• 検索結果がありません。

ソフトウェアアカウンタビリティ機能の実現に関す る考察る考察

第 5 章 法令実働化情報システムのア カウンタビリティカウンタビリティ

5.4 ソフトウェアアカウンタビリティ機能の実現に関す る考察る考察

アカウンタビリティ機能を実現するための情報がLEIS作成過程のどこに存在す るのかをまず考察する.

図 5.9に,われわれが想定しているLEISの開発プロセスを示す.LEIS開発プ ロセスの概要を以下に示す.

• 平文で表現された規則(法律)は,自然言語処理により「論理表現」に自動 変換される.

• 論理表現は法推論機構により自動解析され,矛盾が検出される.矛盾解消は 人手により行う.ここまでのサイクルを法令デバッギングと呼ぶ.

• 法令デバッギングにおける中間表現はLEIS設計の入力となる.これに関し て2つの方式を検討中である.

クラス図を自動生成する.

利害関係者のワークフローを利用して規則の使い方に関する情報を補足 した後,論理表現にあらわれる概念を利用してユースケースを作成し,

ユースケース駆動型ソフトウェア開発方法論にしたがってクラス図を設 計する.

図5.9: 3種のアカウンタビリティ機能とLEIS開発プロセスとの関係

• コンポーネント設計手法に基づき3層モデルアーキテクチャを採用してシス テムを自動生成する.

上記の処理の流れにおいて,ソフトウェアアカウンタビ リティに関与する情報 は,図5.9の以下の箇所に保持される.

• 論理表現  タイプ1のアカウンタビ リティ機能を実現する際の,すなわち,

法令デバッギングの一次情報となる.

• 対応関係  論理表現とクラス図の対応関係を保持する.タイプ2のアカウン タビ リティ機能を実現する際の一次情報となる.

• 論理表現,対応関係,システムの実行履歴  タイプ3のアカウンタビ リティ 機能を実現する際の一次情報となる.

上記,論理表現と対応規則を利用して,ソフトウェアアカウンタビ リティ機能 を以下のように実現する予定である.

• タイプ 1のアカウンタビリティ 法令デバッギングの過程に機能を盛り込む.

• タイプ2のアカウンタビリティ 対応関係を保持するデータベースと検索シ ステムを開発する.

110 第5章 法令実働化情報システムのアカウンタビ リティ

図5.10: タイプ3のアカウンタビリティ機能の実現方式

• タイプ3のアカウンタビリティ システムの実行履歴を保持する履歴データ ベースを設計し,問合せの内容と実行履歴を利用して,対応関係のサブセッ トを特定する.これにより論理表現のサブセットが特定できる.

これ以降は、タイプ3のアカウンタビリティ機能の実現方式に議論を限定する.

タイプ3のアカウンタビリティ機能は図5.10に示す方式に基づき実現する.アカ ウンタビ リティ機能として必要なのは以下の2つの機能である.

• 関連する社会規則を特定する機能.

• 特定された社会規則がどのように適用されたのかを説明する機能.

このうち,関連する社会規則を特定する機能は以下の手順で実現する.

• インターセプタプロキシ( 次節で導入する )がシステムの実行履歴を記録 する.

• 実行履歴のうち,呼出し系列の情報をもとにして実行に関与したクラス群を 特定する.

• クラス群と論理表現の対応構造を利用して,論理表現の部分集合を特定する.

• 論理表現はアカウンタビ リティ木の葉として表現されている.

• 実行履歴のうち,引数の値等は,質問者の状況を表すデータとして説明に利 用する.

• 上記の結果のうち,利用者の質問に関係する部分を特定し,利用者への回答 を作る.

以後,図5.10に該当する情報構造と機能を持つソフトウェアモジュールをソフ ト ウェアアカウンタビリティモジュールと呼ぶ.

なお,上記の実現法とは独立に,利用者からの質問と,法理論によって型付け されたアカウンタビ リティ木との間で,ベクトル空間法を用いて照合を行い,質 問に該当する規則と関連規則を取り出す方式も試みている[48].

5.5 既存システムにアカウンタビリティモジュールを装