第 3 章 武蔵小杉における分析
特にエントランス 5、 エントランス 6、エントランス 8、エントランス 10 などの、再 開発地域の中心に位置する集合住宅は、周辺の 0~600m の距離には施設がほとんどな
く、公開空地の連続による「施設の遠隔化」が生じていると考えられる。
総じて距離が伸びるほど到達できる施設数は増加しており、駅前には商業施設の集
積がみられるのにも関わらず、集合住宅周辺に施設が集中してはいない。面積の増加
を勘案すれば、施設は地域には概ね一様に分布していると判断できる。
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31 図 10 累計施設数と合計施設数
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3-3.「選択肢の限定」分析
表 9 に再開発区域内施設分類を示す。武蔵小杉では、再開発区域内に銀行・郵便局、
本屋、ラーメン屋が含まれていないことが判明した。
図 11 にエントランス毎の最寄り施設までの距離と、全体平均の最寄り施設までの距 離を示す。エントランス 1 は、集合住宅内移動算入前、カフェ・ファストフード、ス ーパーマーケット、ベーカリーまでの距離が 28m と非常に近く、集合住宅の足元に利 便性が高まりそうな施設を入れる、「施設のパッケージング」が効果を発揮している。
集合住宅内移動算入後も、ラーメン屋までの距離 477m を除くすべての施設に 400m 以下で到達できる。エントランス 2-a、エントランス 2-b も同様に、最寄り施設までは 比較的近く、施設のパッケージングも見られる。
一方で、エントランス 5 は到達できる施設総数は集合住宅内移動算入後も 61 件に達 するが、最寄り施設が全て平均最寄り距離よりも遠く、至近距離にある施設の選択肢 が存在しない状況である。また、エントランス 6 では本屋までの距離が集合住宅内移 動算入後は 868m になるなど、徒歩圏を超えてしまう。同様にエントランス 8-a、エ ントランス 8-b ではラーメン屋、本屋、ベーカリーの 3 施設が、エントランス 10 では ラーメン屋が徒歩圏を超えてしまう。
施設別の到達総数をみると武蔵小杉では到達できる施設数は多いと判断できるもの の、最寄り距離が近い施設と遠い施設の差が大きく、「選択肢の限定」が生じている。
表 10 再開発区域内施設分類
再開発区域に 含まれる
郵便ポスト、クリーニング店、コンビニエンスストア、カフェ・ファストフード、スーパーマーケット、
ベーカリー 再開発区域に
含まれない 銀行・郵便局、本屋、ラーメン屋
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36 図 11 最寄り施設までの距離
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3-4.まとめ
武蔵小杉では、総じて到達できる施設数は多く、沢山の施設を利用できる環境であ るといえる。しかし、集合住宅内移動算入前後で到達できる施設数に大きく差があり、
住棟内移動の影響が大きいと考えられる。また、再開発地域の中心に近い場所に位置
する集合住宅(例えば集合住宅 4,5,6,7,8)は、公開空地の連続によって、周辺の施設
を外側に追いやってしまう「施設の遠隔化」が生じている。施設により最寄り距離の
差が大きく、 「選択肢の限定」が生じている集合住宅も見られる。
ドキュメント内
再 開 発 に よ る 超 高 層 集 合 住 宅 の 徒 歩 圏 に お け る 生 活 利 便 性
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