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(1)

       茨城大学工学部情報工学科 

       米倉達広

1

ソーシャルメディアの活用術

~ソーシャルメディアの活用と課題~

(2)

講座の概要

あらまし 

 事業の展開や地域の活性化を行ううえで、潜在顧客をはじめとする地域 からの注目や関心をどうやって集めるか?または事業や地産の魅力をどう やって情報発信するか?という課題は「地域の情報化」という問題に集約 されます。

 この講座では、この地域情報化にICTでどう立ち向かうか?について 考えていきます。具体的には、茨城県北地域の情報化に対する取組みとし て、常陸太田市を中心とした商業活動や公共サービスの活性化を目的とす る、我々研究グループでの活動の幾つかを事例紹介します。また、ツイッ ターやフェイスブックを用いた地域情報化の全国での事例について触れま す。これらが今後の茨城県北地域活性化の展開について検討する際の一助 となれば幸いです。

(3)

社会情報学

(情報学と社会学の融合学際分野)

3

ICTの活用にる社会や組織のガバナンス・地域情報化

地域住民のICT活用力の向上

デジタルディバイドの解消

地域の活性化・地域情報の流通手法改革

ICTを利用した社会の仕組み作り

調査・提案からスキーマ企画/システム企画まで

本講座:事業の推進におけるソーシャルメディアの役割について考察

する。公共サービスやビジネス展開にTwitterやFaceBookがどのように

機能するかを事例紹介する。

(4)

趣味、写真

ソーシャルメディアとは

4

社会的な繋がりを広げるメディア

(5)

事業推進のキーポイント

5

ビジネス展開で重要な点*

1)サービスや商品の質だけでなくその提供方法や知名度、

ブランド力向上のための工夫をする

事業モデル=コンテンツ(質・内容)×コンテキスト(仕掛け)

2)そのためには消費者の行動パターンを分析すること(マー

ケティング)

3)そのパターンに沿った消費者目線の戦略を立てること(ス

トラテジ)

そこで、消費者の行動モデルを調べてみると…

(原田保著:「無形資産価値経営」より)

(6)

インターネット時代の消費行動モデル

広告ビジネスが捉える消費行動モデルを覚えておきましょう!!

人間の消費行動:商品やサービスに気付いてから消費行動までのプロセスに関するモデル

「AIDMA」 (アイドマ)の法則: 

  Attention(注意)⇒Interest(関心)⇒ Desire(求)⇒Memory(記憶)⇒Action(行動);

1920年代にアメリカの販売・広告の実務書の著作者ローランド・ホールが提唱した「消費行 動」のプロセスに関する仮説。消費者があるモノを知り、それから買うという行動に至るまで のプロセスで、コミュニケーションに対する反応プロセスでもある。このプロセスは「認知段 階」「感情段階」「行動段階」の3つに分類。消費者が、まずはじめに製品やサービスに対して 注意をはらうようになる「認知段階」、次いで興味や関心を抱き、欲求し、記憶する「感情段 階」、最終的に購買行動を起こす「行動段階」の3段階から成る。

「AISAS」(アイサス)の法則: 

  Attention(注意)⇒Interest(関心)⇒Search(検索)⇒Action(行動)⇒Share(共有);

マスメディアやソーシャルメディアで、まずはじめに注意喚起が起こり、関心が沸くとその対象 をネット検索し、消費等の行動を起こした後にその情報を他者と共有する(カスタマレビュ、グ ルナビ投稿)という段階に至る。これにより消費者どうしで更なる注意・関心を得るというモデ  国内広告代理店最大手の電通が提唱し、2005年6月に商標として登録されたインター ネット時代の消費行動モデル。

(7)

AISASの事例(消費者行動)

例1 車を買い替える

燃費の良いセカンドカーが欲しいとき

①テレビでエコカーの宣伝を見る→②新聞チラシを チェック→③ネットで検索して仕様チェック&ユーザ コメントを漁る→④ディーラで試乗→⑤購入したら感想 をネットに投稿

例2 旅行時の宿泊予約

地方に数泊するためのホテル選び

①旅行雑誌購入→②行きたい場所・手段を決める→

③ネット検索でホテル・旅館のカスタマレビュを見る

→④そのまま楽天でネット予約→⑤旅行当日以降に感想 をカスタマレビュに投稿

AISASにはいろいろな新現象が隠されている!

