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第 7 章 終章

地域別の特徴をまとめた概念図を図 25 に示す。

武蔵小杉では、徒歩圏で到達できる総施設数は多いが、公開空地の無秩序な連続や集 合住宅内移動の負担による、 「施設の遠隔化」が生じている。また、特定の施設に行きづ らい「選択肢の限定」が生じている。

橋本では、それぞれの街区で「施設のパッケージング」が効果を発揮し、最寄り施設 には比較的行きやすいが、街区によっては再開発区域内施設以外の施設が徒歩圏には少 なく利用しづらい「選択肢の限定」が生じている。

武蔵小金井では徒歩圏で到達できる施設数も比較的多く、 「施設のパッケージング」に より最寄り施設までが近い。 これは 1棟のみの開発であることに起因すると考えられる。

これらのことから、同じ再開発による超高層集合住宅でも、開発のされ方や規模によ

って利便性は大きく異なることがわかる。

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71 図 25 3 地域比較まとめ概念図

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以上を踏まえると、徒歩圏内施設総数や平均などの施設の多様性による生活利便性と、

最寄りの施設までの距離による生活利便性は、異なる性質を持つと考えられる。図 27 に 利便性と再開発の概念図を示す。周辺に利便性の高い既存市街地が広がっていても、武 蔵小杉のように複数の超高層集合住宅地がそれぞれ無関係に開発されると、公開空地な どが連続することによって、周辺の施設に行きづらくなる恐れがある。また、集合住宅 の足元に施設を入れるか否か、あるいはどのような施設を入れるかによって、最寄り施 設までの距離は大きな影響を受ける(図 26) 。以上のことから、超高層集合住宅開発の 際には、公開空地などが無秩序に連続しないようにすることや、住棟内移動の負担があ ることを踏まえた足元まわりの計画を行うこと、さらに既存の周辺施設を考慮して集合 住宅の足元に入れる施設を選択することが、より利便性の高い住環境を形成するために 必要であると考えられる。

なお、公開空地の役割は、一般に開放され、歩行者が自由に通行したり利用したりで きるようにすることや、道路側の遮断を行わずに周辺環境の向上に努めることである。

公開空地が存在しない方が良いという事ではなく、そしてただ単にあればいいという事 でもなく、これらの機能と利便性の調和が図られることが必要である。

図 26 利便性と再開発概念図

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7-2.今後の課題

今後の課題として、今回対象とした施設以外の施設へのアクセシビリティを計測する ことで、より総合的な利便性の評価を行うことができる。

また、超高層集合住宅と中層集合住宅、団地、一戸建てなどを比較することで、超高 層集合住宅の利便性の実態をより明確にすることが考えられる。

さらに、居住者によって求められる利便性の性質は大きく異なると考えられる。高齢 者にとって利便性の高い住環境、若者にとって魅力的な街など、居住者属性に基づく生 活利便性を計測することも、住みやすさを総合的に考える上で必要である。

参 考 文 献

参考文献

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参考文献

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日経アーキテクチュア,2006 年

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日号,pp.42-47

2)

永野 征男(2007)

「駅周辺地区における再開発と市街地構造の変容-工場跡地の再利用 を主として」-

日本大学文理学部自然科学研究所研究紀要 (42), pp.27-38

3) Wikipedia 武蔵小金井のページより

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E8%94%B5%E5%B0%8F%E9

%87%91%E4%BA%95%E9%A7%85

4)

森永武男(2001)

「近隣生活圏の機能混合からみた生活環境に関する研究」

九州大学人間環境学府修士論文

5)

住宅・都市整備公団住宅都市試験研究所(1995)

「超高層住宅におけるエレベーター設備に関する研究(その

1)

」 財団法人日本昇降機安全センター報告書

参考文献

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