第 9 章 L A TEX でプレゼンテーションをする 79
9.7 オーバーレイの指定
オーバーレイとはプレゼンテーションの画面の一部を見えなくしていく手法です。余り込み入っ たことをすると見ている人の思考を妨げますので使い図偽に注意しましょう。
9.7.1 箇条書きの項目を順番に表示する
次の例は箇条書きの項目を順番に表示するものです。
オーバーレイの例
1番目です
HILANO (KAIT) オーバーレイの例 2009/4/11 2 / 2
オーバーレイの例
1番目です 2番目です
HILANO (KAIT) オーバーレイの例 2009/4/11 2 / 2
オーバーレイの例
1番目です 2番目です 3番目です
HILANO (KAIT) オーバーレイの例 2009/4/11 2 / 2
図9.1: 箇条書きの項目を順番に表示 この部分は次のようになっています。
1 \begin{frame}
2 \frametitle{オーバーレイの例}
3 \begin{itemize}[<+-| alert@+>]
4 \item 1番目です 5 \item 2番目です 6 \item 3番目です 7 \end{itemize}
9.7. オーバーレイの指定 85 8 \end{frame}
itemize環境の後ろにオプションのパラメータ[<+-| alert@+>]がついています。初めにある+
は各\itemの上からの位置を示し、-はその番号以降を意味します。|以降の部分はそれを修飾する
ものです。ここではalert@+となっているのでその順番の時にはalert(強調)の形式で表示するよ うに指定しています。上の図でも1番目の項目は1枚目だけ色が変わっています。テーマによって この色は変わります。
これと同じことは次のようにしてもできます。
1 \begin{frame}
2 \frametitle{オーバーレイの例}
3 \begin{itemize}
4 \item<1-> \alert<1>{1番目です} 5 \item<2-> \alert<2>{2番目です}
6 \item<3-> \alert<3>{3番目です} 7 \end{itemize}
8 \end{frame}
この方法では\itemの後ろに表示のパラメータを記述します。したがって表す順序を変えたいとき などは便利な方法ですが、途中に項目を付け加えると修正が面倒になります。\alertのあとのパ ラメータも同じように付け加えることができます。
やってみよう 9.1 次のような場合にどのように表示されるか確認しなさい。
\begin{frame}
\frametitle{オーバーレイの例}
\begin{itemize}
\item<1-2> \alert<2>{1番目です}
\item<2-3> \alert<-2>{2番目です}
\item \alert<1,3>{3番目です}
\end{itemize}
\end{frame}
一つの項目を2 回以上に分けて表示するためにはこのような方法は取れません。そのためには
\onslideを用いると良いでしょう。
\begin{frame}
\frametitle{オーバーレイの例}
\begin{itemize}
\item \onslide<1->\alert<1>{1番目です}
\onslide<2->1番目のコメントです。
\item \onslide<3->\alert<3>{2番目です}
86 第9章 LATEXでプレゼンテーションをする
\onslide<4->2番目のコメントです。
\item \onslide<5->\alert<5>{3番目です}
\onslide<6->3番目のコメントです。
\item \onslide ここはずっと表示されています。
\end{itemize}
\end{frame}
この例では一つの\itemが2回に分けて表示されます。範囲は次の\onslideがくるまでです。最 後の\itemは\onslideに表示のパラメータを与えていないので常に表示されます。
このほかにもやり方はあるようですがここでは解説しません。
87
付 録 A PS ファイル
次のリストは図5.2で利用したPSファイルのリストです。
%!PS-Adobe-3.0 EPSF-3.0
%%BoundingBox: 27 27 171 230
%%Title: C:\usr\local\home\tel\seiseki\2004\yamaguchi\graphx2+1.ps
%%Creator: GSview from C:\usr\local\home\tel\...\graphx2+1.ps
%%CreationDate: Sun Apr 25 16:47:09 2004
%%Pages: 1
%%EndComments
%%Page: 1 1
%%BeginDocument: C:\usr\local\home\tel\...\graphx2+1.ps /arrow {
/endy exch def /endx exch def /starty exch def /startx exch def gsave
startx starty translate /dx endx startx sub def /dy endy starty sub def dx dx mul dy dy mul add sqrt dup dx exch div /costheta exch def