(8)

8

はじめに  Twitterとは?

ゆるいつながり ~フォローする・されるの関係~

(9)

9

Twitterの特徴

勝手にフォローでき、勝手にフォローされてしまう

非対称な人間関係

(10)

10

Twitterの使い方

・最初に登録する名前は実名性を上げる必要はない  ⇒ 仮名・匿名可

・システムが理解できていない時に本名を明かす必要はない

・登録名(アカウント)は後で変更可能なので、Twitterへの自分の理解が深まった後に変更 すれば良い

・顔写真も最初は出す必要はない

・暫くして自分をPRしようという目的ができたら写真を使う

・写真も後から入れたり、変更が可能(似顔絵も可)

・最初のうちは、必ずしも発言する(ツイート)必要はない

・フォローをしている人々の発言を見ながら、自分の発言の仕方を考えて行けばよい

ソーシャルメディアは人間社会そのもの! 

⇒ マナーや倫理感・場の雰囲気を尊重すべし

(11)

実名性とは、その名称によってどのくらい本人が特定できるかの尺度として捉え られる。つまり「本人が特定できる度合い」である。現実の世界での実体とネッ ト上の仮想な存在がどの程度ヒモ付けできるか、と言い換えることができる。

・本名=戸籍上の氏名=世間一般に知られている名前、の場合は実名度100%

・毎回異なるコード名(名無しのゴンベイ)の場合は実名度0% の2つを両極端として、

・T.Yonekuraのように本名:「米倉達広」を知っているヒトならほぼ類推 できてしまうかどうか?

・「情報システム概論の著者・茨城大学工学部教員Y」のように、個人の属性 からほぼ特定できてしまえるかどうか?

などで実名性の大小が決まってくる。 また、

・芸名や一部のペンネーム、ハンドルネームのようにある程度知られており、 多くの大衆からのイメージが定着しているかどうか?

は知名度であり、実名性とは別の属性であるが、これを持っているヒトの場合に は芸名なども実名性を上げる要因になり得る。

 ⇒ これらを踏まえ、実名性の向上はソーシャルメディア上での発言の信頼性向上 と正の相関がある。ただし実名性は個人攻撃・誹謗中傷のリスクとも相関がある。

実名性ってなに?

(12)

質問1) 皆さんに質問です!

ネット上で自分の実名を出すこと

をどう思いますか? 

賛成?反対?その理由は?

(13)

13

Twitterの使い方

Twitter上でのフォロー

(14)

Twitter上で起きているフォローの動き

タレント A

政治家 B

著名人 C

声の大きい人 D

 匿名人 E

匿名人 F

匿名人 G

匿名人 H

匿名人 I

上流の人達(実名人)は下流の人達(匿名人か知名度低) から多くのフォローを受ける.これが目立つということ. 上流からフォローされると一気にフォロー数が増える.

⇒ 群衆アテンションがこぼれてくる.

上流の人達 下流の人達

フォローの向き

情報の向き

(15)

15

Twitterの使い方

Twitter上でのフォロー関係とつぶやきで何ができる?

事例1

鈴木さん

吉田さん

佐藤さん

渡辺工務店

知人どうしの フォロー関係

渡辺工務店:Twitterアカウントを作り、他のアカウントプロフィールを見て顧客になり そうな鈴木さんと佐藤さんを取敢えずフォローする、その後両氏(あわよくば吉田さん) からもフォローして貰えれば自社の情報が流せる(広報宣伝できる)のだが…

(16)

16

Twitterの使い方

Twitter上でのフォロー関係とつぶやきで何ができる?

事例2 園芸業者の例:商品入荷情報やオススメ情報など、つぶやいていきます! 中の人は、まだまだ見習いです!不慣れな点など多々あると思いますが、

温かい目で見守ってれると嬉しいですw  <フォロー数721 フォロワー数271>

(17)

17

Twitterの使い方

Twitter上でのフォロー関係とつぶやきで何ができる?

事例3

温泉旅館の例:福島県飯坂温泉にある旅館「××××屋」の軟式

ツイッターです。軟式ですので仕事以外の事を多くつぶやきますので

その点はご了承ください。 ⇒  <フォロー数228  フォロワー数218>

(18)

Twitterの使い方

Twitter上で企業広報宣伝するのは難しい…

Why?

