現存のソーシャルメディアは上記 4 種類に分類できる、また「 Twitter や Facebook で直接的な宣伝広報を行ってもあまり効果なし」の理由はここからも分かる!
1) カゴメわくわくネットワーク 2) 花王「Go Go ピカピカ MAMA」
企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(1)
~カゴメわくわくネットワーク~
企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(1)
~カゴメわくわくネットワーク~
企業コミュニティサイト: カゴメのファンを増やすソーシャルメディア
☆企業コミュニティの中身:
カゴメトマトジュース用トマト「凛々子(りりこ)」の苗 応募受付中!
利用者(潜在顧客):、会員登録をしたうえで、カゴメトマトジュース専用 のトマトの苗が抽選で10000人に当たる。
→ 会員がサークルを作り、この苗を育てるプロセス をサークル上でワイガヤし、非会員にも公開する。
気に入った投稿には他の会員からの「いいね」
が貰える。この「いいね」ランキングが苗を育てる モチベーションや感動を生む。
→ こうして、ソーシャルメディア上にカゴメに対する
ファン心理が育っていく。サークルに一体感が生まれる。
→ 更に、このサークルの様子を見た外部者がサークルに
参加したくなる。サークルが広がったり、サークル数が増えたりする。
<サークル内では、ユーザは匿名でもなく実名でもないニックネームで呼び合う>
企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(1)
~カゴメわくわくネットワーク~
カゴメの戦略:
①カゴメというブランドには 楽しいストーリーや生活シーン があることを印象付ける。安全で安心、体や地球に優しい 優れたブランドイメージを植え付けることを 目的とする。
②潜在顧客は、そのストーリー作りに自分も参加できる、
という機会を与えられ、サークルに参加することでメンバー およびカゴメとの一体感や、ファン心理を持つようになる。
③こうして、企業と顧客・潜在顧客との間に心の絆が
生まれる。ここでは関係構築の成功がキーとなる。
企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(2)
花王「Go Go ピカピカ MAMA」
企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(2)
花王「Go Go ピカピカ MAMA」
企業コミュニティサイト: 花王のファンを増やすソーシャルメディア
☆企業コミュニティの中身:
GoGoピカピカママコミュニティ
利用者(潜在顧客):、会員登録をしたうえで、ママさん日記を綴り合う コミュニティサークル上のブログメンバーになる。
→ 会員がサークルを作り、子育て奮戦記をサークル上でワイガヤし、
非会員にも公開する。気に入った投稿には他の会員からの「いいね」
が貰える。この「いいね」ランキングがサークル参加のモチベーション や感動を生む。サークルは月齢ごとに別れており、同月齢どうしの 子供を持つ母親どうしの一体感が生まれる。
→ こうして、サークル上に花王に対するファン心理が育っていく。
サークルに一体感が生まれる。
→ 更に、このサークルの様子を見た外部者ママさんがサークルに 参加したくなる。サークルが広がったり、サークル数が増えたりする。
<サークル内では、ユーザは匿名でもなく実名でもないニックネームで呼び合う>
企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(2)
~花王 GogoピカピカMaMa~
花王の戦略:
①花王というブランドには子育てママの暖かいストーリー やママならではの生活シーンがあることを印象付ける。
安全で安心で充実した母親生活を支援するイメージを 植え付けることを目的とする。
②潜在顧客は、そのストーリー作りに自分も参加できる、
という機会を与えられ、サークルに参加することでメンバー および花王との一体感や、ファン心理を持つようになる。
③こうして、企業と顧客・潜在顧客との間に心の絆が
生まれる。ここでも関係構築の成功がキーとなる。
ソーシャルメディアによるマーケティング
<ソーシャルビジネス>の展開法
情報収集目的
潜在顧客との 関係構築 価値観の繋がり
現実生活の延長
Mixi(
マイミク)
Twitter(
実名
) Facebook(friend) Facebook(group)Miki(
コミュ
)GoGo
ピカピカ
Mamaカゴメわくわくネット
カカクコム 2 ちゃんねる
wikipedia
■ データが局在化し、情報量が比較的小さい世界:
情報量全体に人の関心が行届き、最適な解を決定することが可能 つまり 人間の関心の範囲 > 入手可能な情報量 というモデル
■ データが世界中に分散し、情報量が極めて大きい世界:
存在する情報全体に関心を払うことは不可能 → コスト(労力)を かけずに入手できる情報量で妥当でマシな解を決定せざるを得ない つまり 人間の関心の範囲 << 入手可能な情報量 というモデル