dy exch div /sintheta exch def
/arrowlength currentlinewidth 5 mul def /nx dx costheta arrowlength mul sub def /ny dy sintheta arrowlength mul sub def 0 0 moveto nx ny lineto stroke
nx ny translate
/newarrowwidth 1.5 currentlinewidth mul def
newarrowwidth sintheta mul newarrowwidth neg costheta mul moveto arrowlength costheta mul arrowlength sintheta mul lineto
newarrowwidth sintheta neg mul newarrowwidth costheta mul lineto closepath fill
grestore } def
88 付 録A PSファイル /func{dup mul 10 div 10 add} def
72 25.4 div dup scale 0.4 setlinewidth
/xH 30 def /yH 60 def /xL -10 def /yL 0 def
/xLL xL -5 add def /yLL yL -5 add def /xHH xH 5 add def /yHH yH 5 add def /RmClipLine {
/yHHT exch 1 add def /xHHT exch 1 add def /yLLT exch -1 add def /xLLT exch -1 add def setgray
xLLT yLLT moveto xLLT yHHT lineto xHHT yHHT lineto xHHT yLLT lineto closepath
} def
xLL neg 10 add yLL neg 10 add translate xLL 0 xHH 0 arrow 0 yLL 0 yHH arrow gsave
1 xLL yLL xHH yHH RmClipLine clip 0 setgray
0.3 setlinewidth -10 20 moveto -10 1 40 {
dup func lineto } for stroke 0.2 setlinewidth
10 dup func 20 sub exch 10 sub exch moveto
10 dup func exch 25 add exch 50 add lineto stroke grestore
1 setlinewidth 1 xLL yLL xHH yHH RmClipLine stroke showpage
%%EndDocument
%%Trailer
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付 録 B L A TEX の参考書について
LATEXに関する情報は英語で書かれたものがやはり多いです。日本語の環境では異なることが あるので国内の関連図書も参考にするとよいでしょう。ここに挙げた英語の文献はすべて日本語訳 が出ています。ただし、[8]は2004年に第2版が出ていて分量が初版に比べて倍以上になっていま す。この訳はまだ出ていないようです。
B.1 L
ATEX の入門書
LATEXの入門書としてはなかなかよい日本語の本がありません。強いてあげるのであれば[6]が よいでしょう。手っ取り早く学ぶのであれば[11]がよいでしょう。日本語に訳されたものもありま すが元になった版が古いので日本語版と見比べて見るのもよいかもしれません。
インストール用のCDもついてくる[14]は初歩から書いてあるようにも見受けられますが内容 がすぐに難しくなるのであまりお勧めではありません。少し慣れたら[8]を手元においてどのよう なパッケージがあるかの参考にするのがよいでしょう。図を含む文書を作成したい場合には[9]を 参考にしてください。この内容のうち一部は[8]へ移動したようです。また、LATEXの文書をpdf やhtml文書に直すことを考えているのならば[10]を参考にしてください。
なお、2004年に上記の LATEXCompanion 3部作に[7]が加わり、導入部分の記述はここに移さ れたようです。この本の日本語訳はまだ出ていません。これに伴い他の3冊も内容に大幅な変化が 見受けられますので注意してください。
本書で取り上げたプレゼンテーション用の文書クラスである LATEX-beamerについては[9]にか なりまとまった解説があります。また、日本語で書かれたサイトも多く見受けられます。正式な解 説書は配布されたパッケージの中にあります[12]。200ページを超えるものですが、途中にはプレ ゼンテーション資料はどのように作成するのかという解説もありなかなか読み応えがあります。本 人が作成したプレゼンテーションもありますのでそれを動かしてみて面白そうなのがあったらソー スを見て研究するのも良いでしょう。