1)ゆるい繋がり空間:心と心が繋がる空間では商売やビジネス

 の話題は不向き! ⇒ ヒトはフラット・公平な人間関係を作りたい 2)よほど興味が有るヒト以外は、こっちがフォローしても

 フォロー返しすらしてくれない!  <事例2のように>

3)じゃ営業以外の話題(軟式)でつぶやけば? <事例3のように>  でもそれではあまり意味が無さそう!

4)誰か「上流」の有名人を買収してフォローして貰えば良い?  そもそも有名人は買収されないし買収が発覚したらお互い最悪!

つまり、Twitterでの企業広報宣伝はあまり効果無し!

むしろ排除されることのほうが多い

(19)

Facebookはどうか

特徴

・実名登録が前提 ⇒ 経歴や出身校により旧友と再会

・実生活に基づく友達関係 ⇒相互に身元告知 ⇒安心感

・近況報告、写真、動画を共有 ⇒ 交友関係を拡大

・「いいね!」ボタンによる“褒めあい”“お勧め”

・プライバシーに配慮 ( 誰にどこまで公開するか設定できる )

・イベント情報の収集や参加表明

・友達リクエストの送信 ⇒相手の受理 ⇒友達承認!

 (つまり対称性がある)

(20)

Facebookの概観(1)

・ウォールは、自分の近況や、写真、リンク、動画

を投稿し、発信する場所

例えばこんなときに、ウォールへ投稿する。

・「今日、こんなに面白い出来事があった」と、伝えたい!

・楽しかった旅行の写真を、友人や知人に見せたい!

・お気に入りのスイーツを見つけたので、紹介したい!

・大事件が載っているホームページを、広めたい!

・偶然見つけたバンドが素敵だったので、PVを見てほしい

ウォールに投稿することをシェア(Share:共有)という

(21)

Facebookの概観(2)

ウォールの外観

(22)

Twitter との違い

・Facebookの対称性、Twitterの非対称性

・Facebook(対称性)

 友達にならなければ、相手の情報が見えない  友達になるために、友達リクエストを送る

 友達リクエストが相手から承認されれば、繋がりが出来る  リアルな友達と繋がっていく

 ただし、友達を「切る」ことの非礼を考慮する必要あり

・Twitter(非対称性)  友達の概念はない

 興味のある人を一方的にフォローする

 相手の許可がなくても、相手の情報が見える  相互フォローで友達に似た関係を構築できる  基本的にフォロー、フォロー解除は個人の自由  フォローを「切る」ことの非礼は感じなくて良い

(23)

Facebookの使い方

友達を作るために友達リクエスト送信⇒受信側の画面は?

(24)

Facebookでコネクション:友達探し

まずは検索

・名前、所属、居住地、出身校などのプロフィールで検索できる

・友達の友達を孫引きしていく

・コネクションサーチを使ってみる

(25)

コネクションサーチって?

・経歴や友達関係、所属、出身校等から友達候補を

教えてくれる

(26)

Facebookの「いいね」って?

(27)

Facebook の魅力 その1

基本的に人間関係・交友関係を構築する空間

・Web上の情報がlinkでなくてlike(いいね!)で繋がる

・友達探しがとても迅速

・リアルタイムで情報伝播できる

・Facebookから外部コンテンツへ自由自在にジャンプ

・人間による情報フィルターを通した「高付加価値」情報

・イベント情報の収集と参加表明

・イベントの告知・集客が容易

・未知のイベント情報へのアクセスが容易

(28)

Facebook の魅力 その2

より細かいプライバシー(情報公開範囲)設定が可能

⇒ 誰にどこまで見せるかを決めること!

(29)

Facebook の魅力 その3

利点1 Facebookは自分で決められる!

・Twitterと異なり、自分の好きな相手とだけ繋がれば良い

・公開範囲の設定により、発信した情報を勝手に見られない

・自分の交友関係を知られたくないときは隠せる

・手軽な「いいね」で互いに褒めあう文化が育つ

利点2 Facebookは無限に拡がらない!

・相互承認方式なのでフォローが無限大になることは無い

・その分、質の良い交友関係だけに絞ることができる

・友達の友達が繋がって、同質の交友関係を維持できる

・Mixiと異なり、匿名利用者からのプレッシャが無い

逆に言うと、広報・告知も無限には拡がらない!!

(30)

Facebook VS Twitter

大空間

小空間

いいね!が繋がりを生む

繋がりが緩すぎて発言 の効果が不明

(31)

ソーシャルメディアってどう活用するの?