⇒ つまり「関心は有限、情報は無限」という経済学 (人間の視線の先が至るところ 広告だったら人間は何にも関心を払わない)
⇒ 医学全体の知識 vs 医師一人の関心範囲
⇒ 法律全体の知識 vs 弁護士一人の関心範囲
⇒ 有史以来初めて実現した経済モデル!!(ネットの力によって)
資料:Thomas Davenport and John Beck 『The Attention Economy: Understanding the New Currency of Business』
アテンション経済学という考え方
・現代社会では、インターネット空間全体が大きくなりすぎて、人間のアテン ションがその全てに行き渡っていない。一方で、人々のアテンションは何らか の行き場・拠り所を求めて浮遊している。
・その一方で、Google,Microsoft,Facebook,Twitter,Apple,Yahoo,楽天 等、
ITサービス産業の覇者達はその浮遊するアテンションを奪い合っている。
業種が異なるにもかかわらず、彼らは皆ライバルどうしである。
・また、東日本大震災時など、テレビやラジオ、新聞などのマスメディアが 利用不可能 or 利用価値低下状態になると、Twitterは実時間情報受発信 メディアとして、Facebookは安否確認・地域コミュニティメディアとして集中的 に機能し出す。これはマスメディアに向けられていたアテンションが一斉に ソーシャルメディアに向けられたため・・・
アテンション経済学という考え方 (2)
・つまり、浮遊するアテンションを待ち伏せすること、人々の想い・関心事の 行き先で待ち構えること。これがアテンション経済の勝者としての要件
・ビジネスにおいては、潜在顧客の思い描くストーリーや生活シーンにマッチ することを目的としたサービスや商品・製品をタイムリーに提供できること。
e.g.,エコ商品、ハイブリッドカー、オーガニック食品、クラウドコンピューティング サービス
・自治体・公共事業主体においては、市民や地域住民が信頼できる行政や 理想の暮らしストーリーにマッチする市民生活の姿を広く情報提示すること。
e.g.,双方向の情報交流サロン、顔の見えるサービス、防犯防災に強い街、フ ラットな関係
アテンション経済学という考え方 (3)
質問3) 皆さんに質問です!
潜在顧客の思い描くストーリーや、地域住民の 考える理想の暮らしストーリーの事例を挙げて みてください。更にそのストーリーを踏まえた 広告・マーケティングの方法を考えましょう。
ヒント:前者では、ハイブリッドカーやオーガ ニック食品に消費者が何を求めているのか?
後者では、自分が住む町の防犯防災問題に住民
が何を求めるのか?を考えてみましょう。
千葉市の Facebook ページ (2010 年 8 月:日本初 )
千葉市のモデル
責任者がまとめて情報発信 ( 広報課職員 )
部署間の繋がりがない → 縦割り行政 必要な情報の配信・確認に時間がかかる
責任者が 情報配信
情報を持っていても すぐに配信できない
56
佐賀県武雄市の Facebook ページ (2011 年 8 月 )
武雄市のモデル
•
誰でも情報を配信できる
と
Facebookでネットワーク状に広がっている
•
職員同士の繋がり促進で縦割り行政を排除
•
とにかく情報を公開する
58
・各自が必要な情報を配信
・市民、職員間での情報交換も自由
茨城県桜川市の Facebook ページ (2012 年1月)
桜川市のモデル
•
基本的なモデルは千葉市と同様
•
全職員が投稿 → 必要な情報をいつでも配信可能
•
情報配信が主なため、市民との意見交換が無い
観光情報 防災情報
イベント情報 放射線量
公共施設
ソーシャルメディアポリシーとは?
61
炎上を防ぐためのガイドライン
•
千葉市、武雄市
•
基本原則(法令や情報の取り扱いに関する原則)
•
留意事項
•
広報監の明記(広報監の決済が必要な情報の取り決め、責 任の所在を明記)
•
日本よりも厳格なアメリカ(ニューヨーク市、ハン プトン市)
•
権限と責任の所在を明確にしている
•
責任者、運営者、ベンダー、請負業者のポリシー遵守も明 記
62
•
行政のソーシャルメディア利用方法に関するガイドライン があると良い
•
誰を、いつ、どのようにが大切
• 誰に対するポリシーであるか
• 投稿された情報に対していつ対応するのか
• どのようにポリシーを守るのか
•
既にあるガイドラインを参考にする
•
ガイドラインを公開することで、職員だけでなく、市民に も行政の使い方を知ってもらう機会になる
炎上を防ぐためのガイドライン
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批判・炎上の元を作らない
•
批判・否定など、ネガティブな内容を投稿し ない
•
公序良俗に触れる話題を投稿しない
•
事実確認を行わずに、伝聞や噂段階の話題を 投稿しない
•
確実に了承を得ているものを除き、個人情報 を投稿しない
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