 ももちろんあります。*4 Android Developers公式DashBoardshttp://developer.android.com/about/dashboards/
*5 Wikipedia: Android 端末の一覧 http://ja.wikipedia.org/wiki/Android%E7%AB%AF%E6%9C%AB%E4%
B8%80%E8%A6%A7
表3.1 機能別対応バージョン境界線ケースリスト
ケース minSdkVersion(Androidバージョン) 補足
Play開発者サービス 9(2.3.1) ※後述 External Display/Miracast 17(4.2)
Native RTL 17(4.2)
Android Wear 18(4.3) BLE(Centeral) 18(4.3) フルスクリーンImmersive 19(4.4)
NFC HCE 19(4.4)
BLE(Peripheral) 21(5.0)
Android Wear
やBLE
ことBluetooth Low Energy
のように非対応のデバイスでは代替が 不可能なものから、Native RTL
やフルスクリーンImmersive
の様に+αを狙いたい際の境 界線となるケースがあります。また、こう挙げてみると2014
年12
月の執筆時ではやはり「
Gingerbread
を切っていいか」が最大の焦点ということが見えてきます。主観では、Android 4.1
から4.3
で徐々に入ったProject Butter
(バターのようにUI
を滑らかぬるぬるにさせる ぜプロジェクト)の効果が大きいため、4.2
未満は(少なくともサービス1st
ローンチ時には)切っておいた方が無難じゃないかな、と思いますが…。
(補足) Play 開発者サービスとは
次は、
Google Play
のアプリ説明文より引用。Google Play
開発者サービスは、Google Play
アプリの更新に使用 します。Google Play
開発者サービスは、ユーザーの最新のプライバシー設定へのアクセス、高品質