個人の友達は増やせるがビジネスに使えない?

自分の商売に役立たないなら意味が無い!

組織やプロジェクトの宣伝・イベント告知には?

それならHPを充実させたほうがマシ!

ちょっと待って!ソーシャルメディアって一体何?

(32)

ソーシャルメディアの全体像は?

 

(武田隆:ソーシャルメディア進化論から)

情報収集に有効な 大きな情報空間

親密で暖かい 小さな空間 価値観の繋がり

現実生活の延長

第一象限:匿名性を保ちつつ

居心地の良い空間

第二象限:匿名性があり

情報収集に特化した空間

第三象限:実名参加で

情報収集に特化した空間

第四象限:実名参加で

現実生活の延長空間

(33)

ソーシャルメディアの全体像(1)

情報収集に有効 で大きな空間

親密で暖かい 小さな空間 価値観の繋がり

現実生活の延長

第一象限:匿名性を保ちつつ

居心地の良い空間

第二象限:匿名性があり

情報収集に特化した空間

第三象限:実名参加で

情報収集に特化した空間

第四象限:実名参加で

現実生活の延長空間

第一象限:実名を公開しないため、交友関係構築の際に個人攻撃等の危険性が無い。その反対に 対話の相手を現実世界で特定できない不安が残る。 例:GREE、モバゲー、MORPG

第二象限:実名を公開せず、情報を持ち寄ることを目的とするメディア。匿名性のため共有する 情報の信憑性が不安で、炎上などの危険性がある。 例:2ちゃんねる、カカクコム、wikipedia

(34)

ソーシャルメディアの全体像(2)

情報収集に有効 で大きな空間

親密で暖かい 小さな空間 価値観の繋がり

現実生活の延長

第一象限:匿名性を保ちつつ

居心地の良い空間

第二象限:匿名性があり

情報収集に特化した空間

第三象限:実名参加で

情報収集に特化した空間

第四象限:実名参加で

現実生活の延長空間

第三象限:実名を公開して情報を持ち寄ることを目的とするコミュニティ。実名性が高いため共 有する情報の信憑性があるが逆に窮屈さを感じる。 例:Facebook(グループ),Mixi(コミュ) 第四象限:実名を公開して、交友関係を構築するため個人攻撃等の危険性が残る。その反対に対 話の相手を現実世界で特定できるため発言が慎重になる。例:Facebook(friend),Twitter(実名)

(35)

ソーシャルメディアの全体像を整理すると?

情報収集目的 関係構築目的

価値観の繋がり(匿名性大)

現実生活の延長(実名性大)

Mixi(マイミク)

Twitter(実名)

  Facebook(friend)

Facebook(group)

Miki(コミュ)

GREE,モバゲー

MORPG

カカクコム

2ちゃんねる

Wikipedia

Twitter(匿名)

現存のソーシャルメディアは上記4種類に分類できる、また「TwitterやFacebook で直接的な宣伝広報を行ってもあまり効果なし」の理由はここからも分かる! 

→ なぜ効果が無かったのでしょうか?

(36)

質問2) 皆さんに質問です!

TwitterやFacebookはそれ自体として

なぜ企業の宣伝・広告に効果が無いの

でしょうか?前ページの図で説明して下さい。

ヒント:AISAS

(37)

ソーシャルメディアによるマーケティング

<ソーシャルビジネス>の展開法

情報収集目的

潜在顧客との 関係構築 価値観の繋がり

現実生活の延長

Mixi(マイミク)

Twitter(実名)

Facebook(friend)

Facebook(group)

Miki(コミュ)

GREE,モバゲー

MORPG

カカクコム

2ちゃんねる

wikipedia

企業と潜在顧客・既存顧客の間は、情報収集よりも関係構築が主目的! 何故? ⇒ 潜在顧客は囲い込みを嫌うとともに、独自の

情報収集手段を持っている。 →  AISASを思い出そう!

(38)

インターネット時代の消費行動モデル

広告ビジネスが捉える消費行動モデルを覚えておきましょう!!

