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反応熱脱着ガスクロマトグラフィーによるポリプロ     ピレン中のヒンダードアミン型光安定剤の直接定量

第5章反応熱脱着ガスクロマトグラフィーによるポリプロ

とができた。

5.2実験

 Fig.5・1に反応を伴うTD−GC(反応熱脱離一ガスクロマトグラフィー・

Reactive thermal desorption−gas chromatography(R T D−G C))のための 熱分解一GCシステムの概念図を示す。この研究で用いた主たる装置は、ダブ ルショット型の熱分解装置(フロンティアラボ社製Mode1:PY−2010D)およびキ ャピラリーカラム(H:ewlett・Packard社製Ultra1,25m×0.22mm i.d.,膜厚 0.33μmの架橋メチルシリコンゴムを塗布)と水素炎イオン化検出器(F I D)

を装備したガスクロマトグラフである。

 試料および試薬

 Adekastab LA.68LD(旭電化工業社製、Mw≒1900)を高分子量H A L s として使用した。抗酸化剤Irganox1010およびIrgafos168(いずれもチバガ イギー社製)と共に高分子量HAL Sを含有するP P組成物を180〜190℃で5 皿in間、二一ダーでPPと添加剤を混練して調製した。Table5−1には、この ようにして調製したPP試料の組成比と添加剤の構造式を示す。使用したPP はメルトフローインデックス(MI)が1.0で、いかなる添加剤も含まない工業製 品である。

 アルドリッチ社製の25wt%一TMAHメタノール溶液を有機アルカリ試薬と

して使用した。

 RTD−GC測定

冷凍ミル(スペックス社製Mode16700)を用い液体窒素温度で粉末にしたP P組成物の試料を微量天秤(メトラー一トレド社製Model UMTZ〉で約0.15mg を秤量し、25wt%一TMAHのメタノール溶液2μ1とともに白金の試料

RTD temperature 

300 'C TlvlAEI (CH3)4NOH 

̲̲̲̲̲ 2 u1 of 25 wto/o methanol solution 

ca.150 ug'of 

powdered PP sample 

Fig.5‑1 Schematic diagram of the RTD‑GC system 

Table 5‑1 Amounts of the stabilizers in model PP composrtrons  Stabilizersa 

Composition 

No . 

Adekastab 

LA‑68LD 

(ppm) 

lrganox 1010 

(p p m) 

lrgafos 168  (p pm) 

PP‑l  PP・2  PP‑3  PP‑4  PP‑5 

l,OOO  2,500  5,000  l0,000  50,000 

1,000  l,OOO  l,OOO  l,OOO  l,OOO 

l,OOO  l,OOO  l,OOO  l,OOO  l,OOO 

a IA‑68LD : 

lrganox 1010 : 

J  H2coo‑

c,p  /oH2c ¥ /CH20 ¥ 

,   

CH 

B :1lc. H2c‑ ‑Hc¥ B'T'c:  Hcoo‑

/c¥  /CH  ‑cu2‑ B'T'c. 

cx, oH2c   ucoo ‑ r ' cu2coo‑

cu20  CH3  )¥l NHn  n = I or 2 

HO       

CH2CH2‑C‑OCH2 C 

lrgafos 168 : 

jo 

ホルダーに入れ、RTD−GC測定に供した。試料ホルダーを先ず熱分解装置 の室温に近い待機位置に装着し、次いでのキャリアーガス(He)の流通下

(50ml/血in)、熱分解温度を一定(300℃)にした加熱部分に落下させた。熱分解 装置で熱化学的に生成する微量成分をガスクロマトグラフヘ導入した。Heキ

ャリアーガスの本流はスプリッターによりキャピラリーカラムの入口で 1m1/minに減量した。カラム温度は50℃から300℃まで5℃/minで昇温し、300℃

で20分間保った。

 得られたクロマトグラム(パイログラム)の特徴的なピークの同定は、熱分 解装置に直接に接続した電子衝撃イオン化源(E I,70eV)を装備したGC−

MSにより行った。

5.3結果および考察

 HAL sの熱分解に対する有機アルカリの効果を検討した。Fig.5−2に400℃

での熱分解で得られたLA・68LD(約50μ9)のパイログラムを示す。(a)

はTMAHを添加しない場合、(b)は添加した場合である。GC−MSで決

定した特徴的な熱分解生成物の構造を、観測されたマススペクトルの主要なイ オンとともにTable5−2に孝す・通常の熱分解で得られたパイログラム

(Fig.5−2(a))にはLA・68LDの末端のピペリジン部分に特徴的ないくつかの ピーク(112,4および7)が見られる。ピーク2はピーク1と同一の分子量(MW:

︒139︶

を有するが、これは次のような観察結果から、熱分解時にHALS

(LA・68LD)のピペリジン部分に結合した4個のメチル基の1つが熱的な再 配列により形成された7員環構造と帰属した。すなわち、(1)m/z124のイ オンはテトラメチルピペリジン部分を含む成分(ピーク1,3,4および7)に共 通して存在するフラグメントの一つであるが、これはピーク2のマススペクト ルではほとんど消失している。(2)ピーク2のベースイオンm/z98は

(a) 

HN   l HN 

m  OH 

HN O‑C‑CH2‑CH=CH‑CH2‑C‑O    

(b )