•人間の消費行動:商品やサービスに気付いてから消費行動までのプロセスに関するモデル

•「AISAS」(アイサス)の法則: 

  Attention(注意)⇒Interest(関心)⇒Search(検索)⇒Action(行動)⇒Share(共有);

マスメディアやソーシャルメディアで、まずはじめに注意喚起が起こり、関心が沸くとその対象 をネット検索し、消費等の行動を起こした後にその情報を他者と共有する(カスタマレビュ、グ ルナビ投稿、「いいね」ボタン、リツイート)という段階に至る。これにより消費者どうしで更な る注意・関心を得るというモデル 国内広告代理店最大手の電通が提唱し、2005年6月に商 標として登録されたインターネット時代の消費行動モデル。

消費行動の後、「Share」によって他者に情報共有を行う。これにより潜在顧客 の「Search」を支援する。⇒消費行動に満足した顧客は、次の潜在顧客を消費 行動に走らせる! 

→  消費者と潜在顧客との間の関係構築・ソーシャルな関係

(39)

取りあえずフェイスブックでいいね!を受けるには?

① 自社コンテンツでよく「いいね!」されているコンテンツを知る

② 競合他社の人気の投稿を参考にする

③ ユーザーエンゲージ(ユーザーの「愛着度」)が高いページを参考にする

④ フェイスブックアプリの中で、人気のアプリを参考にする

自社の公式ページに「いいね!」ボタンをつけていれば、どのページで

「いいね!」が押されたのかをフェイスブックのインサイトで確認することができる

(40)

「新たなメディアがその特性に気付くとき

従来のメディアもまたその特性に気付く」

by マーシャル・マクルーハン

(41)

マスメディアVSソーシャルメディア

マスメディア: テレビ、ラジオ、新聞、雑誌

ソーシャルメディア: Twitter、Facebook、ブログ

・マスメディアの特性は、質の高いコンテンツを

広域に一斉に配信できる。しかし、視聴者から

の声を吸い上げるのは不利。

・ソーシャルメディアの特性は、個人宛のピンポイント

配信&双方向・実時間での情報授受ができる。

しかし、大衆への一斉配信は不可能&

コンテンツの質は保証されない。

(42)

マスメディアVSソーシャルメディア(2)

・マスメディアからのメッセージは、大衆のアテンション&

コンテンツの質の高さで勝負する時代!

・ソーシャルメディアからのメッセージは、個人に

宛てた親密さと、私から私への伝播力で勝負する時代

それぞれの長所を活かしたメディア融合型の事業戦略

が今後の鍵になる!

事業モデル=コンテンツ(質・内容)×コンテキスト(仕掛け)

(43)

ソーシャルメディアを利用したビジネスで

成功している企業の例

1) カゴメわくわくネットワーク 2) 花王「Go Go ピカピカ MAMA」

(44)

企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(1)

~カゴメわくわくネットワーク~

(45)

企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(1)

~カゴメわくわくネットワーク~

企業コミュニティサイト: カゴメのファンを増やすソーシャルメディア

☆企業コミュニティの中身:

カゴメトマトジュース用トマト「凛々子(りりこ)」の苗 応募受付中! 利用者(潜在顧客):、会員登録をしたうえで、カゴメトマトジュース専用 のトマトの苗が抽選で10000人に当たる。

→ 会員がサークルを作り、この苗を育てるプロセス をサークル上でワイガヤし、非会員にも公開する。 気に入った投稿には他の会員からの「いいね」

が貰える。この「いいね」ランキングが苗を育てる モチベーションや感動を生む。

→ こうして、ソーシャルメディア上にカゴメに対する

ファン心理が育っていく。サークルに一体感が生まれる。 

→ 更に、このサークルの様子を見た外部者がサークルに

参加したくなる。サークルが広がったり、サークル数が増えたりする。

<サークル内では、ユーザは匿名でもなく実名でもないニックネームで呼び合う>

(46)

企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(1)

~カゴメわくわくネットワーク~

カゴメの戦略:

①カゴメというブランドには楽しいストーリーや生活シーン

があることを印象付ける。安全で安心、体や地球に優しい

優れたブランドイメージを植え付けることを目的とする。

②潜在顧客は、そのストーリー作りに自分も参加できる、

という機会を与えられ、サークルに参加することでメンバー

およびカゴメとの一体感や、ファン心理を持つようになる。

③こうして、企業と顧客・潜在顧客との間に心の絆が

生まれる。ここでは関係構築の成功がキーとなる。

(47)

企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(2)

花王「Go Go ピカピカ MAMA」

(48)

企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(2)

花王「Go Go ピカピカ MAMA」

企業コミュニティサイト: 花王のファンを増やすソーシャルメディア

☆企業コミュニティの中身: GoGoピカピカママコミュニティ

利用者(潜在顧客):、会員登録をしたうえで、ママさん日記を綴り合う コミュニティサークル上のブログメンバーになる。

→ 会員がサークルを作り、子育て奮戦記をサークル上でワイガヤし、 非会員にも公開する。気に入った投稿には他の会員からの「いいね」 が貰える。この「いいね」ランキングがサークル参加のモチベーション や感動を生む。サークルは月齢ごとに別れており、同月齢どうしの 子供を持つ母親どうしの一体感が生まれる。

→ こうして、サークル上に花王に対するファン心理が育っていく。 サークルに一体感が生まれる。 

→ 更に、このサークルの様子を見た外部者ママさんがサークルに 参加したくなる。サークルが広がったり、サークル数が増えたりする。

<サークル内では、ユーザは匿名でもなく実名でもないニックネームで呼び合う>

(49)

企業コミュニティ型ソーシャルメディアの事例(2)

~花王 GogoピカピカMaMa~

花王の戦略:

①花王というブランドには子育てママの暖かいストーリー

やママならではの生活シーンがあることを印象付ける。

安全で安心で充実した母親生活を支援するイメージを

植え付けることを目的とする。

②潜在顧客は、そのストーリー作りに自分も参加できる、

という機会を与えられ、サークルに参加することでメンバー

および花王との一体感や、ファン心理を持つようになる。

③こうして、企業と顧客・潜在顧客との間に心の絆が

生まれる。ここでも関係構築の成功がキーとなる。

(50)

ソーシャルメディアによるマーケティング

<ソーシャルビジネス>の展開法

情報収集目的

潜在顧客との 関係構築 価値観の繋がり

現実生活の延長

Mixi(マイミク)

Twitter(実名)

Facebook(friend)

Facebook(group)

Miki(コミュ)

GoGoピカピカMama

カゴメわくわくネット

カカクコム

2ちゃんねる

wikipedia

(51)

データが局在化し、情報量が比較的小さい世界:

情報量全体に人の関心が行届き、最適な解を決定することが可能 つまり 人間の関心の範囲 > 入手可能な情報量 というモデル

データが世界中に分散し、情報量が極めて大きい世界:

存在する情報全体に関心を払うことは不可能 → コスト(労力)を かけずに入手できる情報量で妥当でマシな解を決定せざるを得ない つまり 人間の関心の範囲 << 入手可能な情報量 というモデル

⇒ つまり「関心は有限、情報は無限」という経済学  (人間の視線の先が至るところ 広告だったら人間は何にも関心を払わない)

⇒ 医学全体の知識 vs 医師一人の関心範囲

⇒ 法律全体の知識 vs 弁護士一人の関心範囲

⇒ 有史以来初めて実現した経済モデル!!(ネットの力によって)

 資料:Thomas Davenport and John Beck 『The Attention Economy: Understanding the New Currency of Business』

アテンション経済学という考え方

(52)

・現代社会では、インターネット空間全体が大きくなりすぎて、人間のアテン ションがその全てに行き渡っていない。一方で、人々のアテンションは何らか の行き場・拠り所を求めて浮遊している。

・その一方で、Google,Microsoft,Facebook,Twitter,Apple,Yahoo,楽天 等、 ITサービス産業の覇者達はその浮遊するアテンションを奪い合っている。 業種が異なるにもかかわらず、彼らは皆ライバルどうしである。

・また、東日本大震災時など、テレビやラジオ、新聞などのマスメディアが 利用不可能 or 利用価値低下状態になると、Twitterは実時間情報受発信 メディアとして、Facebookは安否確認・地域コミュニティメディアとして集中的 に機能し出す。これはマスメディアに向けられていたアテンションが一斉に ソーシャルメディアに向けられたため・・・

アテンション経済学という考え方(2)

(53)

・つまり、浮遊するアテンションを待ち伏せすること、人々の想い・関心事の 行き先で待ち構えること。これがアテンション経済の勝者としての要件

・ビジネスにおいては、潜在顧客の思い描くストーリーや生活シーンにマッチ することを目的としたサービスや商品・製品をタイムリーに提供できること。

e.g.,エコ商品、ハイブリッドカー、オーガニック食品、クラウドコンピューティング サービス

・自治体・公共事業主体においては、市民や地域住民が信頼できる行政や 理想の暮らしストーリーにマッチする市民生活の姿を広く情報提示すること。 e.g.,双方向の情報交流サロン、顔の見えるサービス、防犯防災に強い街、フ ラットな関係

アテンション経済学という考え方(3)

(54)

質問3) 皆さんに質問です!

潜在顧客の思い描くストーリーや、地域住民の

考える理想の暮らしストーリーの事例を挙げて

みてください。更にそのストーリーを踏まえた

広告・マーケティングの方法を考えましょう。

ヒント:前者では、ハイブリッドカーやオーガ

ニック食品に消費者が何を求めているのか?

後者では、自分が住む町の防犯防災問題に住民

が何を求めるのか?を考えてみましょう。

(55)

千葉市のFacebookページ(2010年8月:日本初)

(56)

千葉市のモデル

責任者がまとめて情報発信(広報課職員)

部署間の繋がりがない → 縦割り行政

必要な情報の配信・確認に時間がかかる

責任者が 情報配信

情報を持っていても すぐに配信できない

56

(57)

佐賀県武雄市のFacebookページ(2011年8月)

(58)

武雄市のモデル

誰でも情報を配信できる

TwitterとFacebookでネットワーク状に広がっている

職員同士の繋がり促進で縦割り行政を排除

とにかく情報を公開する

58

・各自が必要な情報を配信

・市民、職員間での情報交換も自由

(59)

茨城県桜川市のFacebookページ(2012年1月)

(60)

桜川市のモデル

• 基本的なモデルは千葉市と同様

全職員が投稿 → 必要な情報をいつでも配信可能

情報配信が主なため、市民との意見交換が無い

観光情報 防災情報

イベント情報 放射線量

公共施設

(61)

ソーシャルメディアポリシーとは?

61

(62)

炎上を防ぐためのガイドライン

千葉市、武雄市

基本原則(法令や情報の取り扱いに関する原則)

留意事項

広報監の明記(広報監の決済が必要な情報の取り決め、責

任の所在を明記)

日本よりも厳格なアメリカ(ニューヨーク市、ハン

プトン市)

権限と責任の所在を明確にしている

責任者、運営者、ベンダー、請負業者のポリシー遵守も明

62

(63)

行政のソーシャルメディア利用方法に関するガイドライン があると良い

誰を、いつ、どのようにが大切

誰に対するポリシーであるか

投稿された情報に対していつ対応するのか

どのようにポリシーを守るのか

既にあるガイドラインを参考にする

ガイドラインを公開することで、職員だけでなく、市民に も行政の使い方を知ってもらう機会になる

炎上を防ぐためのガイドライン

63

(64)

批判・炎上の元を作らない

批判・否定など、ネガティブな内容を投稿し

ない

公序良俗に触れる話題を投稿しない

事実確認を行わずに、伝聞や噂段階の話題を

投稿しない

確実に了承を得ているものを除き、個人情報

を投稿しない

64

(65)

まとめ

1.企業戦略、事業モデルいずれもコンテンツとコンテキストの両方が重要    → 流行らせるための仕組み作りを考える新時代

2.インターネット時代の消費者の行動はAISAS、つまりAttention, Interest,   Search,Action, Share;特にS・A・Sのリズムを知るべし

3.特にSearchとShareによって消費行動モデル自体がソーシャル性を持つ 4.Twitterの特色は非対称で上流・下流のできやすい中規模空間、

  Facebookの特色は対称で顔の見える小規模空間、使い分けが必要

5.マスメディアはコンテンツ勝負、ソーシャルメディアはコンテキスト勝負   融合すれば最強のメディアになる

6.消費者のアテンションを誘引し、彼らが思い望むストーリー

  の行き先をプロデュースすればソーシャルマーケティングの覇者となる 7.企業と潜在顧客、公共事業主体とサービス享受者の間にフラット

  でフレンドリーな雰囲気を作ることが事業成功の秘訣

 <行政HPのFacebook化は始まったばかり!まだ成功事例とは言い難し>

参照

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This program, at 2 to 4 ounces per acre can be used in the fall to provide residual weed control in fields that will be planted the following spring with field corn, peanut or soybean

目名 科名 種名 学名.. 目名 科名

For postemergence weed control, this product should be applied through a hooded or shielded sprayer or at layby, at 2 fluid ounces per acre, in combinations with MSMA or at 1 to